




アモ


わずか1年半足らずの間に、
ラブラドルのロッキーおじいさんが16歳で、
三毛のミーヤおばあさんが14歳で、大空に旅立ちました

それぞれに、長い闘病の末のことでした

その後は、シャム猫のディーナおばあさん


そして、唯一元気なキジトラにゃんこのデビュ




日々、色々なドラマを紡ぎながら、暮らしていました

ディーナは、週に2回、点滴に通っていました。

年老いてくると、にゃんこはほとんど皆、腎機能が低下していきます

初めは週1回でしたが、ここ1年ほどは、週2回でないと足りなくなってきていました。

猫の腎臓は、ものすごく精密に出来ていて、
若いうちは、ほんの少しの水分でも

しっかり腎臓で悪いものを漉し取り、排泄できる優れものだそうで、

それだけに、老化とともにくたびれてくるらしいのです。

だから、それをカバーするために、透析ならぬ点滴が必要になるというわけです。

おじさんもおばさんも、時間を作ることは大変でしたが

別にそれ以外は、平穏な日々が続いていることを、

嬉しく思っていました。

わんこのらっちゃんは、ロッキーを失ったショックがあまりにも大きくて

がっくり年を取ってしまい、白髪がめっきり増えました。

そして、後ろ足が、というか、腰が立たなくなって、

4本の足で立つことはできなくなっていました。

ロッキーも、後ろ足がきかなくなって歩けなくなったとき

その落ち込みようは、想像以上だったので、

おじさんは、後ろ足をカバーして、歩く補助をする特別なリードを

あちこち探して、GETしてきました

初めは、「なによ、これぇ~・・・」という顔でいたらっちゃんも
「あらっ?わたし、あるけるじゃん!」 てな感じで、
もう、嬉しくて嬉しくて、ルンルン

そのうち、補助リードをもってついていくおじさんのことを

「なんで、ついてくるのぉ~?」 なぁんて顔で観るようになる始末

歩けることが、こんなにも本人を明るく元気にすることがわかり、

おじさんたちは、つくづく思ったものです。

「寝たきりは、誰でもいやだもんね・・・」
考えてみれば、この間、わんこやにゃんこたちのことを診てきて、
おじさんおばさんは、一体どれほど多くの老後の話をしてきたことか・・・


そして、わんこにゃんこに教えてもらったことは、余りにも多かったのです


らっちゃんのお散歩に期待する思いは、バッチリ昔に戻っていました

ちょっと前は、雨の日なんて、絶対キライ

お家を出たら、チャチャッと用を足して、すぐUターンして戻っていたのに

歩けることが嬉しくて、外にでたいというようになりました

そこで、おじさんが奮発して、高級レインコートをプレゼントしたのですが、
素材がしっかりし過ぎて、ゴワゴワ感がらっちゃんにはヘビーだった様子

着てみたはいいけど、フリーズ


この幸せが続いて欲しい

おじさんたちは、祈るような気持ちで、日々を過ごしていたのです。
・・・つづく・・・



