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社会問題と子ども関連にしぼって再開します!

川西市いじめ自殺事件に驚愕した…

2012年09月20日 16時50分35秒 | 子どもと接して思ったこと
最近いじめによる告訴や自殺がニュースで報道されるようになった。
もちろん大津市の一件で大きくクローズアップされたこともあるだろう。
その中に埋もれそうになっている1つの自殺に私は非常に驚いた。

 いじめを受けていた兵庫県川西市の県立高校2年の男子生徒が自殺し、学校の校長が生徒の両親に「不慮の事故ということで生徒に説明したい」と打診していた問題で、県教委が学校側に「過去には不慮の事故という文言を使ったことがある」と伝えていたことが分かった。

 県教委高校教育課によると、伝えたのは自殺翌日の9月3日に校長が生徒宅を弔問した後。報告を受けた主任指導主事が「生徒への伝え方については、遺族の意向を確認する必要がある」と指示し、その際、過去の事例を伝えたという。同課は「一般的に遺族が自殺の公表を望まない場合もあるため、その確認を指示した。『不慮の事故』という文言を使うよう指示したわけではない」としている。

 この問題を巡っては同県の井戸敏三知事が18日の記者会見で、学校側の対応について「不適切」との考えを示している。

毎日より抜粋


何故驚いたのか、もちろん一人の若い学生が命を絶ったことは非常事態であり重大なことなのは間違いない。
学校の校長の管理能力がゼロどころかマイナスなのかと疑う対応も同じだ。
だが重要なのは「兵庫県川西市で起きた」ことなのだ。

実は川西市は子どもの人権オンブズパーソン条例という条例が存在している。
川西市の公式サイトには子どもは、みんな人間として大切にされなければなりません。
子どもを大切にする社会は、みんなが幸せになれる社会です。
一人ひとりの子どもが人間として大切にされる社会をつくることは、おとなの責任です。
だから川西市は子どもの権利条約を大切に実行していきます。
子どもを守る「子どもの人権オンブズパーソン」をつくります。
そして一人ひとりの子どもの人権を大切にして、たとえば、いじめ、体罰、暴力、虐待などで、子どもが苦しむことのないようにします。

この条例にもとづいて、1999(平成11)年4月に、3人のオンブズパーソンが市長から任命されました。また、オンブズパーソンを助けるスタッフとして、3人の調査相談専門員と2人の事務局職員がおかれました。そして同年6月から、子どもを守るための活動を開始しています。
条例は、オンブズパーソンを「子どもの利益の擁護者・代弁者」「公的良心の喚起者」とさだめ(第7条)、次の三つをオンブズパーソンの職務(第6条)としています。
子どもの人権侵害の救済に関すること。
子どもの人権の擁護と人権侵害の防止に関すること。
それらのために必要な制度の改善などを市長などに提言すること。

とある。
さらにこの条例によりオンブズパーソンは学校に直接介入する権利まで持つ。

実は子どもに関する条例は子ども課(もしくは保育を統括する課など)で主に取り扱われ文科省の下部組織となる教育委員会と教育課に対しほとんど権限がないケースが多い。
学校への介入権を渡すといった自治体はまずありえなかった。
それを断行した自治体で中学生が自殺し校長がすっとぼけるという驚愕の異常事態なのだ。
条例の存在意義、これからも成立していくであろう新しい子どもの権利条例、全てに多大な影響を与えるであろう大事件といっても過言ではない。
もちろん年に3万人以上が自殺し、そのうち小中高生が150人も自殺している日本が異常なのだが…
もはや条例や官僚組織による統制がきかないはるか先まで問題が複雑化していることは明らかである。
しかし名案は今のところない。

私の経験から家庭が大きな鍵を握っているのだが…
男女共同参画で共働きが増えてるのに子どもに何の支援も増えず、離婚DV虐待が増加し続け、オンスターペアレントが怒鳴り込み業務を妨害する、最後に核家族化でかぎっ子があまりに多い現状。
孤立化が進み近所との交流がない家庭に画一的な支援の行政では限界はあっという間に迫るだろう。

実は育児につまづかないようにし、わが子を守るよき親であるための親塾というのが近年増え続けている。
塾ぅ? そんなの必要ない! という根拠のないプライドは捨てるべきだ。
もし核家族で子育ての経験者からアドバイスをもらえないようなら軽く覗いてみるだけでもおすすめしたい。
あなたの親としてのプライドが大事か? わが子の将来と命が大事か? 天秤で比べるまでもないのが今の現状ではないだろうか。
すさまじい偉人を育て上げた親の逸話がたまに報じられるが、それはごくまれなケースであり、不幸になっている子供の方がはるかに多いことを認識していただきたい。


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