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ぺらんのかんがえごと

ぺらんの日常と、そこから考えるつれづれごと

男子の本懐

2009-03-30 01:02:52 | Library
 2009年F1の開幕戦、オーストラリアグランプリ。波乱の展開が多いことで有名なこのレースですが、今年もまた多くのトラブル・アクシデントがありました。

 結果として、今年からF1参戦が決まった新チーム・ブラウンGPが、1位・2位を独占する快挙を達成し、またトヨタも開幕戦から表彰台を取りました。去年の展開から比べると、なんとも新鮮な結果です。

 さて、職場の先輩の勧めで、城山三郎の世界を覗き込みました。経済小説ともいうべき本作は、世界恐慌前後の日本を舞台に、軍部などの圧力を受けながら、日本経済の健全化を目指し、自分の政治哲学を貫き通した二人の主人公・浜口雄幸と井上準之助に焦点を当てています。

 昭和の前半は、恐慌と不景気、軍拡と軍部の増長など、暗いイメージですが、こんなに骨のある政治家がいたんですね。二人のほかにも、原敬・犬養毅など、凶弾に倒れた政治家は多かったですが、なんと哀しい現実でしょうか。また、いかに現在の政治家が無節操で、信念のないことか、思い知らされます。

 今、世界大恐慌以来の大金融危機といわれていますが、その世界恐慌のときに、日本の政治家がどのような行動を起こし、また経済の建て直しが、いかに時間のかかる辛抱強く取り組まなければならないかを、改めて教えてくれた一冊でした。

 あ、トヨタは違反があったとかで、ハミルトンが繰り上げ表彰台だそうです。ははは、今年のF1はいろいろありそうだ。。明日は、東京最終出勤日です。張り切ってくぞ!

貧困大国アメリカ

2009-03-23 00:41:35 | Library
 本日、ダンボールや緩衝材などの梱包財が到着。いよいよ引越しの準備ができました。と同時に、冷蔵庫のものとかいらない服などを処分していかないといけませんね。特にかさばるのが服。ったく、何年も着ていないのに、「懐かしい」とか「そのうちまた着るかも」みたいな感覚で溜め込んでおいたので、ムダに場所をとっています。捨てまくらないとな、これは。

 さて、知人から借りていた本も、大急ぎで読んで返さないと。引越しが迫っているのに、悠長に本なんか読んで!って感じもしますが、これはこれで大変なんですね。

 本書に書かれていることが事実だとすれば、やはりアメリカ内部も、相当に病んでいますね。貧困率と、肥満率の強い比例関係。教育や医療の民主化による生存権の危機。日本でも、一昔前の「中産階級」が崩壊しつつありますが、アメリカでは一足先に崩壊し、貧富の完全な二極化が進んでいるようですね。

 「マカロニ&チーズ」なんて、日本の子供でも絶対に好物でしょうよ。しかも、飲み物はコーラ。それが、いわゆる給食の扱いだというんだから、まさにこの国は自由の国ですね。しかし、やっぱり、基礎的な知識のない人間に、ただただ自由という甘い言葉を与えても、最良の結果には結びつかないでしょうね。

 アメリカン・ドリームなんて、みんなあこがれる言葉だけど、やっぱり夢を現実にする人間は、ほんのごく一部。しかも、非常な努力と、幸運をつかんだ末の結果じゃないんでしょうか。

 ジャンクフードを食べ過ぎず、金遣いは自分の収入の範囲内で。食べ物は、体に優しいものをメインにして、たまに美味しいものを食べるとさらに「おいしい」と感じるんじゃないかな。

 明日は、穏やかに晴れ。久々に落ち着いて仕事が出来そう。

蒼穹の昴(後編)

2009-03-22 12:13:26 | Library
 朝晩の冷え込みもすっかり緩み、日増しに春めいてきましたね。東京ではすでに桜の開花宣言がありましたが、やはりところどころ、開花している箇所が見られます。今年の桜には、レミオロメンの「Sakura」がついて回りますね。

