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荻原博子「iDeCoやNISAは買ったら一生バカを見る金融商品である」

2022-01-20 15:30:00 | 日記
プレジデントオンライン様のホームページより下記の記事をお借りして紹介します。(コピー)です。

「貯蓄から投資へ」と盛んにいわれている。それはすべての人に当てはまることなのだろうか。経済ジャーナリストの荻原博子さんは「国はiDeCoやNISAへの投資を勧めているが、やめたほうがいい人もたくさんいる」という――。
※本稿は、荻原博子『買ったら一生バカを見る金融商品』(宝島社新書)の一部を再編集したものです。

「iDeCoはやらなきゃ損」は本当なのか
2017年1月、それまで希望する会社だけが導入していた年金制度「401k」が、会社に企業年金のない会社員、自営業、専業主婦など現役世代のほぼすべての人に拡大されました。

自分で出す掛け金を、自分で運用する個人型確定拠出年金で、通称「iDeCo」です。金融庁が「貯蓄から資産形成へ」の旗振り役となり、国民が自ら年金を作るべく、積極的に投資を勧めています。

iDeCoは老後に向けて毎月一定額を、あらかじめ選んだ投資商品で運用していくもので、簡単にいうと投資信託の積み立てです。

iDeCoのメリットは、

①毎月の掛け金は全額所得控除になるので、所得税、住民税が安くなる
②運用中に出た利益には税金がかからない
③年金を受け取るときは、退職所得控除と公的年金等控除になる

普通に株や投資信託で運用すると利益に税金がかかりますが、iDeCoなら税金面でおトクというわけです。

国も無限大に税金を安くするわけにはいかないので、iDeCoには積立額の上限があります。会社員で会社に401kのある人と公務員は年14万4000円まで、自営業は年81万6000円までが所得控除の対象です。

ここまでなら「iDeCoをやらなきゃ損」と思う人も多いと思います。けれども、本当にそうなのでしょうか。
苦しいときは、老後の年金より現金
iDeCoは節税になる半面、それを上回る大きなデメリットもあります。

それは、積み立てたお金が60歳になるまで引き出せないこと。自分のお金であるにもかかわらず、必要なときに貯金のように下ろすことができません。

そもそも一般的なサラリーマンで、節税が必要なほど税金を払っている人はそう多くはありません。しかも、これからのサラリーマンは転職するかもしれないし、リストラされるかもしれません。今の不安定な状況では、サラリーマンも安泰ではない。会社を辞めた時にお金に困っても、積み立てたiDeCoは、60歳まで引き出せないのです。そのため、借金をするという、本末転倒なことになるかもしれません。

iDeCoは転職しても続けられますが、勤める会社の形態によって積立限度額が違ってきますし、会社にも報告して手続きをするという雑多な業務が発生します。また、今までの積立額を60歳まで維持できるかどうかはわかりません。

自営業者の場合は、仕事をしていく途中で資金繰りに困るリスクは、さらに高い。

コロナ禍で泣いている飲食店や事業者がどれほど多いことか……。そんなとき、「そういえば、iDeCoに500万円ある」と思っても引き出せないので、高い利息を支払って銀行や信金から資金を借りなくてはならない事態が発生するかもしれません。

苦しいときは、老後の年金より、今すぐ欲しい現金のほうが、ずっと役に立ちます。

なお、自営業者には、仕事を辞めたときの退職金代わりとして、まとまったお金を手にするために積み立てる小規模企業共済制度(年84万円まで所得控除)があります。

小規模企業共済は、iDeCoとおなじで節税になるだけでなく、事業が苦しくて資金が必要になったら、預けているお金を担保に低利融資の制度もあります。また、ペナルティはありますが、途中で解約することも可能です。

よほど儲かっている自営業者なら、小規模企業共済とiDeCoの両方に加入して節税するのはよいですが、そうでなければ小規模企業共済を優先したほうが、自営業者には使い勝手がよいでしょう。


公務員の年金に4階部分ができた
公務員には、iDeCoはとても優遇された金融商品です。

そもそも、会社員に401kが導入された際に公務員に導入されなかったのは、税金から給料をもらっている公務員が、民間人よりも大きい節税メリットを享受するのはおかしいという議論があったからです。

また、公務員にはすでに「年金払い退職給付」という、民間の企業年金にあたる年金があるので、ここにさらに上乗せして、企業年金にあたるものが公務員だけ2つになるというのも不公平だという議論もありました。

公務員の年金は、2015年10月から厚生年金と一元化されています。

この裏事情には年金をもらう公務員の数が急増しており、このままだと現役の公務員だけでは支えきれなくなる可能性が高くなったということがあります。

今のうちに安定している厚生年金と一緒にして、破綻しないようにするということでしょう。

そうであれば、今までの積立金を持参金として厚生年金に差し出して、厚生年金同様に2階建てにするべきですが、そうはならず、積立金の一部で独自の「年金払い退職給付」という新しい年金を作り、公務員の年金だけは全員3階建てになっています。

