平和津梁の鐘

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2019年、全国戦没者追悼式首相式辞

2019-08-15 15:50:48 | 10 綸言・諛言・諫言

令和元年度全国戦没者追悼式

総理大臣式辞

令和元年、2019年8月15日(木) 於 日本武道館


 天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、戦没者のご遺族、各界代表、多数のご列席を得て、全国戦没者追悼式を、ここに挙行いたします。

 先の大戦では、三百万余の同胞の命が失われました。祖国の行く末を案じ、戦陣に散った方々。終戦後、遠い異郷の地にあって、亡くなられた方々。広島や長崎での原爆投下、東京をはじめ各都市での爆撃、沖縄における地上戦などで、無残にも犠牲となられた方々。今、すべての御霊の御前(おんまえ)にあって、御霊安かれと、心より、お祈り申し上げます。

 今、私たちが享受している平和と繁栄は、戦没者の皆様の尊い犠牲の上に築かれたものであることを、私たちは決して忘れることはありません。改めて、衷心より、敬意と感謝の念を捧げます。

 未だ帰還を果たされていない多くのご遺骨のことも、決して忘れません。ご遺骨が一日も早くふるさとに戻られるよう、私たちの使命として全力を尽くしてまいります。

 我が国は、戦後一貫して、平和を重んじる国として、ただ、ひたすらに歩んでまいりました。歴史の教訓を深く胸に刻み、世界の平和と繁栄に力を尽くしてまいりました。

 戦争の惨禍を、二度と繰り返さない。この誓いは、昭和、平成、そして、令和の時代においても決して変わることはありません。平和で、希望に満ち溢れる新たな時代を創り上げていくため、世界が直面している様々な課題の解決に向け、国際社会と力を合わせて全力で取り組んでまいります。今を生きる世代、明日を生きる世代のために、国の未来を切り拓いてまいります。

 終わりに、いま一度、戦没者の御霊に平安を、ご遺族の皆様にはご多幸を、心よりお祈りし、式辞といたします。

令和元年八月十五日
内閣総理大臣 安倍 晋三

 


2019年、全国戦没者追悼式

2019-08-15 15:45:08 | 10 綸言・諛言・諫言

令和元年度全国戦没者追悼式

天皇陛下のおことば

令和元年、2019年8月15日(木) 於 日本武道館

本日、「戦没者を追悼し平和を祈念する日」に当たり、全国戦没者追悼式に臨み、さきの大戦において、かけがえのない命を失った数多くの人々とその遺族を思い、深い悲しみを新たにいたします。

終戦以来74年、人々のたゆみない努力により、今日の我が国の平和と繁栄が築き上げられましたが、多くの苦難に満ちた国民の歩みを思うとき、誠に感慨深いものがあります。

戦後の長きにわたる平和な歳月に思いを致しつつ、ここに過去を顧み、深い反省の上に立って、再び戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願い、戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対し、全国民と共に、心から追悼の意を表し、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります。