平和津梁の鐘

海は母 生物を生み育み豊かな資源を恵む母  海は道 遥かなる国々より文化と友誼を運ぶ道

命どぅ宝

2020-08-15 11:42:34 | 3 琉球黄金言葉

琉球黄金言葉(るーちゅーくがにくとぅば)・ことわざ・格言・名言など。。

 
命どぅ宝

琉歌
「戦世や済まち 弥勒世ややがて 嘆くなよ臣下 命どぅ宝」 

読み
「いくさゆやしまち みるくゆややがて なじくなよしんか ぬちどぅたから」

意味
戦いの時代は終わった。 弥勒(平和)の時代がやがて来る。 嘆くなよおまえたち、命こそ宝なのだから。

命どぅ宝とは、命こそ宝物であり、この世で最も尊いものという意味。

古人が詠んだ琉歌ですが、作者は不明です。

琉球の哲人政治家蔡温の言葉に 
『何ものにも勝って命こそが大切である。他のすべてのものは失っても取り戻すことができるが、命だけは取り戻すことができない。何よりも命を大切にすべきである』と、どんな宝よりもすぐれているのものが命だと、説いています。

「鉄の暴風雨」と呼ばれた沖縄戦。
昼夜の別なく無数の爆弾、艦砲弾が容赦なく降り注ぎ大地を砕き丘を崩していった。草も木も火炎放射に焼き尽くされ、洞窟(がま)にこもれる住民、兵士、母を幼子を乙女らを焼き、ついに沖縄住民、敵味方の軍人合わせて二十万人以上の尊き命が奪われました。

『命どぅ宝』は そうした、多大な犠牲をはらった沖縄の人々の、肝心(ちむぐくる)からの叫びなのです。

 

思真鶴金o(^▽^)o

 


最上の勝利者

2020-08-15 06:19:09 | 5 子ぬ方星

 

戦場において百万人に勝つよりも、唯だ一つの自己に克つ人こそ、実に最上の勝利者である。

ダンマパダ 103

ゴータマ・シッダッタ(釈迦)


2020年、長崎平和祈念式典の首相あいさつ

2020-08-09 13:21:06 | 10 綸言・諛言・諫言

安倍首相あいさつ

長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典。

 本日ここに、被爆75周年の長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に当たり、原子爆弾の犠牲となられた数多くの方々の御霊に対し、謹んで、哀悼の誠を捧げます。

 そして、今なお被爆の後遺症に苦しまれている方々に、心からお見舞いを申し上げます。

 新型コロナウイルス感染症が世界を覆った今年、世界中の人々がこの試練に打ち勝つため、今まさに奮闘を続けています。

 75年前の今日、一木一草もない焦土と化したこの街が、市民の皆様のご努力によりこのように美しく復興を遂げたことに、私たちは改めて、乗り越えられない試練はないこと、そして、平和の尊さを強く感じる次第です。

 長崎と広島で起きた惨禍、それによってもたらされた人々の苦しみは、二度と繰り返してはなりません。唯一の戦争被爆国として、「核兵器のない世界」の実現に向けた国際社会の努力を一歩一歩、着実に前に進めていくことは、我が国の変わらぬ使命です。

 現在のように、厳しい安全保障環境や、核軍縮をめぐる国家間の立場の隔たりがある中では、各国が相互の関与や対話を通じて不信感を取り除き、共通の基盤の形成に向けた努力を重ねることが必要です。

 特に本年は、被爆75年という節目の年であります。我が国は、非核三原則を堅持しつつ、立場の異なる国々の橋渡しに努め、各国の対話や行動を粘り強く促すことによって、核兵器のない世界の実現に向けた国際社会の取り組みをリードしてまいります。

 本年、核兵器不拡散条約(NPT)が発効50周年を迎えました。同条約が国際的な核軍縮・不拡散体制を支える役割を果たし続けるためには、来たるべきNPT運用検討会議を有意義な成果を収めるものとすることが重要です。我が国は、結束した取り組みの継続を各国に働きかけ、核軍縮に関する「賢人会議」の議論の成果も活用しながら、引き続き、積極的に貢献してまいります。

 「核兵器のない世界」の実現に向けた確固たる歩みを支えるのは、世代や国境を越えて核兵器使用の惨禍やその非人道性を語り伝え、承継する取り組みです。我が国は、被爆者の方々と手を取り合って、被爆の実相への理解を促す努力を重ねてまいります。

 被爆者の方々に対しましては、保健、医療、福祉にわたる支援の必要性をしっかりと受け止め、原爆症の認定について、できる限り迅速な審査を行うなど、高齢化が進む被爆者の方々に寄り添いながら、今後とも、総合的な援護施策を推進してまいります。

