SACHILOG

美しい風景を中心に、陶芸、旅、美味しいものなどの記録です。

長野の旅_金具屋

2021-10-04 23:17:03 | ___国内_中部
外湯巡りの後は、夕食ではなく、まず、金具屋文化財巡りに参加したのでした。

登録有形文化財の大広間に集合。


金具屋さんは、宮大工が建てた木造のお宿。(完成は、昭和11年。)
130畳ある大広間には、柱がなく、一見日本建築のようでも、富岡製糸場と同じ西洋の建築方式と合わせて作られたものとのこと。

こちらの階段に使われているのは、金具屋さんが建てられた土地にあった大きな水車小屋の水車の部品だそうです。

使えるものをデザインとして取り入れているところが素敵です。

ランプシェードもレトロでかわいい。


登録有形文化財の金具屋斉月楼のお部屋は、それぞれが独立した家のように作られていて、お部屋の入口は、家の玄関のような作り。


建物の中に風景が表現されているところもあちらこちらにありました。


こちらは、富士山と月を表しているのだそうです。


こちらは、湖に張った氷。


1Fのロビーは、元お部屋で、玄関を出たら、お店が並んでいる雰囲気に仕立ててあり、


天井には、青空が表現されていました。(お台場にこういうところありましたよね~!こういう発想が、もう85年前にされていたわけです!)


宮大工の確かな腕と、随所に表現された遊び心。

これが、85年前の建築だなんて、もう感動ものでした!


その後、お食事を頂いたら、ライトアップを見て...



「千と千尋の神隠し」に出てくる宿のモデルになったという説があるそうです。


今度は内湯へ。

金具屋さんのお風呂は、すべて源泉かけ流し。
お湯質も違ういろいろなお風呂に入って、それぞれ満足でしたが、特に、内装的に好みだったのは、改装された斉月の湯。


タイルが使われていて、かわいかったです。




翌朝には、源泉見学ツアーにも参加しました。

ラッキーなことに、参加者は、私たち二人だけ♪

自家源泉を三か所見せて頂きました。

昨晩入ったお風呂に流れている源泉を見せて頂いた後連れて行っていただいたこちらは、私たちが泊まった部屋の蛇口から出るお湯の源泉。
舐めた結晶は、少し渋みを感じるものでしたが、それこそが、渋温泉という名前の由来なのだとか。



そこから車で連れて行って頂いたところでは、湧いている源泉に触ったり(98℃なので、めちゃくちゃ熱い!)、プシューっと噴出する温泉を見せて頂いたり。

温泉に少し手をつけただけで、ツルツルになる美人の湯であることがわかりました。
(本当に、温泉に入った後は、化粧水がいらないくらいにツルツルになりました。「源泉かけ流し」をうたうお風呂にはいろいろ入っていますが、こんなに本物を感じるお風呂はなかなかないと思いました。)

金具屋さんは、源泉を自家所有していて(通常の温泉宿では共同所有)、更にその源泉は温度が高く、湯量が豊富。
だから本物の源泉かけ流しができるということをお話を伺って、そして、見て、触って、理解することができました。
金具屋さんは、この豊富なお湯を館内の暖房にも使っているそうです。

85年前に建てられた宮大工による素晴らしい木造建築
本物の源泉かけ流しのお風呂(入ったら貸し切りにできるお風呂もいくつもあります。)
自然の恵みを利用したサステイナブルな取り組み...

良い温泉旅館でした。
金具屋さんに泊まったら、ぜひとも文化財巡りと源泉ツアーに参加されることをお勧めします!


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