以前、山で迷った主人公が魚になった芸能人に助けられるという物語を書きました。
最後「この事は、黙っていてくれ」と魚芸能人は去って行くのだけど、例えば主人公がつい口を滑らせた場合、その魚はもう二度と人を、助けることが無くなる。つまり効力を失うとしたら、いつか山で迷った人が助からない確率を上げてしまう。自分の誠実さ、行動が、世の中の為になるのだなぁと、いつになく真面目に考えました。
それは昨年の12月も、同じホテルグループの熱海に宿泊したけれど、ここと同じ朝夕バイキング方式で、終わった後、食器はテーブルの上にほったらかしだったのが、今回の湯河原では、皆下げ膳をしていて、やはり震災前と後の今では、お客さんの意識が違うのかなと感じたのですね。たまたまかなと思ったのですが、なんかそういう誠実さみたいなものが、周り回って自分も気持ちいい、しいては世の中の為になると、なんとなく人が感じているのではと思ったのですね。
そしてそんな風に考えられた今日という日が、私は堪らなく愛しいのでした。完