1日講習・全国出張!職長教育・安全衛生責任者教育ブログ

全国を渡り歩き、職長教育・安全衛生責任者教育を1日講習で行う愛知のRSTトレーナー。

環境改善の方法と環境条件の保持 その2

2018-01-12 13:03:44 | 日記
(1) 物理的要因
物理的要因は、有害エネルギーが健康に悪影響を与えるものであり、物理的要因による健康障害の代表的なものとして、
温熱環境による熱中症、騒音による難聴、腰痛などがある。
このうち、職場で身近である暑熱、騒音、腰痛について述べる。



1.暑熱
 高温多湿な環境下で労働をすると体温は上昇をし、体温を調節する脳の中枢が働き、皮膚の血管の拡張、発汗増加で対処をしようとするのだか、
高温がその調節機能を超えたり、調整中枢の変調が起きると、生命の危険を伴う状態となる。

このような病状を総称して「熱中症」という。熱中症の発生の仕組みを表すと下の図になる。



熱中症の病状と分類を表すと、下の図になる。



また、熱中症には次の種類がある。

ア 熱虚脱(熱失神)
   皮膚の血液がたまり、循環血液が減少をしてしまい、循環不全(軽いショック)を表すもので、頭痛、めまい、耳鳴り、血圧低下、失神がみられる。
   脈拍は速いが、体温の上昇はない。涼しい場所にて安静にする。
イ 熱けいれん
   大量に汗をかいて水分と塩分が喪失したところへ、水分だけを補充すると血液中の塩分(ナトリウムなど)濃度が低下し、筋肉けいれんを起こす。
   けいれんは、多くの場合、下肢のふくらはぎから起こる。体温は正常で、食塩水やスポーツドリンクの摂取で改善する。涼しい場所で安静にする。
ウ 熱射病(日射病)
   熱調節中枢の機能の変調によるもので発汗が停止をし、体温は40℃以上となり、意識障害やうわごとを言うようになる。
   腎障害や出血異常も見られる。風通しの良い涼しい場所に運ぶ、病状が重いときは着衣を脱がして熱を放出する。
   水に濡らしたバスタオルなどで体を覆い、全身を冷やす。着衣やうちわで扇いだり、扇風機やクーラーなどで冷やしても良い。
   頸、脇の下、足の付け根など太い血管のある部分を氷やアイスパックを当てる方法が効果的である。
   応急手当後、すぐに救急要請をし、一刻も早く医者の手当を受ける。
   
なお、以上のほかに、高温下で作業を続けた場合に、だるさや吐き気、力が入らないということがある。これを熱疲はい(熱疲労)という。
涼しい場所に運び、楽な姿勢で足をたかくして仰向けに寝かせる。意識があれば水分補給のために、食塩水やスポーツドリンクを与える。
意識が薄れ皮膚も冷たくショック症状がある場合にはすぐに救急要請をするか医療機関に搬送をする。

なお、WBGT※(熱中症予防のための指標)が28℃以上ではすべての生活活動で熱中症をおこす危険性があり、厳重に警戒をする必要がある。

※WBGTとは気温、湿度、風、幅射熱を加味した熱中症予防のための指標。Wet bulb Globe Temperature (湿球黒球湿度)の略。
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