 さて、前回ご紹介した、浅田次郎「蒼穹の昴」。今回は後半部分です。清朝末期の政治的混乱と、日本や欧米列強の侵略的圧力に、徐々に蝕まれていく中国。同じく鎖国の状態から、明治維新という劇的な政治革命を経て、帝国主義列強に追いつけ追い越せの気勢をあげている日本を習い、光緒帝の下に変法派と呼ばれる改革勢力の人材が集まります。この流れに、引退して、国の行く末を穏やかに見守ることを宣言した西太后。しかし、皮肉な時代の流れは、この国に変法改革をもたらしませんでした・・・

 李春雲・梁文秀の両主人公も、時の流れと共に、皇帝派・太后派の要職を得ることになりますが、この運命の流れに飲み込まれ、たいした別離も出来ないままに、各々の道を歩むことになります。一方で、清朝最後の英雄・李鴻章は静かな終わりを迎え、荊州では新時代の主人公・毛沢東が登場します。

 現在、中国の急激な伸張が話題になっていますが、悠久の歴史を紐解くと、やはりこの国のもつ潜在的パワーには畏敬の念を抱かないわけにはいきません。しかし、そんなに国が大きいと、まとまるときのエネルギーも凄いが、まとめるための力も相当なものです。中国の人と民族構成の複雑さを考えるとき、中華人民共和国として、市場経済的社会主義を掲げるこの国体が、国を治めるための理想形に近いのではないかと、改めて感じさせる一冊でした。

 最近、日本史続きだったので、時代を問わず、もう少し中国史を読みたいところですが・・・なにかいい読み物ないでしょうか??

蒼穹の昴(前編)

2009-03-15 00:57:12 | Library
 こんばんは。月中ではありますが、今の焦る気持ちを反映して、テンプレート替えてみました。

 来週から、いよいよ送別会が本格化すると思いますが、飲みすぎには気をつけたいですね、でもやっぱり、薬の力も借りたほうがいいかな?あと、カラオケも絶対歌わされるよね。シチュエーション的に、こんな時は何がいいんだろうか??

 こんな気持ちの時は、読書なりゲームなり、現実逃避とまでは行かなくても、没頭できるものがあるといいですね。ということで、今回は、名作「蒼穹の昴」です。

 いわずと知れた、浅田次郎著作、直木賞受賞こそならなかったものの、著者自身も、そして周囲からも、最高傑作との呼び声高い作品です。ハードカバーでは前編後編の2冊、文庫版だと4冊構成です。

 時は、19世紀末から20世紀初め。場所は中国・清王朝。皇帝のいる紫禁城がある首都・北京と、その周囲の地域が舞台です。

 主人公は、高名な占い師から、「天下の遍く財宝を手にする」といわれた、糞拾いの少年と、その年配で科挙を主席で及第し、順調にエリート官僚コースを進んでいく青年の二人です。もちろん、当時の時代を代表する、乾隆帝・光緒帝・西太后・李鴻章・康有為といった人物も登場します。

 名作なので、非常に読みやすく、面白いのですが、中でも西太后の描かれ方が印象的です。西太后というと、私の中でも、20年位前に見た映画「ラストエンペラー」に出てくるような、王朝末期に現れて、列強による中国の植民地化をむざむざ許し、一方で宮中では政治の腐敗と堕落を加速させた、暴君・暗君というイメージですが、結構この印象はおおいんじゃないでしょうか?

 ただ、この本を読むと、西太后の見方がちょっとだけ変わります。なんというか、人間らしい西太后なんですね。人間らしく、人を愛し、憎み、傷つけ、苦悩する。自分の周りにいる、政治的ライバルを次々と葬って、生涯の政治的権力に固執したという側面も見られますが、その行動に至る、西太后の心の葛藤を考えると、当時の時代背景も重なり、新しい西太后像がみえてきます。