 結びに、永遠の平和が祈られ続けている、ここ長崎市において、核兵器のない世界と恒久平和の実現に向けて力を尽くすことをお誓い申し上げます。原子爆弾の犠牲となられた方々のご冥福と、ご遺族、被爆者の皆様、並びに、参列者、長崎市民の皆様のご平安を祈念いたしまして、私のあいさつといたします。

 令和2年8月9日

 内閣総理大臣 安倍晋三


2020年、長崎平和宣言

2020-08-09 13:19:07 | 10 綸言・諛言・諫言

平和宣言

長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典。

 私たちのまちに原子爆弾が襲いかかったあの日から、ちょうど75年。4分の3世紀がたった今も、私たちは「核兵器のある世界」に暮らしています。

 どうして私たち人間は、核兵器をいまだになくすことができないでいるのでしょうか。人の命を無残に奪い、人間らしく死ぬことも許さず、放射能による苦しみを一生涯背負わせ続ける、このむごい兵器を捨て去ることができないのでしょうか。

 75年前の8月9日、原爆によって妻子を亡くし、その悲しみと平和への思いを音楽を通じて伝え続けた作曲家・木野普見雄さんは、手記にこうつづっています。

 私の胸深く刻みつけられたあの日の原子雲の赤黒い拡(ひろ)がりの下に繰り展(ひろ)げられた惨劇、ベロベロに焼けただれた火達磨の形相や、炭素のように黒焦げとなり、丸太のようにゴロゴロと瓦礫の中に転がっていた数知れぬ屍体、髪はじりじりに焼け、うつろな瞳でさまよう女(ひと)、そうした様々な幻影は、毎年めぐりくる八月九日ともなれば生々しく脳裡に蘇ってくる。

 被爆者は、この地獄のような体験を、二度とほかの誰にもさせてはならないと、必死で原子雲の下で何があったのかを伝えてきました。しかし、核兵器の本当の恐ろしさはまだ十分に世界に伝わってはいません。新型コロナウイルス感染症が自分の周囲で広がり始めるまで、私たちがその怖さに気づかなかったように、もし核兵器が使われてしまうまで、人類がその脅威に気づかなかったとしたら、取り返しのつかないことになってしまいます

 今年は、核拡散防止条約(NPT)の発効から50年の節目にあたります。

 この条約は「核保有国をこれ以上増やさないこと」「核軍縮に誠実に努力すること」を約束した、人類にとってとても大切な取り決めです。しかしここ数年、中距離核戦力(INF)全廃条約を破棄してしまうなど、核保有国の間に核軍縮のための約束を反故にする動きが強まっています。それだけでなく、新しい高性能の核兵器や、使いやすい小型核兵器の開発と配備も進められています。その結果、核兵器が使用される脅威が現実のものとなっているのです。

 “残り100秒”。地球滅亡までの時間を示す「終末時計」が今年、これまでで最短の時間を指していることが、こうした危機を象徴しています。

 3年前に国連で採択された核兵器禁止条約は「核兵器をなくすべきだ」という人類の意思を明確にした条約です。核保有国や核の傘の下にいる国々の中には、この条約をつくるのはまだ早すぎるという声があります。そうではありません。核軍縮があまりにも遅すぎるのです。

 被爆から75年、国連創設から75年という節目を迎えた今こそ、核兵器廃絶は、人類が自らに課した約束“国連総会決議第1号”であることを、私たちは思い出すべきです。

 昨年、長崎を訪問されたローマ教皇は、二つの“鍵”となる言葉を述べられました。一つは「核兵器から解放された平和な世界を実現するためには、すべての人の参加が必要です」という言葉。もう一つは「今、拡大しつつある相互不信の流れを壊さなくてはなりません」という言葉です。

 世界の皆さんに呼びかけます。

 平和のために私たちが参加する方法は無数にあります。

 今年、新型コロナウイルスに挑み続ける医療関係者に、多くの人が拍手を送りました。被爆から75年がたつ今日まで、体と心の痛みに耐えながら、つらい体験を語り、世界の人たちのために警告を発し続けてきた被爆者に、同じように、心からの敬意と感謝を込めて拍手を送りましょう。

 この拍手を送るという、わずか10秒ほどの行為によっても平和の輪は広がります。今日、大テントの中に掲げられている高校生たちの書にも、平和への願いが表現されています。折り鶴を折るという小さな行為で、平和への思いを伝えることもできます。確信を持って、たゆむことなく、「平和の文化」を市民社会に根づかせていきましょう。

 若い世代の皆さん。新型コロナウイルス感染症、地球温暖化、核兵器の問題に共通するのは、地球に住む私たちみんなが“当事者”だということです。あなたが住む未来の地球に核兵器は必要ですか。核兵器のない世界へと続く道を共に切り開き、そして一緒に歩んでいきましょう。

