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湘南マランドロのブラジルピアノと、オルガン♪

ブラジル音楽専門のピアニスト/オルガニスト今井亮太郎のゴキゲンblog!!

秋景色。

2008-11-05 16:18:49 | Weblog
こんにちは!


10/31~11/4で信州ツアーに行ってきました!
前回の日記のとおり信州にはつい二週間前に行ったばかりなんだけどね(笑)


紅葉がまさにとてもキレイな見頃だった今回の信州ツアー、
印象的だったのは、まず伊那の保育園で演奏したこと。

その保育園は「山の遊び舎はらぺこ」ってとこ。
このはらぺこ保育園、本当に素晴らしくて、
伊那の山の麓の農村の、改築した古い民家が園舎なんだよね。
保育園に柵なんてないし遊具もないんだけど、周りは畑と裏山。
そのすべてが子供たちにとって園庭であり遊具なんだよね。
園舎になってる民家には薪の釜戸もあって、食事はそれで作る。畑で作った野菜でね。
たくさんの地域の人たちがはらぺこ保育園を支援していて、
地域みんなでこの保育園を創ってるんだよね。
たくさんの自然に囲まれて、その自然の四季折々が生んだ恵みを食べて、
その地域に暮らすたくさんの人々に可愛がられながら…。
こんな素敵な環境で育つ子供たちは本当に素直で元気いっぱいで。

演奏も楽しかったしそのあと子供たちと遊んだのも楽しかったし
(だって遊びが畑作業ごっこだよ!かわいい~)、
本当にとてもいい時間でした。

信州にはよく来るし、
またはらぺこ保育園にぜひ遊びに寄って、音楽を奏でて来たいな~って思うよ。



それから信州に来るとたまに演奏させてもらっていて今回も演奏してきた
千曲市の老舗漬物屋さん「木の花屋」。
(木の花屋さんの千曲市の本店はかわいい雰囲気の店舗で、
木の花屋さんの漬物を使った特製お茶漬けや自家製の無添加ジャムを使ったお茶やミルクなどを楽しめるんだ。そんなお店の中にグランドピアノが置いてあるんだよ!)

おれは木の花屋さんの漬物のファンなんだよね。
いや~本当に美味しいから!!
一度お試しあれ!!
自家製で作った自然野菜で、本当に真剣に作ってる漬物屋さんなんだ。

演奏後、木の花屋さんの社長夫妻といつも通りいろいろ楽しく話してきた。
その中ですごくいい話が聞けたよ。
その土地の水と風土で育って花が咲いて実がなって種となる。
その種でまた次の年に芽が出て花が咲いて実がなって種となる…。
そのサイクルこそが当たり前で、そして実は現代では一番難しいことなのかもしれない。
本来はその偉大なサイクルの中で恩恵として野菜とか果実とかその恵をわけてもらうんだよね。
人間もその偉大なサイクルの一部なわけだし。
そのサイクルを感じてその恵を頂くからこそ身体も心も健康で落ち着いて小さな幸せをいつもいっぱいに感じて生きていけるんだよね。
そんな話を木の花屋さんの社長ご夫妻と話してたんだ。

「菜の花の黄色い花が美しいのは、花そのものが美しいんじゃなくて、種を作るために一生懸命花を咲かせるからこそ美しいのよね」
木の花屋さんの奥さんの話で最も印象的だった部分だよ。



最終日は美ヶ原の山頂(2,000m!寒いっ)にある王ヶ頭ホテルで演奏してきた。
美ヶ原に登る山道を車でぐんぐん上がって行く。
山は一面のカラマツの紅葉。
本当に美しかったなぁ。
カラマツは針葉樹なのに紅葉するんだよね。
標高500mくらいから2,000mまで上がる道が一面ず~っとカラマツで、
あっちの山もこっちの山も本当に一面すべてカラマツの紅葉。
カラマツの紅葉は黄色から黄金色になり橙色なり淡い茶色になって最後に散る。
道を上がって標高があがっていくにつれて温度が下がるから、
カラマツの紅葉もだんだん黄色から黄金色、淡い茶色になって、
山頂近くに着いた時にはすっかり散った木だけのカラマツで、
もう冬なんだなぁと実感したな。

厳しい冬になりそして春に向けて力を蓄えるために、
今、山々は燃えるような赤や黄色に色づいている。

はらぺこ保育園や木の花屋さんでも感じたけど、
本当に自然の大きなサイクルは本当に繊細ではかなくて、
それがゆえに美しい。

その一部であるおれたちももっとそのサイクルを感じないといけないね。


おれは音楽家。
その偉大ではかなくて美しいサイクルを、
もっともっと感じて音楽にして伝えていけたらなって思う。
そして出会う人々に音楽を通してそんな自分を伝えていけること、
とても幸せだなぁ~って思うよ。


王ヶ頭ホテルでの演奏のあと、
めっっっちゃ寒いの我慢して(なにせ2,000mの山頂、もう氷点下になってますから!)
外に出たら空は一面の星。
冬の星座たちがくっきり見えたよ。


とてもいいツアーだったな~。

ありがとう!!




Ryotaro