 まだ、読み終わったわけではないので核心は次回に譲りますが、平易に読み進められ、しかもいろいろな主役がでてくるので、面白い。おすすめの1冊です。

 今日は花粉なかったけど、明日はまたぶり返すんでしょうね。きゃあ~~

O型自分の説明書

2009-03-08 00:30:15 | Library
 WBC東京ラウンドの日韓戦は、予想を覆す日本のコールド勝ちに終わりました。前回の中国戦とは対照的に、いい流れで打線がつながりましたね。私見では、何はともあれの、リードオフマン・イチローの活躍です。初打席からスパーンとクリーンヒットでしたね。その後の、セーフティバントも、なんとも技あり。この晩とヒットはいいですね。本人の中でも、1本出て余裕が出たような感じがあったのではないですかね?投手陣は、戦前予想通り、順調な仕上がり。第2ラウンドも、このままいってほしいなあ。

 さて、昨年話題になったのが、題名の本です。やっぱり、日本人って、血液型と星座好きですよね。私個人は、以前紹介した、2本指の法則とかああいうちょっとでも理屈っぽい内容の本が好きですね。

 本の中身は、O型人間の性格・気質などを、さらに12星座に分けて解説。さらに、星座ごとに、他の血液型・星座との相性を表示。思わず、「なんでこうなるのかな?」って疑問を抱いてしまいますが、かえってこのわかりやすさというか、明快さが、ウケる理由なのかもしれません。

 私的には、本に書いている自分の内面の解説は、あんまり当たってなかったなあ。相性も、実際にこれまで仲良く、懇意にしてきた人たちの血液型&性格とは、いまいち一致しなかったなあ。

 A型は几帳面だが生真面目すぎて精神的に弱い、B型はタフでくよくよしにくいが雑でテキトー、O型はおおざっぱとおおらかのバランス型、AB型はクセがあり類は友を呼ぶようなつきあい、私の偏見による血液型診断です。どんなものでしょうか?

 明日は、また雨ですか。体調不良が、ようやくほぼ直りました。約1週間も続いてたんですね。食事の美味しさがわかると、気分がよくなります。やっぱり健康が基本だね。

 

武田信玄~風林火山~

2009-03-02 00:40:52 | Library
 お陰さまで、ようやく正常な体調に戻りつつあります。不快な関節痛と微熱はおさまりました。今日は、桃鉄九州編をやりーの、読書をしつつーの、ごろ寝しーの、休養の一日でした。一日中家にいるなんて、いつ以来だろう???

 ということで、通常版ブログの第1弾は、こちらから。1988年度のNHK大河ドラマの原作「武田信玄」です。著者は、新田次郎氏。その前の年の「独眼流政宗」が、確か歴代最高視聴率をマークした作品だったので、なんとなく、今からすれば影が薄い作品のようになってますが、このドラマも「独眼流政宗」に肉薄する凄い視聴率を叩いているんですね。最高視聴率は、なんと49%!

 確かに、内容は面白いですね。織田信長が、最も恐れた男。徳川家康が、生涯で唯一の惨敗を喫した男。「軍神」と呼ばれた上杉謙信との激戦をことごとく収め、生涯領国拡大を実現した男。学校の教科書などでも、戦国の三傑にばかりスポットライトを当てるので、武田信玄の名前は知っていても、なんとなく彼の所業やすごさはわからないケースがありますよね。

 私も、漠然とした信玄のイメージはありましたが、一昨年の大河「風林火山」でサブだった武田信玄について、改めて知りたくなり、今回この機会にめぐり合ったわけです。

 その「風林火山」の印象が残っている方には、この作品の中で描かれている、山本勘助は、あっさりしすぎているかもしれません。家族を今川義元に人質としてとられ、信玄に心を寄せながらも、結局は川中島の激戦の最中、間者としてさびしい死を迎える・・・大河や「甲陽軍艦」に描かれている勘助像とは全く違います。

 結局、周りを上杉氏や北条氏といった、強国に囲まれ、なおかつ上洛するには駿河や尾張・近江に地盤を構える大名たちを倒していかなければならないという地の利の悪さと、信玄自体の病弱さ、予想以上に信長が手際よく京都を押さえてしまったことなどが、武田信玄の弱点だったんでしょうか。

 よく、天下人になる人間の条件として、「天の時・地の利・人の和」っていうのがありますが、前述の伊達政宗には天の時が、武田信玄には地の利がイマイチなかったように思えます。そうそう、織田信長だって、天下に手をかけかけた刹那に、人の和を失って、落命してますね。

 なお、この作品の続編として、「武田勝頼」という作品が同じ著者から出版されているようです。盛者必衰の理を具現するものとして、こちらも近々読みたいものだと思っています。

 明日は、久々の快晴ながら、気温は低め。花粉は久々に絶好調かな。病み上がりで、抵抗力も弱まっているだろうから、発症しないように準備して出かけます!

