http://www.forexwatcher.com/pattern/mva.htm
さて,図-1は 1987年 7月から同年 12月までのドル・円相場日足である。150円を越えたドルがその後大きく値を崩している様子が見て取れる。ここで注目すべきところは,21日線が 89日線を上から下へ突き抜けた現象(赤い点線○印)。これがトレンドの変化を事後確認する移動平均線のクロスである。つまり,相場が(ドルの)強気から弱気へと変調するシグナルと理解される。二つの線が交差してから相場は一旦反発上昇したものの,のちに再度急落したことから結果的に線のクロスは正しいシグナルを発していたことが分かろう。また,150円を越えて上昇基調にあった 21日線が 200日線を突き抜けられなかった点も(↓印),相場がもう一段上昇するほどのエネルギーがなかった証として注目すべき。さらに,日々線が 200日線に阻止され(↓印)反転下落したところも興味深い。移動平均線は単にトレンドを知るためのツールだけではなく,それ自体が相場のサポートやレジスタンスになることもしばしば観察される。