にわか日ハムファンのブログ記念館

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実行委員会の議論あれこれ:3時間半ルール廃止、交流戦縮小提案、アジアシリーズ

2013-03-08 07:31:49 | 言わせてもらいます・球界に苦言提言
 昨日(2013年3月7日)NPB実行委員会が開かれました。報道を見る限り、ここで結構多くの内容が議論されたようです。で、結構重要なものが多いので、その結果について、目立つところを個別に見ていきましょう。

■ 3時間半ルール撤廃決定 過去2年の引き分け増加を問題視(スポニチ・2013年3月7日)

 まさにああ(引分試合増加)なったらこう(時間制限撤廃)なるわな、の一言です。
 個人的には、一般に(?)批判されているほど3時間半ルールに悪い印象はありません。
 というのも、現地観戦では帰りの時間が読めるというのは結構助かる部分もありますし、ダラけた試合を続けられるよりは、どこかでスパッと区切ってくれた方がまだマシじゃないかという気もするわけです。
 引き分け狙いが興を削ぐというという見方もあります。多くのファンがそう感じているならば、ビジネスである以上その意見を尊重するのは当然だと思いますが、私自身は「狙って何が悪い」という意見です。
 ルールが存在するなら、そのルールを最大限活用するのも必要な努力のうちです。そのような努力をしないなら、それはむしろ怠慢といっていいぐらいです。
 また、記事では試合時間の大幅な短縮もみられなかったとありますが、ここでいう「試合時間」というのが曲者です。
 NPBのウェブサイトなどでシーズン中に掲載される平均試合時間とその目標は、9イニング終了後、延長なしの段階で計測されたものです。とすると、短縮させたいのはこの9イニングでの所要時間であろうと判断されます。
 一方で、3時間半ルールは9イニング終了後のみならず、延長戦に入った場合は、それも含めた段階で適用されるものです。
 この「9イニングのみ」と「9イニング(+延長戦)」の違いがポイントです。つまり、3時間半ルールは延長戦を含めた時間制限である以上、延長戦なしの時間を直接左右できず、直接の短縮効果もないということです。
 もっとも、理論上効果が全くないということはありません。もし各チームが、「3時間半しかないのだから、その間に12イニング終わらせられるようにしよう」と考えれば、試合時間の短縮にはつながるでしょう。
 ですが、各チームにとって重要なのは、試合の時間よりも結果です。3時間半以内に試合をどう終わらせるかよりも、どう良い結果を得るのかの方が、よほど利益につながります。
 そう考えると、3時間半ルールが試合時間短縮につながらなかったというのはむしろ当然で、むしろ3時間半ルールはスケープゴートにされたと考えた方がよほど理屈に合います。
 ただ、ならば3時間半ルール撤廃には反対なのかというと、実はそうでもなかったりします。
 というのも、引分が増えれば最高勝率チームと最多勝利チームが異なるという、ややこしいケースが増える恐れが高まるからです。
 現行のレギュレーションの下では、最高勝率チームがリーグ優勝チームとなります。ただ、引分が存在する条件の下では、その数いかんによって、最高勝率チームと最多勝利チームが異なるケースがあり得ます。
 事実、過去にもそのようなケースが生じて物議を醸したことはあるわけです。とくにレギュラーシーズンの順位は、ポストシーズンの有利不利にも関わるので、同じケースが生じた場合には余計に厄介です。
 とはいえ、現行ポストシーズン制度が、少なくとも近い将来に変わるとは考えられません。とくにビジネス面を考えれば、制度の大幅な変更はコストを伴います。
 まして、引分制度の撤廃も現実的ではありません。これはしばしばMLBを引き合いに出して主張されますが、そういう主張をする人のうち、回数無制限の延長戦を最後まできちんと見る人がどれだけいるでしょうか?
 そうである以上、今できることは、最高勝率チームと最多勝利チームが異なる事態を、可能な限り防ぐぐらいです。つまり、現実的な範囲で、引分になる事態を防ぐことが、可能かつコストの少ない対策と言えるのです。

 3時間半ルールの話だけで長くなったので、残りはさらっと[;;0J0]

■ セが交流戦の縮小案を提案 パは持ち帰って検討(スポニチ・2013年3月7日)

 パが反発するかと思いきや、「持ち帰って検討」というのが意外でした。あくまでもこれが事実なら、ですが。
 で、あくまでもこれが事実なら、パ6球団にとっても今の変則日程は負担なのかも知れません。あるいは、巨人戦・阪神戦の効果が薄れつつあるのかも知れません(だとすれば、それはそれで厄介ですが)。
 ともあれ、私自身も現在の交流戦にある種のマンネリ感を感じているのも事実ですし、ここらで何がしかの手を打つこと自体には賛成です。
 試合数を24から18に削減となると、おそらく1シーズンの開催試合は6カード各3試合で、2年かけてホーム・ビジターのセットを完結させることになるのでしょう。
 ただその場合、年ごとに一方のリーグのホームゲームを固めるのではなく、ホーム・ビジターを混ぜられないかとは思います。
 それこそ、1年目はすべてパ球団開催、2年目はすべてセ球団開催では、各球団の年ごとの収益に波も出るでしょうし。
 そして交流戦に加えてもう1点見逃せないのが、今季のアジア・シリーズの開催です。以前は福岡で開催という話もあったように記憶していますが、考えてみればあれは東スポの報道でしたね。
 というわけで、日本での開催にならないのはいささか残念ですが、大事なのはとにもかくにも開催を続けること。
 国際試合が国別対抗戦だけでは、野球を文化として捉えた時にあまりに貧弱ですし、こと今季に関しては台湾も国内リーグを盛り上げるチャンスがあるわけですから、それを活かしてもらえればと思います。


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