脳にすぐ効く30秒ストレッチ

2009-02-21 14:31:50 | Library
 爆弾低気圧は、北日本に被害をもたらしています。この荒天の中、停電になっている街もあるそうです。なんともおいたわしい。たしか、冬型が中続きしない、いわゆる暖冬のシーズンには、この種の低気圧が猛威をふるうんだったような。確かに、寒さと天気が安定しないですよね。来週の関東は、あんまし天気よくないみたいです。今日の好天は、貴重になりそうです。
さて、
 私も仕事柄、椅子に座って同じ姿勢でずっとパソコンを凝視し続けることが多いんです。もともと、近眼だったので、この仕事になってから視力が落ちたとは格別思っていませんが、それでも慢性的な眼精疲労と首の周りのコリに悩まされ続けています。自分では、これが脳の、そして精神的な「疲労」だと思っていました。

 この状態がずっと続くようだと、自分でもはっきりとわかるくらいに作業効率が悪くなり、気分がイライラし、集中力がなくなるんですよね。身体的披露であれば、たとえばマラソンなどの激しい運動をした後には、マッサージをしたり休息をとったりということでリラックスできますが、脳にはストレッチできませんからね・・・

 というのは一般論でのこと。本書では、手先と顔にある各部位を意識的に動かすことによって、脳本来のポテンシャルを目覚めさせ、活性化させるための「ストレッチ」が紹介されています。

 栗田式SRS速読法(スーパー・リーディング・システム)という、能力開発法の一環なのですね。SRSの結果、読書効率が10倍になることが往々にしてあるということなので、読書家には垂涎のアビリティですな。この本を見て、内容よりもそっちのほうに興味が出てきました。ちょっとやってみようかな。

二本指の法則

2009-02-15 12:14:45 | Library
 いやぁ、春を通り越して、初夏に近い陽気の一日でした。花粉さんも、すっかりパワー全開!って感じで。マスクをしているので、あんましくしゃみは出ないけど、眼はやっぱりピリピリしてきて、家に帰ってくるとショボショボ・・・やっぱこの季節いやだなあ。

 ということで、自然とこの時期は夜行性になるのですが、さっき、ガソリンを入れてきたら、珍しく、ルーレットで「当たり」出ました。最近はちょこちょこ見かけるようになりましたねえ。しかし、本当に当たるんだ、ってオドロキです。まあ、リッターあたりたったの1円ですけどね。プリカで全額給油したつもりが、思いがけずの残金発生となってしまいました。ガソリンスタンドの策謀でしょうか?

 さて、今回ご紹介する本によれば、左右の指の中で、特に人差し指と薬指には、秘密が隠されているという。この書中では、人の男らしさや女らしさ、個人の性格・行動や性的嗜好、音楽やスポーツなどの芸術的才能、性器のサイズ、がんや心臓病・アレルギーなどの病的疾患への罹りやすさなどがわかるという。

 この考え方によれば、人差し指と薬指の長さの比率により、性別の差、職業への適応性、民族や人種などの違いをおおよそ説明できるらしい。一般的に、人類の進化の過程において、「人差し指÷薬指」の比が、1.00に近いあるいは1.00よりも大きい人は、進化における現代的な型であり、同時に女性的な指であるそうです。一方、この比が1.00よりも小さければ小さいほど、より男性的な指であり、進化においては、より原始的であるそうだ。

 進化的とか、原始的だとか言っても、別に女性的な指が一方的に優れているとか、原始的な指の持ち主が全体的に劣っているとか言う話ではなく、女性的な指は手先の起用さ・比較的な右利きの多さ・精神的安定・心臓血管系機能の弱さ・言語能力の高さという特徴がある。一方の男性的な指の持ち主の特徴では、寄生虫への感染のしやすさ・自己主張が強い・スリルを求めたがる・効率的な心臓血管系機能・運動能力に優れている・数学的能力が高い・音楽的才能に恵まれている・精子の数が多いなどなど。

