琳派墨絵保存倶楽部・部誌 「なてし子」

江戸琳派の祖、酒井抱一家に伝来する本格的な琳派の画法を継承している「琳派墨絵保存倶楽部」の活動日誌ブログです。

オーストラリアのアーティスト達

2018年10月17日 | 教室案内

 

先日、オーストラリアから 

墨絵を習いに来て下さった2人がいました。

 

実技は竹ですとか、山ですとか、その他に水墨画の歴史などについて

講義をしました。

 

最後に色紙に完成して頂いた作品がこちらです。

大変オーソドックスな お手本どおりの竹をなさったのは

ジュエリーデザインに活用します、とおっしゃていた方。

 

早速に、アレンジをし、ご自分の表現を追求されたのは、

撮影した写真と併せて、1枚の作品に作り直したいと

意気込んでいらした写真家の方です。

 

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水墨画をこのように紹介でき、

それが、このように広がりを予感させてくれるというのは、

とても幸せなことです。

 

多くの人が、

水墨画なんだから、もっと1から時間をかけて

こつこつと習得しなければ、本物ではない!と

思っていらっしゃる事でしょう。

 

それも正解ですが、

生涯をかけて習得する方への尊敬はのこしつつ、

ペン画や コンピューター・グラフィックの様に

「新しく とりいれてみようじゃないか。」

という素材に 墨絵がなるのは、

大変結構なことだと 私は思います。

 

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これから、どんなジュエリーが出来、

どんな写真作品になるのでしょう。

 

誰の何になっていく事でしょう。

 

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伝統絵画の描き方を使って、

伝統的なモチーフや、作品形態に 

留まっている必要はないわけです。

 

しかし、その伝統的なモチーフ、たとえば竹だとか山などを使って

より個人的な表現も可能です。

 

水墨画は、

墨と水の量で 様々に変化しますから、

「こんな、まだ見ぬ 自分が あったのか。」

という 表現の欲求・醍醐味 には

初心者、上級者の隔てなく

応えてくれると思っています。

 

 

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けして、大げさな事をいうつもりはないのですが、

 

古典技法というものを

今の私達が もう一度取り上げてみると、

 

今度こそ、

西洋の絵画技法に頼らない形での、

次の近代化に 未来の船を進めることができるような気がいたします。

 

琳派墨絵クラブ

 

 


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