ある税理士のつぶやき(旧:とある明石の弁護士、つれづれ日記)

弁護士(りんどう法律事務所)を廃業し、現在、姫路市で税理士をやっています。折に触れ、生活情報等をつぶやきたいと思います。

残業代(割増賃金)計算エクセルの再度アップ

2023-10-13 19:17:27 | ブログ

残業代(割増賃金)計算エクセルの再度アップ

1.未払賃金の計算は大変

 依然、運送業は大変忙しい状況が続いているようです。恒常的な人手不足で、どうしても現場の運転手さんは労働時間が長くなる傾向があるようです。ただ、ガソリン代等の高騰に加え2024問題を抱えて事業者側も大変であり、苦しい経営を強いられる所もあるようです。このような状況の中では、どうしてもサービス残業とか未払賃金が発生しがちになります。

 ところが、以前運送業の未払賃金訴訟を担当した経験から、運送業等は実際の労働時間の把握が難しい職種であると感じています。また、以前ブログに書きましたが(フリーランスの人が会社に残業代を請求できる場合とは?一人親方が労働基準法上の労働者になる場合)、大手運送会社等から委託を受け、一人親方として運送業を営んでいても、実態は労働者(雇用されている従業員)という場合もあり、その場合は超過勤務や休日/深夜割増等の労働基準法が適用され、その結果、未払賃金が発生している場合も有ります。

 上記のような場合、未払賃金が発生しているのか否か、発生している場合の未払賃金の額は、労働時間と時給(月給の場合でも時給に換算)から賃金を計算し、もらった給与額と比較して判断する必要があります。

 労働時間については、会社に記録が無い、会社の記録が曖昧なら、労働者の方で労働時間を把握でるような資料(運送業ではタコグラフや事務職なら業務用パソコンの履歴等が有力でしょう。)を準備する必要があります。

 それが手元に入手出来たら、それによって貰った給与の締め(月給、週給、日給等)の単位で実労働時間を割り出し、時給を乗じて総賃金額を計算します。
 ただ、総賃金額を出すのは手計算だと結構大変です。労働基準法で、8時間超、深夜労働、法定休日の労働などにより割増率が規定されており、よって時間帯別に計算しなければなりません。さらに、8時間超かつ深夜労働や休日労働かつ深夜労働だと割増率の重複適用が可能で、それにも注意して計算する必要があります。

 そこで、当職は以前、賃金訴訟を担当した時に、上記割増賃金を(できるだけ)自動的に計算できるようにエクセルソフトを作成いたしました。
 過去に何回かアップしましたが保存期間がきれてしまったので再度アップいたします。

 必要な方はダウンロードしてご利用ください。自由にダウロードして頂けます。ダウンロードURLは後記します。

2.本計算ソフトの特徴

 一言で言えば、労働の開始時刻、終了時刻または休憩の開始時刻を入力すれば、労働時間と上記割増賃金の計算を自動的に行うことです。
 簡単な使用例を以下に記載しますので、自分のケースに適しているかどうか判断されて下さい。

 下図のように、労働(業務)の「始まりの時刻」と終わりの時刻(ピンクの「休み」の「始まりの時刻」がそれに相当します。)を入力すると、残業代(法定の割増賃金となる部分)が自動計算されます(下図)。
 この例では、仕事の中断(仕事中のアイドルタイムではなく、労働から解放される明確な休憩となる中断。下記表では「休み」と表記されている部分)が度々ある例になっています。実際は、こんなに仕事の中断が度々ある(=仕事中に自分の好きな事ができる全くの自由時間が度々とれる。)ことは余り無いと思いますが、こういう細切れ仕事の労働時間の計算もできます。

 

 以上のように、本ソフトはタイムカードが無いため、実際の時刻を入力して労働時間を計算しなければならない場合に向いています。例えば、トラックのタコグラフやパソコンの作業ログから労働時間を算出するような場合です。

 利用したい方は、ご自由にダウンロードして下さい(なお、本割増賃金計算用エクセルの著作権は、当職に帰属します。)。保存期限は、令和6年1月21日(日)までです。

ダウンロード用URL:https://21.gigafile.nu/0121-cbca9cdde9bb789de82ace8b4610766d9

 詳細な使用方法は、下記のブログをご覧ください(2022年2月8日のブログの内容です。)。

           労働時間の計算と割増賃金額の計算

 



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