 また、世界の地域によっても、かなりのばらつきがあるようで、ヨーロッパでは主に女性的な指が主流であり、アジア(日本も含め)・アフリカにおいてはより男性的な指が多く、インド地方ではその中間的な比率を示すことが多いそうです。

お医者さんが話せない間違いだらけの健康常識

2009-02-09 00:13:14 | Library
 風の強い一日でした。自転車を漕いでも漕いでも進まない~。向こうから来る人は楽そうだったけどね~。でも、帰りはキツいぞー。

「マーガリンはバターより健康にいい」
「高血圧に減塩」
「無農薬野菜は本当に体にいい」
「水道水は体に悪い」
「ガムは健康維持のための必需品」
「スポーツで体を鍛えれば健康になる」
「近視の人は老眼にならない」
「脳細胞は再生しない」
「若者の脳は中年の脳よりすぐれている」
「砂糖は太る」
「汗をかくと痩せる」
「肥満は遺伝する」
「鶏肉は豚肉よりも脂肪が少ない」
「パンとごはん、どちらが痩せる?」
「脳は疲労を感じない」
「一日に七時間は眠らないと健康に悪い」
「早起きは体にいい」
「食べないと元気になれない」
「うつは心が弱い人の病気」
「生理中のセックスでは妊娠しない」
「人間にもフェロモンはあるのか」
「お尻の大きい女性は安産型」
「ピルは体に悪い」
などなど。

 あなたは、ホントかウソか、区別できますか?「あるある~」テレビなどの影響があり、それ以外にも情報が氾濫しているので、それこそ常識であると思っていたことが間違いだったということが、意外とあるのかもしれないですね。

 本書の著者は、医学博士なので、科学的根拠に依拠していることとは思いますが、「過ぎたるは及ばざるが如し」、どんな食べ物であれ、要は食生活のバランスが大切だということなんですね。

誤解だらけの「危ない話」

2009-02-01 01:05:50 | Library
 暴風もようやく通過。今日は久々の冬晴れになるでしょう。
雨の運転は本当に疲れますわ。

 今日から2月。テンプも一新して、今月もよろしくお願いします

 今日ご紹介する、題名の本ですが、概してメディア論です。政治や経済、
農業や食べ物に至るまで、いまやメディア報道による影響は非常に広範に
わたる。

 事例として、いまだに不信感の根強い、中国ギョーザ事件や、ウナギの
産地偽装問題をあげて、科学的根拠や事実関係をメディアに所属する著者が
独自の視点で述べています。

 ギョーザ事件に関しては、本の中では中国輸入食品の検査の厳格さや
正確さを述べ、危険性はメディアで報じられているほど高くないと
描かれています。が、この問題はつい最近も、今度は中国国内での
企業間横流し流通の末に、同じようなギョーザを食べた中国国民が
食中毒症状を訴えたと報道があったばかりで、こうなると日本人として
つい外国産の廉価な食べ物を、疑いの眼差しでみてしまうのは、心情として
しょうがないと思いますね。

 ただ、この本に書いてあるとおり、日本の農家でも、同じように生産の
効率性をあげるために、農薬の散布を少なからず行っているのは事実で
しょう。違う点は、使っている農薬が、中国と日本の両方で認められて
いるかどうかや、「国産」のレッテルが持つ、ブランド力というか、妙な
安心性、信頼性でしょうか。

 民主主義とインターネットの普及により、情報が氾濫し、我々は以前より
も、情報を容易に得られるようになった。しかし同時に、それらの情報を
判断する眼を厳しくしななければならなくなった。

 「無農薬野菜」「生産者の見える野菜」っていうのが、スーパーで
よく見かけるようになりましたが、ただ安いだけでなく、安くておいしくて
何よりも「安全」なものを確実に選択できる必要がありますね。

相手を思いのままに「心理操作」できる!