ここに、新たにiDeCoという4階部分を乗せて節税もできるようになりました。給料の高い公務員は、iDeCoでの節税効果も高いです。民間の平均給与は433万円(令和2年国税庁調べ)ですが、公務員の給料は40代で650万円から800万円といわれていますから、節税効果は民間とは比べ物になりません。
「iDeCo」には安くない手数料がかかる
またiDeCoには安くない手数料がかかります。

金融機関によって手数料は異なりますが、iDeCo口座を開設する際に3000円程度、口座管理手数料として年2000〜7000円程度の手数料がかかり、口座から自動的に引き落とされます。

iDeCoには、リスクのない預金もありますが、ただ安くない手数料を払わなければいけないので、預金をするのは損ですから、投資商品を選ぶしかありません。

それで年金が確実に増えるのならよいのですが、投資なので儲かるとは限りません。途中で運用商品をチェンジすることはできますが、ただ運用の知識のない人には難しいことでしょう。

安定と書かれた隣のソファに沈む人形写真=iStock.com/BBuilder※写真はイメージです
60歳までの長期運用をする最中には、リーマン・ショックのような金融危機や東日本大震災のような大規模自然災害と遭遇してピンチになっても、繰り返しになりますが、iDeCoは60歳になるまでは引き出すことができずに、しかも手数料を払い続けるのです。

このコロナ禍にしても誰が予想できたことでしょうか。緊急事態にもかかわらず、自分のお金を解約することができないなんて、欠陥商品もよいところです。

国の口車に乗せられて元本保証のない積み立て投資を、コツコツ手数料を払いながら実行するのは、お金も時間ももったいない話です。


「NISA」は最長10年まで非課税
「NISA」の正式名称は、少額投資非課税制度といいます。NISAという金融商品があるのかとよく勘違いする人が多いのですが、NISAとは「NISA口座の中の資金でやる投資なら非課税にする」という制度です。

通常は、投資で儲かると利益に約20%の税金がかかりますが、NISAで取引すれば、値上がり益から税金が引かれません。配当金にも税金がかかりません。

NISAでの取引は、毎年120万円以内で買うことができ、5年間で最大600万円の投資額に対して非課税となりますが、5年間の非課税期間が終了したのちは、①運用益非課税で売却する、②課税口座に移す、③翌年の非課税枠に移す(ロールオーバー)、の3つの選択肢から処理をします。

現在の制度では、ロールオーバーすれば最長10年まで非課税になります。

実質的な利益はゼロなのに、税金だけを引かれることも
NISAは投資ですから、100万円の株が150万円になることもあるでしょう。この場合、通常の証券口座なら値上がり益の50万円に対して約20%の10万円が税金として引かれます。けれど、NISAの口座なら非課税ですから、50万円が丸々手取りになり、税金の10万円ぶんが儲かるということになります。これがNISAのメリットです。

ただ、投資である限りは、投資商品が値下がりするリスクもあります。

たとえば100万円で買った株が50万円に値下がりしてしまったらどうでしょう。

多くの人は値下がりすると損を確定させたくないので、そのまま口座に放っておいて100万円に戻るのを待つ「塩漬け」という状態にしがちです。
そして、通常の証券口座なら、ずっと「塩漬け」にして100万円に戻るまで待って引き出すなら税金はかかりません。

ところがNISAは、5年なり10年なりで、損をしていても必ず引き出して損を確定しなければなりません。

たとえば、100万円の株が50万円になってしまった場合、5年後に50万円だったら、その株は、50万円で買われたと言うことになります。

ですから、そのまま「塩漬け」して、やっと買い値の100万円になったから売ろうとすると、50万円の利益となり、なんと約10万円の税金を支払わなくてはなりません。

NISAの口座に移し替えた場合も、もし5年間、50万円のままだったら、同じように100万円になった時点で約10万円の税金を支払わなくてはならなくなります。

つまり、NISAは買った投資商品が値上がりすれば税金ぶんが儲かるが、値下がりすれば増税になってしまう商品なのだと言うことです。実質的な利益はゼロなのに、税金だけを引かれるという理不尽なこともありうるのです。

株が右肩上がりに上がっていくならNISAは有効かもしれませんが、株価が下がっていけば余計な税金わ払わなくてはならなくなる。

国や金融機関は損をしたときのリスクについてはあまり説明をしてくれませんが、NISAで買ったものが値下がりすると、後々払う必要のない税金を払わせられる可能性があるということは覚えておきましょう。

