見出し画像

還暦おやじの洋楽日記

Sailing Homeward / Donovan

1971年頃から洋楽を聴き始めた僕にとって、ドノヴァンは「少し前の時代の人」。60年代後半にイギリスのフォークロックシーンで脚光を浴び、フラワームーブメントの中でサイケデリックな音楽性も持ち合わせてスターとなった、ということは後から知ったこと。その後、精神世界に関心を持ち、また「ハメルンの笛吹き」という映画に出演したり、というニュースは当時の音楽雑誌で読んで知っていたが。
1973年に発表されたこの作品は、その「ハメルンの笛吹き」の挿入歌であるが、実に美しく印象深い曲だった。

Sailing homeward, it's time to go home,
Over the ocean of life we must roam.
And when you get there, say hello for me,
For I've a long, long way to go.
There may be stormy days, there will be fires
There will be valleys with mountains to climb.
And when you get there, say hello for me,
For I've a long, long way to go.
Whenever I wander weary, I'll reach for you,
I know you'll be there for to see me through.
Da da da da da da da da da
Da da da da da da da da da da
And when you get there, say hello for me,
For I've a long, long way to go.

アコースティックギターの前奏から始まり、彼の心象風景が優しく切々と歌われる。途中から入るピアノ演奏はキャロル・キングによるものだそう。そして控えめなストリングが加わり、余韻を残して終わる3分に満たない短い作品。この曲には「静謐」という言葉が相応しい、と感じるのは収録されたアルバム「Essence to Essence」が、彼が着物を着て正座してあたかも禅をイメージしたようなジャケットデザインだったから余計にそう思ったのかな。

60年代後半から70年代初めがドノヴァンの全盛時代で、その後は表舞台から姿を消してしまった。そのため、彼のCD音源を入手するのは難しくなっているようだ。僕はソニーが日本独自企画盤としてリリースした「The Best of Singer Songwriter」というコンピレーションアルバムで入手したのだが、ライナーノーツを見たらそれも今から20年前のものであった。ありゃりゃ。

(かみ)
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「Song Review」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事