例えば、・・・
「春過ぎて
夏来(き)にけらし白妙(しろたへ)の
衣(ころも)ほすてふ天(あま)の香具山(かぐやま)」
ご存知、持統天皇が歌った有名な百人一首の一句。
今なお、人によって解釈は色々・・・。
小中学校時代、先生からは夏に白い衣を干しているさまが、天の香具山に映えて情景美を歌っている様、転じて平和を歌っているとか、・・・何とか・・・。
そんな現代訳だったような・・・?
さて、とある日本史家の解釈は、・・・・
持統天皇は常日頃から自ら洗濯をしていて、冬の冷たい水から夏になり水ぬるむ頃、洗濯には気持ちの良いをこの季節を迎え、いつもの物干しを終えてその向こう側に見える天の香具山を亡き夫に見立て、今日も健やかに日頃のお務めを終えましたという様を歌った歌だと・・・。
天皇といえども、毎日の生活を額に汗して働いてなおかつ、民の安寧を願い延いては国の平和維持を願っていたと・・・。
そも、百人一首は藤原定家が編さんした和歌集。
彼が何故、百人一首を編さんしたのか・・・?
この時期、平安の安寧は崩壊の兆しを迎えつつあった・・・。
彼はそれを肌身で感応していた・・・。
そこで、百人一首を編さんして、始めの1首から最後の100種に至るまで、暗号の様に後世に伝えたい記録を込めたと・・・?
なので、百人一首は選ばれた順番にも意味があった・・・!
かくして230年の後、百人一首が発見されて本格的に世間にデビュー。
江戸時代にカルタになって・・・。
和歌とは、察する文学。
和歌から感銘を受けられるの者とは、その道を踏めば踏むほど、極めれば極める程に深淵へと至る事の出来る学問・・・?
故に、浅薄な知識で汚される危うさも秘めている・・・!
百人一首が暗示するこの国の今。
世界の中の日本。
矜持として、世界に誇れる日本史。
PRもしなければ、誇張もしない日本の民草の生き様を、まるで和歌の様に織り込まれている様な気がする日本史・・・?
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