教育資金を投資商品で貯めてはいけない
2018年1月から、「つみたてNISA」が始まりました。

通常のNISAは、年間120万円以内ならまとまった投資ができますが、つみたてNISAは、投資商品を毎月コツコツと買っていくというもの。

上限額は年40万円、最長20年間非課税で運用でき、投資対象商品は金融庁が定めた基準を満たす投資信託とETF(上場投資信託)です。

積み立てた資金はいつでも引き出して使えます。また、年間40万円以内ならボーナス月の増額も可能です。

月々少額の投資で、家計の負担にならずに長期間運用でき、さらに、非課税の複利効果でお金が増えやすいというのがウリで、老後はもちろん、子どもの教育費を貯めるのに向いているといいます。

けれども裏を返せば、投資額に上限があり、商品ラインナップが限られており、通常の証券口座との損益通算ができないという、ほとんど自由度がないがんじがらめの制度です。

しかも、投資商品である以上、目減りするリスクも当然あります。しかし、パンフレットにはどこにも目減りするリスクの詳しい説明は書かれていません。

例えば、二人の子どもを大学に入れるため、5年後に教育資金として300万円が必要なので、つみたてNISAで準備するとしましょう。

荻原博子『買ったら一生バカを見る金融商品』(宝島社)荻原博子『買ったら一生バカを見る金融商品』(宝島社新書)
銀行の積立定期で月5万円ずつコツコツ積み立てしていけば、5年後には確実に300万円を準備できます。けれど、その5万円を投資に回したら、必ず300万円になるという保証はありません。

運用が上手くいけばよいですが、株価が暴落して買っていた投資信託も値下がりしてしまったり、円高で目減りしてしまったら、大学には一人しか行けないということにもなりかねません。

さらにご丁寧なことに「ジュニアNISA」(未成年者少額投資非課税制度)という制度もあります。こちらは年間の非課税枠が80万円、5年で400万円、18歳までは払い出し不可です。

いまの経済の先は、まったくわかりません。

こんな、不確定な不安定な時代に、あえてリスクを抱える必要はありません。

そもそも投資というのは、経済が右肩上がりになってよくなっていく時にするものです。一寸先もわからないのに投資をするということは、ギャンブルに近いのではないでしょうか。

※編集部註:初出時、書籍の内容をそのまま掲載していましたが、出版時より更新した内容を伝えるため、著者の意向により本文の一部を修正しました。(11月17日9時51分追記)

荻原 博子(おぎわら・ひろこ)
経済ジャーナリスト
大学卒業後、経済事務所勤務を経て独立。家計経済のパイオニアとして、経済の仕組みを生活に根ざして平易に解説して活躍中。


西城秀樹さんの闘病・介護…共に歩んだ妻・美紀さんが明かす家族のこと

2022-01-20 13:30:00 | 日記
下記の記事はNEWSポストセブン様のホームページからお借り紹介します。(コピー)です。

一昨年5月、惜しまれながらこの世を去った西城秀樹さん(享年63)。同年秋には、妻の木本美紀さんが、これまで伏せられてきた秀樹さんの病状や闘病を支えてきた家族の思いを綴った著書『蒼い空へ 夫・西城秀樹との18年』(小学館)が10万部を超えるベストセラーとなり話題に。
当初、秀樹さんのファンの人の思いを大切したいと考えていた美紀さんは、出版に際し迷いもあったという。
しかし、本を読んだ人たちから今も届く“病気でつらいこともあるが、元気をもらえた”“本当の病状を知って改めて秀樹さんの精神力と努力に感動した”等の言葉に触れ、改めて、「私の話が、誰かのお役に立つことがあるのかもしれない」という思いを新たにしたと語る。

このたび、美紀さんに、秀樹さんと共に歩いた日々、特に闘病や介護について詳しくお話を伺うことができた。
最愛の夫との日々を思い出すことは、まだつらい作業であるはず。しかし、そんな中、美紀さんは、さまざまなエピソードを振り返りながら、一言一言丁寧にゆっくりと話してくれた。
* * *
介護しているという意識はもっていなかった
秀樹さんが脳梗塞を起こしたことが初めて報道されたのは2003年のこと。だが、実際は最初の発症が2001年の秋だったことは著書で明かされた。それから17年にわたる秀樹さんの闘病をずっと支えてきた美紀さん。
「介護といわれても、私自身、介護をしているという意識をもったことは一度もありませんでした。例えば、家族が風邪を引いたときに、どうしたら少しでも気分がよくなるだろうかとか、早く治るために何ができるだろうかと考えますよね?秀樹さんにも、いつもそういう気持ちで、その都度、私にできることを続けてきただけなんですよ」
年子の3人の子どもたちと5人での暮らし。子どもたちが小さいころから、「パパが一番」というのが当たり前の家族だったという。
「パパには焼き魚の骨を取って、身をご飯に載せてあげる。昭和のスターって感じですよね?(笑い)。結婚当初からずっと、そういう風にしてきたので、子どもが生まれた後も、まずパパのお魚の骨を、となるのです。後回しになった子どもたちは、いつのまにか自分で骨を取るようになって。今では、お魚をとても上手に食べるんですよ」
西城秀樹さんの闘病を明かした木本美紀さんの著書は反響をよんだ
大阪出身の美紀さんは、芸能界とは無縁の生活を送ってきた。スーパーアイドルの元に嫁ぎ、最初は戸惑うことも多かったそうだ。
「私の話す関西弁がキツく聞こえてしまうこともあったらしく、『そういうときには、こんな風に言った方がいいよ』と秀樹さんにしかられたこともあります。言葉遣いだけでなく、おもてなしの基礎や人への気遣いなど、秀樹さんにはいろいろなことを教えてもらいました。芸能界で生きている秀樹さんは、周りの方々にこんなにも気を配っているのだと驚いたことを覚えています。そのお陰で少しずつ、秀樹さんが家で安らげる環境作りを考えるようになったのだと思いますね」
口数が少なくなっても、話しかけ続けた

