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みやこ海風だより

市議会報告からNPO活動、海を活用したまちづくり、文化創出のまちづくりをベースにしたつぶやきです。

ちょっといい話

2008-07-29 22:45:44 | まちネタニュース
 本日の朝刊に、落石がJR山田線を塞いだのを近くの住民が身をていして列車を止め、事故を未然に防いだことが載っていた。列車は急ブレーキをかけわずか1メートル手前でストップ。間一髪で惨事には至らなかった。
 とてもいい話だ。住民の勇気にも感謝したい。
 ところで、この陰には新聞には載らないまたもう一つのいい話がある。
 列車内には12人の乗客がいた。中には妊婦もいた。この落石のため列車は1時間半もその場所に停車。タクシーが代行として来る予定だったが、なかなか来ない。復旧も進まず、すでに辺りは真っ暗で乗客にも不安と焦りが出始めた。
 その乗客の中に、今夜(29日)宮古でコンサートを行うドイツから来た「ケルン放送弦楽団トリオ」のメンバー3人もいた。場所は先の岩手北部地震の震源地に近い。なかなか来ない代行に不安が募る乗客らの様子に、少しでも不安を取り除いてやろうと、このトリオのメンバーが列車内で急きょミニコンサートを行ったのだ。
 メンバーの日本人でドイツ在住の水間さん(ファゴット奏者)が、ハーモニカを取り出し日本の曲を披露。さらにドイツ人のクラリネット奏者が加わり,ジャズを即興で演奏。また日本の歌を乗客らと一緒になって歌うなどして約30分、列車内はさながらコンサート会場になった。乗客たちは突然の演奏に大感激。
 「不安が募る中で、ひとときの安らぎを与えてくれたことに感謝している。演奏も素晴らしかった」と乗客の一人は語っていた。
 このトリオの演奏も心温まる好意として、ちょっといい話ではありませんか。


 そして今夜、市民文化会館ではこのトリオのコンサートが行われ、多くの市民が一流の演奏に酔いしれたのは言うまでもない。