2009-01-25 12:46:25 | Library
 朝青龍の勢いは止まりませんな。下馬評をここまで覆した例も、あんまり
ないのではないでしょうか?場所前なんて、「引退か?」って言われてた
のに・・・勘が戻ったんでしょうか?まだしばらくは朝青龍時代が
続きそうですね。3日ぶりにすっきり晴れたし
さあて出掛けますか。

 この本は、心理学の実践書のような位置づけですね。確かに、大衆心理の
研究って面白いですね。今の時代、心の病が流行ってますし。体の病気や
怪我は、薬を飲んだり塗ったりで治せるけど、そう簡単にいかず、また
完治したかどうかわららず、おそらくは一生付き合っていかないと
いけないのが、こころの病気。程度の差はあっても、人間誰しもが
「悩み」を抱えているのだから、みんながこころの病気のタネを持っている
ともいえるでしょうね。

 こころの病気についてさらに考えていくと、ほとんどの場合は、対人関係
の悩みなんですね。仕事にしろ、家族にしろ、趣味にしろ。その意味では、
人に好かれる・興味を抱かせるにはどうすればいいかということになります
が・・・

 人の心って、自分や他人が思ってる以上に、変わりやすい・移ろいやすい
んですよね。たとえば、他人の言葉やしぐさ、ウワサによって。だからこそ、
自分に有利になるように、「心理操作」することが可能なわけです。ただ、
好かれるように行動するのって、やはりある程度の意識がないと難しい。
それを、自己嫌悪に陥らないように、自分と向き合わないといけないと
いうことですね。

 この本には、なぜどうでもいいと思ってる人に好かれて、気を引きたい
人には振り向いてもらえないことが多いのか、という理由も書いてあります。
このあたりは、深いですね。さすが心理学者!

 たまに、この種の心理学の本を読みますが、本書は読みやすく、理屈っぽく
ないので、実践的ですね。社会や人間関係を重く考えすぎているあなた、
息抜きにちょうどいい本かもしれませんよ。

コレステロールを下げる生活事典

2009-01-19 00:14:53 | Library
実に久々の雨にして、温かい雨ですね。しかも、明日の
出勤前にはあがってしまうそうで。

 今日の朝刊に、昨日のセンター試験の問題と解答が載ってました。
マークシートだから、全くわからないことはないだろうと、ペラペラ
めくってみましたが・・・わからんですね。やっぱり、受験勉強って、
受験以外にはあんまり役には立たないみたい。しいて言えば、自分の
子供に教えられるかどうか、ってことくらいでしょうか。

 時代はまさに健康ブーム。んで、こんな本もよく売れているそうです。
老若男女を問わず、生活習慣病の問題はよく話題になってますね。
んで、キーワードになってくるのが、脳卒中・脳梗塞・心臓病・糖尿病
など。平たく言えば、人間の病気なんて、ほとんどが血液起因の
ものなんですね。血液の中のコレステロール値が高いとか、栄養素が
不足しているとか。

 その中で、本書では、コレステロールにスポットを当てています。
コレステロールは、人体の中ではなくてはならない栄養素でありながら、
血液中に増えすぎると動脈硬化を促進し、生活習慣病を引き起こす。
しかし、戦前や戦時中の日本では、食糧不足による栄養失調で、
むしろコレステロール不足による健康疾患が多かったそうな。やっぱり、
コレステロール過多の背景は、飽食と欧米式の食文化の普及による、
食生活の変化があるようです。

 特に、コレステロールが気になる人は、白米じゃなく玄米を、小麦
パンの代わりにライ麦パンを、砂糖お菓子じゃなくてフルーツを・・・
なんて、なかなかできることじゃないんだな。

 一方、青魚・オリーブオイル・緑黄色野菜・赤身肉・ハーブティー
なんかがいいそうですよ。そりゃ確かに。って思います。

 私の大好きなポテトフライ・ポテトチップス・チョコレート・なんと
紅茶の飲みすぎも×ですが、チョコや紅茶のポリフェノール・フラボ
ノイドは、別の意味で体に良い効果があるそうなので、要は食べ物の
バランスなんでしょうね。