脳梗塞を8回も繰り返し、そのたびに入院治療を続けてきた秀樹さん。体調管理にも人一倍気を使った。食事にも気を配り、薬も欠かさずのんだ。少しでも体調に変化を感じるとすぐに病院に行く。そうやって病気とずっと寄り添いながら、新たな仕事にもチャレンジしてきたが、2011年12月、世間には“2度目”の脳梗塞と伝えられた再発の後、しばらくしてから右半身の麻痺が重くなってきた。
「この頃から、急な外出は減りましたね。また、子どもたちが中学校にあがる2016年春ごろからは、急激に口数も少なくなってきて…。でも、私は意識的に秀樹さんに話しかけるようにしました。お医者さまからも会話することは、脳を刺激して活性化すると聞いていましたので、何気ないこともとりとめなく話し続けました。もちろん、秀樹さんにも話して欲しいので、『私はこう思うけど、パパはどう?』など意見を求めたり、『子どもの受験が終わったら、どこに行こうか、あそこに行きたいね』などと近い将来の目標も織り交ぜて。そういう毎日の会話を大切にしました」
今では全てがかけがえのない思い出ですね、と美紀さんは遠くを見つめた。
大切な家族の願いをどうやって実現するか…
「何事もまず捉え方が大事かなと思います。介護だと大変、つらいと思ってしまいがちかもしれないですが、大切な家族の気持ちや願いをどうやったら実現できるか、そんな風に考えることで私自身も常に前向きでいられたと思うんです。
たぶん、私って楽天家なんですよね。もし、パパが昔のように元気な姿に戻れなくて、芸能界のお仕事が少なくなっていっても、家族みんなで仲良く暮らせばいいや、くらいに思っちゃうんです。もちろん、心配はつきませんでした。でも、子どもたちを不安にさせたくなかったから、家では、いつも前向きなことを話すように心がけていましたね。
今思えば、亡くなる直前まで、ずっとリハビリを頑張っていた秀樹さんの姿に、私自身も励まされていたのかもしれません。支えることで常に前を向き続けることができたのかな」
とはいえ、3人の年子の育児をしながらの日常は、いろんな葛藤や悩みもあったという。
次回は、お子さんたちとの関わり方についてお話を伺う。

木本美紀
1972年大阪生まれ。近畿大学理工学部土木工学科卒業後、建設コンサルタント会社に就職し、結婚を機に退職。2001年に西城秀樹と入籍し、1女2男と3人の母に。