 世界各国の指導者に訴えます。

 「相互不信」の流れを壊し、対話による「信頼」の構築をめざしてください。今こそ「分断」ではなく「連帯」に向けた行動を選択してください。来年開かれる予定のNPT再検討会議で、核超大国である米露の核兵器削減など、実効性のある核軍縮の道筋を示すことを求めます。

 日本政府と国会議員に訴えます。

 核兵器の怖さを体験した国として、一日も早く核兵器禁止条約の署名・批准を実現するとともに、北東アジア非核兵器地帯の構築を検討してください。「戦争をしない」という決意を込めた日本国憲法の平和の理念を永久に堅持してください。

 そして、今なお原爆の後障害に苦しむ被爆者のさらなる援護の充実とともに、未だ被爆者と認められていない被爆体験者に対する救済を求めます。

 東日本大震災から9年が経過しました。長崎は放射能の脅威を体験したまちとして、復興に向け奮闘されている福島の皆さんを応援します。

 新型コロナウイルスのために、心ならずも今日この式典に参列できなかった皆様とともに、原子爆弾で亡くなられた方々に心から追悼の意をささげ、長崎は、広島、沖縄、そして戦争で多くの命を失った体験を持つまちや平和を求めるすべての人々と連帯して、核兵器廃絶と恒久平和の実現に力を尽くし続けることを、ここに宣言します。

2020(令和2)年8月9日

長崎市長 田上富久


2020年、広島市平和記念式典の首相あいさつ

2020-08-06 09:02:41 | 10 綸言・諛言・諫言

安倍首相あいさつ
広島市原爆死没者慰霊式。平和祈念式。

 本日ここに、被爆75周年の広島市原爆死没者慰霊式ならびに平和祈念式が挙行されるに当たり、原子爆弾の犠牲となられた数多くの方々の御霊に対し、謹んで、哀悼の誠をささげます。

 そして、いまなお被爆の後遺症に苦しまれている方々に、心からお見舞いを申し上げます。

 新型コロナウイルス感染症が世界を覆った今年、世界中の人々がこの試練に打ち勝つため、今まさに奮闘を続けています。

 75年前、1発の原子爆弾により廃虚と化しながらも、先人たちの努力によって見事に復興を遂げたこの美しい街を前にしたとき、現在の試練を乗り越える決意を新たにするとともに、改めて平和の尊さに思いを致しています。

 広島と長崎で起きた惨禍、それによってもたらされた人々の苦しみは、二度と繰り返してはなりません。唯一の戦争被爆国として、「核兵器のない世界」の実現に向けた国際社会の努力を一歩一歩、着実に前に進めることは、わが国の変わらぬ使命です。

 現在のように、厳しい安全保障環境や、核軍縮をめぐる国家間の立場の隔たりがある中では、各国が相互の関与や対話を通じて不信感を取り除き、共通の基盤の形成に向けた努力を重ねることが必要です。

 特に本年は、被爆75年という節目の年であります。わが国は、非核三原則を堅持しつつ、立場の異なる国々の橋渡しに努め、各国の対話や行動を粘り強く促すことによって、核兵器のない世界の実現に向けた国際社会の取り組みをリードしてまいります。


 本年、核兵器不拡散条約(NPT)が発効50周年を迎えました。同条約が国際的な核軍縮・不拡散体制を支える役割を果たし続けるためには、来るべきNPT運用検討会議を有意義な成果を収めるものとすることが重要です。わが国は、結束した取り組みの継続を各国に働きかけ、核軍縮に関する「賢人会議」の議論の成果を活用しながら、引き続き、積極的に貢献してまいります。

 「核兵器のない世界」の実現に向けた確固たる歩みを支えるのは、世代や国境を越えて核兵器使用の惨禍やその非人道性を語り伝え、継承する取り組みです。わが国は、被爆者の方々と手を取り合って、被爆の実相への理解を促す努力を重ねてまいります。

 被爆者の方々に対しましては、保健、医療、福祉にわたる支援の必要性をしっかりと受け止め、原爆症の認定について、できる限り迅速な審査を行うなど、高齢化が進む被爆者の方々に寄り添いながら、今後とも、総合的な援護施策を推進してまいります。

 結びに、永遠の平和が祈られ続けている、ここ広島市において、核兵器のない世界と恒久平和の実現に向けて力を尽くすことをお誓い申し上げます。原子爆弾の犠牲となられた方々のご冥福と、ご遺族、被爆者の皆さま、ならびに、参列者、広島市民の皆さまのご平安を祈念いたしまして、私のあいさつといたします。


 令和2年8月6日

 内閣総理大臣 安倍晋三