「イブ・サンローラン」

ちょっと前にピエール・ベルジェ自身も出演していた
「イブ・サンローラン」のドキュメンタリを見たけど
今作はドキュメンタリではないので
同じような内容ではあるけど
見方は決定的に違う。

ドキュメンタリーはベルジェの意思がすごく反映されていたのよね。
当然だけど。
でも今作はベルジェの「サンローランはこうあるべき」という
彼を神格化するようなサンローラン像にしばられるサンローランが描かれている。
サンローランは心優しく
周囲にも気遣いする、普通の男とも言えるような描き方。

ファッション誌のインタビューで
「僕の成功は技術の勝利。お針子さんのおかげ」
みたいなことを言うサンローランをベルジェが
「つまらないことを言うな」みたいにとがめるシーンが印象的。

ファッションの素晴らしさは再確認。

さらっと描かれるモンドリアンの成功とか
トラペーズラインとか。
涙が出そう。

カール・ラガーフェルドもイメージ通り
ヘレナ・ルビンスタインとエリザベス・アーデンを一緒の席にするな・・とか面白いね。


イブ・サンローラン