安全な食品とそうでない食品を見分ける重要な鍵

2022-01-20 12:00:00 | 日記
下記の記事は東洋経済様のホームページからお借りして紹介します。(コピー)です。

「加工食品が体によくない」という認識は広く一般的ですが、加工食品をしのぐ「超加工食品」の存在をご存じでしょうか? そして日々「工業製品」を口にしているとしたら? 栄養生態学の分野で30年以上研究を続けるシドニー大学教授のデイヴィッド・ローベンハイマー氏が、「破壊された現代の食環境」と形容する現状に警鐘を鳴らします。
「肉・魚・卵・乳製品をあまり食べてない人の超盲点」(2021年12月29日配信)に続いて、デイヴィッド・ローベンハイマー氏著『科学者たちが語る食欲』から抜粋・再編集してお届けします。
人類は技術という武器を食品に持ち込み、品種や収穫時期、そして味覚や保存期間を操作してきた。人類にはどんな食環境でも生み出せる力がある。それなのに、なぜこれほど不健康な栄養、病気、死、そして環境劣化を生み出してしまったのか?
サンパウロ大学の公衆衛生栄養学の第一人者カルロス・モンテイロ氏が様々な種類の食品と肥満との関係を世界中で調べたところ、「超加工食品」と呼ばれる分類の食品の摂取量が増えると肥満が増えるパターンが見つかった。肥満が増えるほど、糖尿病や心疾患、脳卒中、がん、そして早死が増えるのは周知の通り。
私たちは、「超加工食品」がほかの種類の加工食品とどう違うのかを理解する必要がある。
ただの「加工食品」とはまったく違う
一口に加工食品といっても、何の危険性もなくむしろ健康によいものもある。
そこでカルロス氏らは食品を加工のレベルに応じて分類し、健康を脅かす加工食品を特定するための方式「NOVAシステム」を開発した。NOVAシステムは、食品を加工の性質によって次の4つに分類している。
グループ①:食品の長期保存・簡易調理のための加工    その1つ目、NOVAグループ①は、非加工食品と、栄養組成をほとんど変化させない単純な方法――乾燥、粉砕、焙煎、煮沸、低温殺菌、真空パックなど――で加工された食品である。
グループ①の加工の主な目的は、食品の寿命を延ばして保存性を高めることや、調理を簡易化することにある。この分類の食品の例には、低温殺菌牛乳、粉乳、冷凍・缶詰野菜、無塩のナッツ、乾燥豆などがある。
グループ②下ごしらえ、風味づけのための加工    NOVAグループ②は、グループ①のようなホールフードを含まず、食品の下ごしらえや調理、風味づけに使われる食材である。バターやオイルなどの油脂類、メープルシロップなどの砂糖、塩などが含まれる。
これらの食材は、主に精製、抽出、圧搾、また塩の場合は採取、蒸発などの機械的加工によって製造される。
グループ③缶詰、瓶詰め    NOVAグループ③は、加工食品だが「超」のラベルには相当しない。これらは瓶詰めや缶詰、場合によっては発酵などの保存技術を用いて、グループ①の非加工・最小加工食品に、グループ②の食材(脂肪、糖、塩)を加えて製造される。
グループ③の加工の主な目的は、グループ①の食品の品質保存期間を延ばし、嗜好性(おいしさ)を高めることにある。このグループの食品の例には、缶詰・瓶詰めの豆や野菜、果物、缶詰の魚、塩または砂糖で味つけされたナッツ、塩漬け肉・乾燥肉・燻製肉、伝統的な製法で作られたチーズやパンなどがある。
人類が昔からしてきた「いい加工」
グループ①②③に挙げられてきた加工法は新しいものではない。なかには人類が出現する前の時代、今から数千万年前にまでさかのぼる方法もある。人類の遠い親戚のヒゲオマキザルは、NOVAグループ①の加工を行う。石器を使って、食用でなかった木の実の殻を取り除くのだ。
人類が数千年前にオリーブオイルの抽出やチーズの製造、ベーコンの塩漬けを行った証拠も見つかっているし、イスラエルの洞窟では1万3000年前にビールの醸造が行われていた証拠も発見されている。
人間が農業が始まるずっと前から、非常に長い間にわたって食品を加工してきたのは明らかだ。このため、NOVAの最初の3区分は、現代の栄養的災難を引き起こした原因とは考えにくい。
ここで登場するのが、NOVAグループ④の超加工食品である。
NOVAグループ④の食品が利用されるようになったのはごく最近のこと、繊維から鉄、蒸気エンジン、自動車にいたるあらゆるものの製造を機械化する大規模産業が発展して以来である。
それでは、NOVAグループ④の超加工食品とは、どういうものをいうのだろう? 先に述べた加工食品と何が違うのだろうか?
グループ④:ペンキやシャンプーと同じ「工業製品」    工業的製法で広範な加工が行われるため、ときには食品と見なされず、「超加工製品」と呼ばれることさえある食品だ。ペンキやシャンプーと同じ工業製品だが、消費者の装飾的な美学や衛生観念にではなく、味覚に訴えるよう設計されている。
一般に超加工食品の製造は、大規模な機械によってホールフードをデンプン、糖、脂肪、油、タンパク質、食物繊維などの成分に分解するところから始まる。原材料となるのは、主に工業生産された高収量作物(トウモロコシ、大豆、小麦、サトウキビ、テンサイなど)や、集約的に生産された畜肉の挽肉やすり身である。
続いて加水分解(化学分解の一形態)や水素化(水素原子の付加)などの化学的修飾を施されてから、ほかの物質と組み合わされることもある。またその過程で、さらに工業加工(前揚げ、押し出し、成形など)されたり、また品質保持期間を延ばし、食感や風味、匂い、外観を変えるために、化学添加物を配合されることもある。こうした添加物の多くが農産物由来ではなく、石油などの産業に由来する化学物質である。
石油とシャンプー、ペンキ、超加工食品の共通の関心事は、人間の食事をよくすることとは何の関係もなく、むしろ製品をより効率的に製造したり、消費者への訴求を高めたりすることにある。
大量生産された市販のアイスクリームの製造に一般的に使用される原材料を見てみよう。
石けんや合成洗剤、合成樹皮、香水にも使われる「酢酸ベンジル」。染料やプラスチック、ゴムにも使われる「C-17アルデヒド」。燃料ガスのブタン由来で、医薬品や殺虫剤、香水にも用いられる「ブチルアルデヒド」。一昔前、病院でアタマジラミの駆除に使われていた「ピペロナール」。糊やマニキュアリムーバーにも使われる「酢酸エチル」。リストはまだまだ続く。
アイスクリームはこうした原材料を含む超加工食品の1品目でしかない。キャンディやチョコレート、ピザ、朝食用シリアル、サラダドレッシング、マヨネーズ、ケチャップなどなど、多すぎてここには掲載しきれないほどの品目があるのだ。
ラベルでは「合成香料」とのみ表示
2018年にオーストラリアで販売されていた加工食品の61%が、NOVAグループ④に該当した。また、2016年に新しく発売された食品・飲料製品の数は2万1435品にのぼったが、これらのほとんどが超加工食品であることも判明した。
私たちが体内に送り込んでいる奇妙な化学物質のカクテルがどんなものか、想像できるだろうか?
たとえば2018年10月にアメリカ食品医薬品局(FDA)は、動物実験で発がん性の証拠が得られたとして、超加工食品に合成香料として使われていた複数の添加物の使用を禁じた。そのうちの1つ、「ベンゾフェノン」については、食品と直接接触するゴムの製造に使用することさえ禁じられたのだが、あなたがこの記事を読んでいる今も、大手を振って食品に使われている可能性がある。なぜならFDAの決定後2年間は、使用が認められるからだ。だがどの食品に使われているか知るすべはない。食品メーカーには、ラベルに「合成香料」以上の詳細を表示する義務はないからだ。
化学物質のカクテルには嗜好性がある。食べればなんども食べたくなる仕掛けが、この工業製品には化学的にほどこされている。
目の前にあると食べてしまうから、家の中に持ち込まないのがいちばんだ。

