海の沖へ、船に乗って魚釣り。
この時期から、南紀の沖ではウメイロが釣れます。
南方系の魚です。
アオダイの仲間。
波止や近郊で釣れるタカベに似て非なる魚。
タカベは沿岸の表層で釣れる美味しい魚です。
一方ウメイロは沖の比較的中層、水深30mより深い処で、南紀では釣れます。
ウメイロは、タカベの様に群れを成して、釣れる時にはイッパイ釣れるという釣れ方ではなくて、たまたま仕掛けにたどり着いた獲物だけが運よく針掛かりしてくれるイメージの釣りになります。
その引きはタカベの様に軽快ではなくて、小ぶりな割には結構な引きを味合わせてくれます。
そんなに大きくはならないけれど、身に厚みがあるので刺身でも、味わえる調理しやすい獲物です。
3~4日程、熟成させるとこの魚の美味しさが堪能できます。
ウメイロは味わった事のないのなら、みそ汁の出汁にして味わってみて欲しい魚です。
みそ汁の出汁と言えば、カツオや削り節、ひと昔前なら、煮干しのイメージです。
このウメイロで出したみそ汁の出汁は、それ等とは全く違う、上品で濃厚、えも言われぬ味わい、絶品です。
魚好きなら、一口目でその美味しさには魅了されるでしょう。
南方系の比較的小ぶりな、しかも背中が鮮やかな熱帯魚風の魚なので、知らない人からすれば、食い気を誘う様な高級魚には見えない魚です。
でも実際は、漁獲量もそれほど多い魚でもなくて、市場でお目にかかる事もそうは多くはない魚で高級魚です。
モチロン養殖されているという話も聞いたことはありません。
この魚の最もおいしい食し方は、やはり自分で釣って、食すというのが最善の魚という事になります。
その身は刺身や、煮つけ、焼いても美味です。
頭部や骨は絶対に捨てないで、必ずみそ汁の出汁にしています。
それがのこの魚の最も顕著な美味しさを、実感できるレシピだと言えるからなのです。
この季節の魚料理は、例えばウナギなら肝吸い、アユなら塩焼き、キジハタの夏の鍋には臓物をきれいに洗って出汁にしたりして、魚の捨てる部分がほとんどないくらい、その美味しさが味わえる時期なのかもしれません。
夏に向かう頃の魚は、美味しそうなイメージが無いような気がしますが、実はそうでもないのです。
夏の釣りと言えば、軟体系のタコやイカも釣れだすので、釣りの季節としては結構楽しめる季節ではあります。
ウメイロの船釣りでは、仕掛けはテンビンカゴフカセ釣りで、電動リールを使用します。
ウメイロ以外にも色々な美味しい魚が、釣れます。
行きつけの船長はPE4号を勧めてくれます。
竿はムーチングで100号あたり。
オモリは60~70号で楽しめます。
仕掛けは、ハリス5号でイサキ針(シルバー)が良く釣れます。