ある富豪は家に四頭のオランウータンを飼っていた。飼うというよりは、家族同様に服を着せたり、各々に世話係を付け、それはそれは大切にしていた。
そんな富豪はある時から、行方不明に。
遠縁の甥が警察と共に家を捜索していたら、なんと!巨大な金庫に閉じ込められた富豪を発見、その場で死亡が確認されたのだ。
夏季だった為に、世話役たちは、全員休みを取っており、何故閉じ込められたか、自宅の監視カメラで確認してみたら、なんと金庫で作業をしていた富豪が中で苦しみだし、いるはずのないマンドリルが扉を閉めてしまったのだった。
しかし良く見ると、それは富豪の甥が変装しているマンドリルで、警察は彼を即逮捕、勾留した。
「何故お前はそんな奇妙な事をしたのだ」その問いに甥は答えた。
「だって、マンドリルのほうが面白いでしょ?オランウータンだと、この場合はありきたりになってしまう。やっぱり目立たなきゃ…」
そんな甥の顔はマンドリルの刺青がしてあり、その表情は伺い知れないのだった。完