『科学者たちが語る食欲』(サンマーク出版)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら
しかしラベル上でベールに包まれているかもしれない食品を見分ける方法はあるだろうか? 冒頭のカルロス氏は指針を示す。
「超加工食品を見分ける実用的な方法としては、NOVA超加工食品群に特徴的な成分が少なくとも1種類以上、原材料のリストに含まれているかどうかを調べるといい。つまり、キッチンで決して、またはめったに使われない食品成分合成香料や高果糖コーンシロップなど)があればアウトである」
スーパーできれいに包装されたパッケージを手に取るとき、「工業製品も混じっている」ことを思い出していただきたい。そして、できることならホールフード(加工がほどこされていない、自然の形そのままの食材)を食べるのがベストなことも書き添えておく。
デイヴィッド・ローベンハイマー : シドニー大学生命環境科学部栄養生態学教授、チャールズ・パーキンス・センター栄養研究リーダー

秋篠宮さまの「皇室の内側」ばかりを気にする「内向き会見」に抱いた疑問

2022-01-20 11:00:00 | 日記
下記の記事は現代ビジネス様のホームページからお借りして紹介します。(コピー)です。

小室眞子さんが結婚してから初となる秋篠宮さまの記者会見が行われ、結婚に対する考え方が示されたが、眞子さんの会見時と同様に、まるで皇族が国民を分断し、その一部に対峙しようとしているかのような印象を持った。
そこで語られたのは、徹頭徹尾「内向き」な、皇室のご都合ばかりであり、結婚問題を見守った世間や社会という「外」に対する思いやりがほとんど感じられなかった。会見での秋篠宮さまの発言を検証した。
〔PHOTO〕Gettyimages



誹謗中傷許容できず
「国民に対峙」との感覚を覚えたのは、強い語調で週刊誌などを非難した部分だ。
眞子さんが「複雑性心的外傷後ストレス障害」(複雑性PTSD)と診断されたことの原因に関して秋篠宮さまは「恐らく週刊誌、それからネット両方の記事にあるのだろうと思います」と話した。
「創作というか作り話が掲載されていることもある」「相当ひどいことを書いているのもある」「ネットによる誹謗中傷で深く傷ついている人もいるし、それによって命を落とした人もいる」と続けた後、あくまで一般論としてだが、「誹謗中傷、つまり深く人を傷つけるような言葉というのは、雑誌であれネットであれ、私としてはそういう言葉は許容できるものではありません」と語った。
一般論としては当然の見解であるし、眞子さんの結婚に関するネットの書き込みや週刊誌記事に、事実ではない記述が多々含まれているというのは恐らくその通りだろう。だが、眞子さんの複雑性PTSDの話の延長で、「許容できない」とまで述べるのは、まるで「自分たちへの強い批判は許しがたい」と対決姿勢を宣言したように感じられる。
象徴天皇には、あらゆる国民に対して等しく接しなければならないという宿命のようなものがあるはずだ。少なくとも多くの国民はそうしたことを期待している。「許容できない」という今回の言いようは、「次期天皇」の言葉としてふさわしいと言えるのだろうか。
皇族は何を言われても黙っていろと言うつもりはない。だが私は秋篠宮さまの発言に、「内」と「外」とに線を引き、「外」から「内」を守ろうとする一種の身内意識を感じる。秋篠宮さまはすでに「皇嗣」であり、現行制度上、次の天皇になることが決まっている。
その発言が「天皇陛下の即位前のお言葉」として半永久的に記録に残ることは、皇太子時代の現在の天皇陛下と同様だ。「外」に向けた自身の発言の重みをどこまで自覚しているのか、疑問を感じざるを得ない。


