情報の取捨選択は必要

2016年07月12日 19時47分58秒 | 意見・物申す
最近、週間現代が“ダマされるな! 医者に出されても飲み続けてはいけない薬”
なんていう特集を何週もやってるわけですが、
正直のところ、この手の話は何年も前から言われいるワケで今更、盛り上がりを見せるというのは
よっぽど話題がないのだろうか?

うちの職場に関しても若干の影響はあって、患者から週刊誌で読んだのだけど…
と言った問い合わせが、あったようです。

いまどき、週刊誌の内容を鵜呑みにするかって感じはあるのですが、
やはり自分の健康や命に関することとなると敏感になる気持ちは分からなくもありません。

でも私の意見としては
・情報の取捨選択が必要 
・週刊誌の書かれていることを信じても誰も責任を取らない

以上の2点につきます。
特に後者。もし薬を飲まなくなって、体に障害を起こしても誰も責任を取らない。
たとえば週刊誌に取り上げられた薬剤はこんな感じ。



薬なんてものは異物なんだから、副作用はあって当たり前なんだけど
正直なところ患者に対してどこまで伝えるか?は葛藤するところであります。
副作用を強調しすぎると、患者は飲まなくなるのは当たり前な話で、
結局、薬を飲むことが有益かどうか比べる必要があるワケですが、
この週刊誌の記事は有益な点を省いて、実害ばかり乗せる。
もっともその害とやらも、確率的な世界で、どうも記事を書いた人の
意見だけが先行しているな~というイメージです。

飲み続ければ言い理由なんて副作用としては当たり前な話。
大学の教科書にも載ってるレベル。

週刊現代は最近、文春よりも劣っているので、
なんとなく大衆の目につくような記事を書く気持ちはわからなくもないけど、
紛いなりにも記事の影響力について考えて欲しいもんです。

もっとも、これは日ごろどれだけ患者に説明と理解をしてもらってるか、
自問自答な問題でもあるのですが…

「薬は飲むな」男性誌キャンペーンで診療不信の患者殺到、病院がパニックに…


今、あちこちの病院の診察室でパニックが起きている。オジサマたちの愛読誌が、メジャーな薬を片っ端から「飲んだら副作用で死ぬ」と書き立てたからだ。

きっかけは、『週刊現代』が5月30日売り号に掲載した大特集だった。『ダマされるな! 医者に出されても飲み続けてはいけない薬』という特集でメジャーな薬49種の副作用を解説。さらには「飲んでも効かない」「寿命は延びない」などと訴えたのだ。

この特集は大反響を呼び、その号の売り上げを大幅にアップ。翌週以降も、

『有名な薬でも医者の言いなりに飲み続けるのは危険です!』『その薬、一度飲んだら最後、やめられません』『医者に言われても断ったほうがいい「薬と手術」』

などなど、これまで5号連続で大特集を展開中だ(途中から手術の話題も入ってきた)。

このブームに『週刊ポスト』、さらにはスクープが売りの『週刊文春』まで便乗。「副作用怖いよ祭り」が続いているわけだ。

それ自体は「売れてよかったね」という話なのだが、問題は、その記事を読んだ患者さんたちが、かかりつけの病院で、

「私がもらってる薬、飲んじゃいけない薬だったらしいじゃないですか!」「怖いので薬をやめたい」「飲むと死ぬんでしょ?」「もう飲みません!」「もう病院行きません!」

と、医師に訴える場面が激増していることだ。しかも、パニック状態になっているのは記事を読んだ人だけではない。神経内科医の高橋宏和氏(医学博士。松戸神経内科、JCHO東京高輪病院)が、こうため息をつく。

「一番困るのは、雑誌の新聞広告だけ見た患者さんが『この薬、飲んじゃいけないって“新聞に”書いてありました』と言ってくることです。広告なのに『新聞に載っていた』という記憶にすり替わっているんですね」

週プレ読者の若い世代にはピンとこないかもしれないが、団塊世代より上の日本人にとって、新聞は今でも、ものすごくエライのだ。

「だから思わず『せめて記事を読んでくださいよ』と言いかけて、いかん、売り上げに貢献してしまうと(笑)」(高橋医師)

パニックの震源地がオジサマ週刊誌なので当然だが、これらの記事で糾弾されている「危険な薬」は、高コレステロール血症の治療薬だったり、血圧を下げる薬だったりと、高齢の患者さんが長期にわたって服用する性格のものが多い(そして市場としてはものすごく巨大だ)。

しかし、実はこの話、若年世代にも無縁ではない。オジサマたちの「医療不信」が広まっていけば、若者の中にも「病院は信用できない」と考える人が増えても不思議ではないからだ。

このような「薬は飲むな」キャンペーンが続けば、本当に患者のためを思って薬を出している医者まで疑われかねず、その影響は患者本人の健康に及ぶ。

月曜発売の『週刊プレイボーイ』29号では、オジサマたちから広がる「医療現場クライシス」の現状を特集。「薬を出せば出すほど病院は儲かる」というイメージの間違いや「副作用を恐れるあまりに薬を飲まないと生じるリスク」等を検証しているので、是非お読みいただきたい。
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