 で、早速今日はエクストラバージンオリーブオイルを買って
きちゃいました。これから、これに合う食べ物。料理の勉強をして
おいしく健康になるぞー

食べ物を変えれば脳が変わる

2009-01-15 00:27:00 | Library
 飲み会帰り&寒さで、思わずタンメン食っちゃいました。店を出た後の、
寒さで汗がひいていくのがまたたまらないです。しかし、確実にメタボ
になってってるような・・・寒いとはいえ、カロリーには気をつけないと


 今、巷ではまさに健康ブーム。こんな書籍も増えましたね。この中にも、
いろいろな栄養学理論や栄養素が出てきます。とはいえ、メインに主張
されていることは、食べ物によって、脳の働きがかなり変わるということ。
当然、食べるべき食物と、食べないほうがいいものがあるそうです。

 体と心に良い食べ物は、ライ麦パン・青魚・野菜・大豆類・ハーブ
ティー・オリーブオイルなど。これに対し、特に体と心に悪い食べ物は、
白砂糖・コーヒー・アルコール・タバコ・ポテチなどらしいです。

 まあ、なんとなく、納得できる結論ですな。はっきりいって、
わかっちゃいるけどやめられないものばっかりです、悪い食べ物って。

 とはいえ、食べ物以外にも、過度のストレス・運動不足はそれだけで
体にも心にも毒。

 健康に、長生きできるように、若いうちから少しずつ矯正していくしか
方法はなさそうですね。

破軍の星

2009-01-10 10:28:14 | Library
 昨日は寒かったですねー。雪国の吹雪はもちろん骨身に沁みますが、
東京の冬の冷たい暴風雨、あれは体に悪いです。帰りにラーメン食べて
帰って、ほっと一息。しかし、新年に入って、冬らしい寒さが続いていて、
個人的にはこっちのほうが好きかなあ。今日も我が家は
コタツで頭寒足熱生活。快適です。

 今週の本は、北方謙三氏の「破軍の星」です。氏の「三国志」以来、
しばらくぶりに著作を読みました。ハードボイルド作家として知られて
いる北方氏ですが、歴史小説も発表されているんですね。

 この「破軍の星」は、日本の南北朝時代の、しかも鎌倉幕府が滅亡して
から、足利尊氏が室町幕府を創設する間の、わずか5年間ほどの物語
なんですね。主役は、南朝方の公卿、そして陸奥守(むつのかみ)で
あった、北畠顕家。鎌倉幕府の崩壊によって、後醍醐天皇による親政が
始まった1333年、顕家は、わずか16歳で陸奥守に任命されて、
現在の東北地方である陸奥へ赴任、実父の北畠親房や現地の有力武士
たちと共に、多賀国府(現在の多賀城市あたり)で陸奥の平定・
内政機構の整備を進めます。

 しかし、わずか1年足らずの間に、中央では、新政への武士の不満を
代表した足利尊氏が反逆、これを征討するために、顕家は奥州から大挙、
京へ進軍して尊氏を九州へ敗走させます。再び、陸奥へ戻って現地の
反乱平定・地盤固めを進める顕家でしたが、大塔宮・護良親王、楠木正成
といった、南朝方の有力者は次々と死に、南朝方の劣勢は時を追うごとに
明白になっていきました。

 九州で勢力を立てなおして東上した足利尊氏によって、ふたたび
後醍醐天皇は京都を放棄し、後の南朝拠点となる吉野へ移ります。
そして、顕家のもとに、再度の上洛・尊氏征討の勅命が・・・

 2度目の上洛軍を興した顕家でしたが、前回とは違い、行く手には
足利方の大軍勢が待ち伏せていました。北関東・鎌倉・東海道・そして
近畿へと、激闘を勝ち抜きながら進撃した顕家は、ついに尊氏の直属軍
の20万をも敗走させて、京まであと一歩というところまで到達
しますが・・・

 この戦の前日、戦の虚しさ・自分の道について考えた顕家は、ふと
夜空を見上げます。そこには、北斗七星が輝き、しかもその中でも
破軍の星と呼ばれる最後の一星が、西・京都を指していました。