皇室への影響
記者会見は、宮内記者会が事前に提出した質問に答えていく形で進行した。眞子さんの結婚当日、秋篠宮さまは文書で「皇室への影響も少なからずありました。ご迷惑をおかけした方々に誠に申し訳ない気持ちでおります」との談話を公表していた。質問の一つ目は、この「皇室への影響」が何を指しているのか、その内容を問うものだった。
秋篠宮さまが回答としてまず言及したのは、なぜか上皇后美智子さまに関する週刊誌報道のことだった。「上皇后陛下が(結婚騒動に関して)いろいろ言われたと、こういう考えだというのが週刊誌に出たりしました」。補足すると、これは週刊誌が「上皇后さまの意向を受け、宮内庁トップが小室圭さんの代理人を皇居内に呼び出した」などと報じたことを指している。
美智子さまを傷つけた?
この週刊誌報道について秋篠宮さまは、上皇后さまのそうした発言は聞いたことがないと説明。宮内庁がホームページで「上皇、上皇后両陛下は首尾一貫して一切の発言を慎まれている」と否定したにもかかわらず報道が続いたことが、「やはり、負担になったことは間違いないと考えています」と話した。
「負担になった」とは、一体誰の負担になったというのか。皇室への影響を問われているのだから「皇室全体への負担になった」と取ることもできるが、普通に考えれば「上皇后さまの負担になった」と解釈するのが自然だろう。
自分の母である美智子さまが“傷ついた”ことを「結婚騒動が皇室に与えた影響」の一番手に挙げる感覚が、私には理解できない。秋篠宮さまは今回の会見で「自分は私より公を重んじている」と繰り返しているが、これでは「公より身内」を重んじていることにはならないのだろうか。


儀式の印象軽くした
「公より身内」という意識は、ほかの部分でも感じる。新聞各紙のうちいくつかは、結婚に伴う儀式が行われなかったことが「皇室の行事、儀式というものが非常に軽いものだという印象を与えた」という秋篠宮さまの発言を見出しに取った。会見の中で、ここが最も重要なポイントだと判断したわけである。
確かに、皇室は宮中祭祀など伝統と共に存在していること自体に価値があるとも言える。そう考えれば、たとえ結婚というなかば「私的な」印象のある事象であっても、古式ゆかしい装束を身にまとう儀式に重要性があるのは当然だ。それがなされなかったことは重大な事実である。
しかし、秋篠宮さまは、それに続けてこう言っている。「それ(儀式に軽い印象を与えたこと)が影響ということであり、迷惑をかけた方々に対して申し訳なく思っているというのもそこにつながります」。
「申し訳ない」と明確に陳謝しているのだが、それでは陳謝の対象である「迷惑をかけた方々」とは誰のことなのか。儀式を行わずに軽い印象になったことが、国民一般への迷惑になるとは思えない。したがってここでも、気を遣い、陳謝している対象は一義的には「皇室の方々」という「身内」のことになるのではないか。
個人的な見解になるが、結婚騒動が皇室に与えた最大の影響は、民間のいさかいの一方の当事者に皇室が肩入れしたことによって、国民から受け続けてきた「皇室への敬愛」が損なわれたことにあるのではないのか。
眞子さんは自身の会見で「婚約に関する報道が出て以降、圭さんが独断で動いたことはありませんでした。圭さんのお母さまの元婚約者の方への対応は、私がお願いした方向で進めていただきました」と述べた。「対応」とは「トラブルに関する対応」のことであり、ここで眞子さまは、皇族であった自分が一方の当事者である小室家に同調したことを自ら認めている。
〔PHOTO〕Gettyimages

