sepak鳥in札幌→函館→札幌

北海道から、鳥や虫や植物のこと・セパタクローのことを気長に書いていこうと思います。

夜の漁港には・・・

2007-03-22 | バードウォッチング
友人が中心になって行っている夜間の漁港調査では思いもよらない光景に出会うことがあります。

例えば・・・



昼間はあまりカモメが多くない漁港に1000羽を越すカモメ類が休息していたりしました。
おそらく悪天候で、外海では寝られなかったのでしょう。
漁港の水面がカモメで埋め尽くされているというもの凄い光景でした。


また、夜の漁港では採食している個体にも出会います。


※この個体が採食中というわけではありません。

皆さんもご存知かもしれませんが、昼間の漁港にいるカモメ類は主に漁師が捨てる漁獲物を餌としています。
しかし、夜間に漁港で採食している個体は違います。
おそらく割と大型のプランクトンを食べていると思われます。

プランクトンには日周鉛直移動(DVM)という行動があります。

これはプランクトンが視覚捕食者(視覚すなわち目を使って餌をとる主に魚類)を避けるために、
昼間(太陽が出ている間)は海の深い所で生活し、
夜になると海面近くにまで浮上しくるという行動です。
実際、夜間漁港で網を引くと多数のプランクトンが採集できますが、
昼間に同じ事をしてもほとんど採集できません。

つまり、夜に漁港で採食しているカモメ類はこれらを食べていると考えられます。
夜間のカモメ類が水面をつついている行動を頻繁に目撃します。


カモメ類以外にも夜間の漁港には色々な鳥がいます。
道南の名物であるコクガンはよくいますし、
他にもカルガモ、ヒドリガモ、スズガモ、キンクロハジロ、ホオジロガモといったカモ類や、
ハジロカイツブリなどのカイツブリ類などが観察されました。

更にこんな光景にも出くわしました。


【エトロフウミスズメ】

なんと外洋性のエトロフウミスズメが岸壁に登って休んでいたのです!!



しかしこの個体・・・

よく見ると左の腹が油で汚染されています。
汚染部位が気になるのか、観察中はしきりに羽繕いをしていました。
もし体内に油が入ってしまったら・・・
と思うと個体の安否が気になります。



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