
昨年7月に亡くなった祖母のキンさん、享年100歳。
コロナがおさまったら納骨をしましょうという事で、母・房子のお給仕で佛性寺に安置、供養を続けておりました。
一年経ちワクチンの接種も進んできましたが、コロナウイルスの感染症が終息する気配もなく、
このたび、一周忌と併せて納骨供養を営ませてもらいました。
葬儀の時に、一周忌か三回忌あたりに親戚の皆さんと一緒に納骨してお参りしましょう、と話していましたのでたいへん心苦しい感じがしましたが、
いつコロナが終息するかわかりませんので一周忌を区切りとさせていただくことにしました。
参列は、最期まで看取った母と妹夫婦、そして拙僧夫婦の5人と一匹。
親戚をお招きすると30人ほどになってしまいます。
このコロナ禍で30人は・・という事で身内だけの法事となりました。
横浜の寺の法事もコロナ禍で出席者が減って、施主家5、6人での法要が多くなっていますので、
まさか山形で自分が行う法事がこんなことになるとは、と少々複雑な心境です。
月曜の早朝に出発して、昼過ぎに山形到着。そのまま夫婦で本堂の掃除。
翌日は朝から墓地の掃除を再開。母が花やさんに頼んでくれていたたくさんの花を本堂や墓地に飾り、お膳をお供えします。
色んな準備をし、午後3時からの法要。そして納骨。
お墓は簡単な構造ですので、納骨も石屋さんを呼ばずに自分たちで出来てしまいます。
無事納骨まで終了。ホッとひと安心です。
後片付けをして夕食代わりの会食も、少人数ですからキンさんが好きだった近所のお寿司屋さんへ。
キンさんが好きだったものをあれこれ頼みます。
「お祖母ちゃんはエビのお寿司好きだったよね」
「エビの天ぷらとかも好きだったなあ」
「大阪にいたから、けっこう食道楽だったんじゃないかな」
天童の天ぷら屋に行ったとか、寒河江のすし屋にいったとか、焼き肉屋で上ロース2人前食べたとかいろんな話が出ます。
今年はサクランボがダメだから、東根に住んでるキンさんのきょうだいンとこ大変だ、とか、
最近49日を終えられた大阪の叔父さんと、極楽でちゃんと会ってるかな、とか・・・
一年過ぎても、みんなの心の中にはしっかりその姿が残っています。
来年の3回忌は師匠の17回忌と重なります。
それまでまた供養をつづけていきましょう。
親戚の方々には、一周忌納骨を済まさせていただいた、というお手紙を出させていただきました。
(以下、お手紙より)
前略
早いもので祖母・キンが亡くなって一年近くになります。
山形に帰ればいつでも会える、声をかければ微笑かえしてくれるはずの人の姿が見えないことは、
拙僧のように仏事に携わる者にとっても、とても切なく、また寂しく感じられるものです。
キン生前に皆様から頂戴いたしましたご厚情、そして昨年の葬儀の際の温かなお心遣いにあらためてお礼申し上げます。
本当にありがとうございました。
お陰様で西里や山形、横浜の家族はみな息災に過ごさせていただいております。
・・・中略・・・
本来であれば、一周忌として皆さまと共に故人の冥福を祈り納骨を執り行うべきところではありますが、
先の見通せないコロナの現状や、佛性寺を護ってくれている母・房子の年齢等を考え、
大変失礼とは思いましたが、去る六月八日、家族だけで一周忌納骨の法要を営ませていただきました。
誠に申し訳ありませんが、お許し頂きたくお願い申し上げます。
・・・略・・・
さて、後片付けが済んで帰る日の午後、友人の相沢君が営む「葵」食堂にご飯を食べに行ってきました。
いつ行っても、変わらぬ味と彼の笑顔が出迎えてくれます。
母はクルミ餅
家内は中華そば
私は冷たい肉そばと納豆餅のセット
キンさんも師匠も「葵」のお餅や中華そばが好きでした。
今日はここまで。