僕の還る川という本が、小学館から出ている。書いているのは野田知佑さん。
その本のpert2に、北海道と鹿児島のことが書かれているのだが、なかなか興味深い。
なにしろ、鹿児島に住んでいると、北海道へのあこがれは尋常ではない。
だから、北海道の景色や人情、食べ物や食材、四季のうつろいなど、うらやましくてしょうがない。
ところが、「鹿児島の良さは?」と言われると、なかなか実感がわかないので、このような文を読むと、あぁそうなのかと思うのです。
「北薩の春」と言う章の「北薩」とは、薩摩半島の北の地方を指す地名です。
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二月も終わりに近づいたが、一向に暖かくならない。 錦江湾から来るまで一時間、東シナ海から四十分山の中に入った所にあるぼくの村はしんしんと冷え、何ということが、今朝などは庭の水たまりに氷が張っているではないか。
朝起きて寒暖計を見ると四度だった。 僕は気温が10度以下になると生きる意欲がなくなる。 それで、家に閉じこもって冬眠に入った。
----------------------------- 中略 ------------------------
折しも藤門弘が所用でやって来て、ぼくの家に着くや大きな声でいった。
「鹿児島はひどいな。飛行機の上から見たら、耕うん機に乗って畑を耕している人がいた」
10月からずっと雪の中に埋もれている北海道から見れば、鹿児島は確かにけしからんのだろう。
藤門を連れて東シナ海の吹上浜に行った。茫々と広がる砂浜には人影がない。
家の横の樋脇川で雑魚釣りをした。
「この前、息子と余市川に魚を釣りに行ったら、何と全面凍結していて魚を釣るどころじゃないんだ」
ぼくは焼酎を飲みながらカゴ釣りをし、藤門はエサ釣りで攻めた。 鹿児島では精密で入念な釣りより、大概大概(てげてげ)、アバウトな釣りの方がよく釣れる。 藤門のハリには少しもかからず、ぼくの不真面目な仕掛けの方が余計に釣れるので、藤門は怒るのである。
対岸は孟宗竹の竹林で、真っすぐに天にのびた竹が立ち並び、もうタケノコがとれる。 竹のない北海道の人間から見ると、これもまた許せない。
鹿児島という所は北海道の人間には山も畑も魚も許せないのである。
--------------------------- 後略 ------------------------
鹿児島、良いところですね。
はぁ
桜島があるし
あるけどね、昔から
いつも煙を噴いていて
まぁ、たまには出てないときもあるけど
錦江湾はきれいで、イルカもときどき見られるし
まぁ、イルカをみると心は和むよね
霧島も指宿も、見所いっぱいだし
まぁ、そうなのかな 砂蒸しに入ったことのない鹿児島人は多いと思うぞ
市内の銭湯は、ほとんど温泉でしょ?
そうみたいだけど、入湯料が300円だってくらいしか知らないね。
焼酎もキビナゴの刺身も、黒豚のしゃぶしゃぶもトンコツも美味しいし
そうねぇ。普通に食べてるからねぇ
吹上浜みたいな50kmも続く砂浜なんて、ほかにはないでしょ
ないのか? 広い日本だから、他にもあるんじゃないの?
篤姫も島津斉彬公も、西郷さんも大久保利通さんも鹿児島だし。
うん
日露戦争でバルチック艦隊を破った東郷元帥もいますね。
そうみたい 他国の軍艦が入港すると、お墓参り?にいくみたいね
サーフィンだって、一年中やってるし
吹上浜でやってるね。 1月2月の海って、寒そうだけどなぁ。
バイクには一年中乗れるし
それは認めましょう
いい所じゃないですか。
真夏、連日35度を超える暑ささえ無ければねぇ。