 太平記はじめ、南北朝時代を北朝の視点から描いたもの、そして
神皇正統記のように南朝の視点から描いたものはありますが、この
作品は、中立ですね。というより、わずかの期間ながら、陸奥を
見事に治世した顕家が、戦乱の続く中央(日本)から陸奥を独立
させ、別の国家として経営するという考えをめぐらせています。

 北方氏の作品は、いつも終わりが切ないのが、読み終えた後の
余韻をまた引き立てますね。

マオ

2009-01-04 00:53:54 | Library
 寒いんで、温泉でも行こうかと思ってましたが・・・

 「特命係長スペシャル」見てたら、もうこんな時間です。

 あきらめて、自宅のお風呂にしますかあ

 「サラリーマン金太郎」もそうだけど、なんかずるずると
ハマって見てしまうんですよね。地デジキレイだし。

 題名の「マオ」ですが、今が旬の浅田真央選手ではありません。
おそらく3~4年前になるのか、話題になった本です。そう、
「マオ」とは中国語で「毛」のこと、すなわち毛沢東のことです。

 本当はもっと前に読みたかったですけどね、当時は凄い人気で
しかも結構なボリュームの本(ハードカバーで上下巻計1000
ページ超)だったもので。買うとなると、5000円はするし、
当時の図書館では相当な「待ち」だったので、そのうちそのうち
と思っているうちに、今度は忘れてました。

 それにしても、この本は衝撃でした。毛沢東の生涯ということは、
近代中国、すなわち孫文が建国した中華民国から日中戦争を経て、
中華人民共和国の成立、その後の文化大革命、そして日本サイド
から見れば田中角栄首相と周恩来首相による、日中国交正常化と
続き、周恩来・毛沢東の相次ぐ死去となるわけですが、なにせ
この部分って、わかっているようで学校でもあまり教わらない
(教えてもらってない)歴史ですからね。

 とはいえ、通り一遍等の知識であった、国共合作・国共内戦・
蒋介石亡命・朝鮮戦争・大躍進(大飢餓)・文化大革命・ニクソン
ショックといった諸事実が、この本のおかげでキレイに整理されて
頭に入りました。

 と同時に、毛沢東はもちろん、周恩来・劉少奇・林彪・小平・
江青・蒋介石・スターリン・フルシチョフといった同時代の人々の
考え方・行動と生涯についても、やっと飲み込めた気がします。

 まだ私が小学生とか、中学生の頃には、こういった事実は把握
されてなかったんですかね?今はどうかわかりませんが、私の
時なんか、毛沢東が天安門で中華人民共和国の成立を宣言した時の
挿絵がちょこっと入っていただけで、あとはすぐ日中国交正常化
でしたからね。少なくとも、毛沢東は悪玉ではないというイメージ
でした。周恩来にいたっては、中国人民のほとんどが尊敬していた
名宰相のイメージでしたが。

 この著作に描かれていた、独裁者・破壊者としての毛沢東像は
嫌悪するものでしたが、彼の振る舞いを読んで知ってみると、
現在の北朝鮮の状況に酷似しているので、歴史は繰り返すのかと
思ってしまいます。程度の差はあれ、毛沢東だって、スターリン
主義を模倣していた部分がかなりあり、相当な影響を受けていた
わけですから。

 大地震や天変地異で何千人という被害があり、激しい内戦によって
何十万人という犠牲者が出て、世界大戦によって何百万人という
人間が殺されてきた歴史を私も知っていましたが、一人の独裁者の
決定によって、しかも故意に何年間にも亘って何千万人という
国民を死に追いやってきた指導者と、それを有効に抑制できなかった
国家組織があったということは、大きな衝撃でした。

 ただ、人民を含め、国のほとんどの人間を敵に回しても、最後は
枕の上で往生した、毛沢東という人間をみてみると、思想は
到底理解できないものであるにせよ、先を読む先見性、人の心を
読む(つかむではない)洞察力に関しては、やはり研究対象には
なるのかなあと思います。

 毛沢東の夢、「超大国の夢」は、彼の生前には叶わなかったけれども、
いまや中国は超大国ではないでしょうか?そんな国で、しかも一党独裁の
指導者に、二度と独善的・破壊的な人間が立たないことを願います。