娘の夫も外の人
「身内ひいき」とも言えるこうした態度や考え方は、今回の秋篠宮さまの発言にも表れていると思う。
眞子さんと小室さんの会見は、前日になって急遽「質疑応答はなし」という形になった。2人は自分たちの現在の気持ちや、記者側が前もって出していた質問に対する答えを読み上げただけで会見場を後にした。
秋篠宮さまの「皇室の内側」ばかりを気にする「内向き会見」に抱いた疑問
徹頭徹尾「内向き」だった
大木 賢一 
プロフィール
秋篠宮さまはこれについて「一方向のものではなくて双方向での会見という形にしてほしかった」と述べた。しかし、この部分をよく読み返してみると、眞子さんと小室さんとでは、扱いに差があることが分かる。
眞子さんについては、複雑性PTSDに触れた上で「会見している間に何か発作とか起きることも考えられるでしょうから、やはり難しかったのかなと思います」と理解を示したが、一方で小室さんに対しては、「自分の口から話をして、そして質問にも答える、そういう機会があった方が良かったと思っております」と話した。
小室さんのことを、一貫して「娘の夫」とか「夫の方は」などと呼んでいることも気にかかる。なぜ素直に「小室さん」「圭さん」と呼ばないのか。娘が選んだパートナーに対する態度として人間味に欠けるようにも感じる。秋篠宮さまの中では、まるで娘夫婦の間にすら「身内」と「外」の区別があるかのようだ。


皇室の都合
そもそも、2017年に婚約内定会見を行なっておきながら、その後4年にわたって結婚が実現しなかったのは、小室家側の金銭トラブルや種々の疑惑に原因があるとされてきた。皇室はそれに振り回された「被害者」であるという見方だ。
しかし、本当にそうとばかり言えるのだろうか。一方の側にトラブルがあることが分かったとしても、それが民間の家同士で、互いに理解を示しあってさえいれば、結婚を進めることに何の支障もないはずだ。そこに支障が生まれたのは、ひとえに「相手が皇室だから」というのが理由であり、言ってみれば皇室側の都合で結婚が延び延びになったと言うこともできると思う。
なのに、小室さんがこの春に出した長文の文書を、秋篠宮さまは「あれを読んでみんながすぐ納得できるものではない」と批判した。あくまで自分たちが被害者であるとの立場で、説明する責任を小室家側だけに押しつけるような言い方を続けてきたのは、皇族という自分たちの立場が特別扱いされるのが当然だと思っているような印象すら受ける。


繰り返しになるが、今回の結婚騒動の最大の影響は「皇室に対する国民からの敬愛を損ねた」ことにあるのであって、その原因には、騒動を巡って秋篠宮家自身が取ってきた態度もあるはずだ。決して、小室さんやその周辺の人々が「非道徳的」であるから皇室というブランドが傷つけられた、というだけの話ではないと思う。
敬愛を守るには、相手にばかり責任や説明を求めるのではなく、秋篠宮家自身が「私」を捨てて、国民に対して言を尽くす必要があったと思う。今回の会見は、眞子さん、小室さんの会見とならんで、そのほとんど唯一の機会だったのに、国民に対する真心は、結局示されずに終わってしまった。残念なことである。

血液型とコロナ重症化の関係 「SARS」「MERSで」ではどうだったのか

2022-01-20 08:30:00 | 日記
下記の記事は日刊ゲンダイヘルスケアデジタル様のホームページからお借り紹介します。(コピー)です。

「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に新型コロナと血液型の論文が出て以来、世界中から同様の研究結果が発表され続けています。A型が重症化しやすく、O型は重症化しにくく、しかも感染リスクも低いというのは、今では医学界の常識になりつつあります。

 とはいえ新型コロナと血液型の関係は、「専門家の間ではまったく予想外ではなかった」ということも言えます。というのは、コロナウイルスの感染が血液型によって左右されるという事実は、かなり以前から知られていたからです。

 もともとコロナウイルスは、人の風邪を引き起こす病原体としてありふれた存在でした。大半の人が、生涯にわたって繰り返し感染しているのですが、症状が軽く数日もすれば治るので、大きな話題にはならなかったのです。

 ところが2002年の秋から翌年の夏にかけて世界的に流行した「SARS(重症急性呼吸器症候群)」では、多くの死者が出て一気に注目を集めたのです。全世界の30以上の国で合計8000人以上が感染し、775人が亡くなりました(致死率9.6%)。SARSは突然変異したコロナウイルスによる感染症で、重症の肺炎を主症状としており、今回の新型コロナと似ています(感染力は今回のほうが断然強いですが)。このときすでに重症患者の血液型が調べられ、A型は重症化しやすく、O型はしにくいという結果が出ています。
 さらに12年、やはり変異したコロナウイルスによる「MERS(中東呼吸器症候群)」がアラビア半島で発生しました。こちらも肺炎を主とする感染症で、19年11月末までに、アラブ諸国を中心に世界27カ国で約2500人が感染、858人が死亡しました(致死率34.4%)。このときも、やはりA型が重症化しやすいこと、O型は感染しにくいうえに重症化しにくいことが確認されています。

 つまりコロナウイルスは、今回の新型コロナに限らず、血液型によって感染や重症化のリスクが違っているらしいのです。

 しかしこれはコロナウイルスに限ったことではありません。インフルエンザウイルスやノロウイルス、ヘリコバクター・ピロリ菌、マラリア原虫など、感染リスクや重症化リスクが血液型と関係している病気はまだほかにもあります。
永田宏
長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授
筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。