以前、エロゲ四方山話で次のように書いたことがあります。
>同い年の伊藤四段に注目です。
つい最近新人王戦に優勝しており、「いずれは藤井三冠とタイトル戦を争いたい」とのこと。今年度の成績が現在23勝6敗と勝率八割弱ですが、この数字にしても現在勝率5位、勝数、対局数が3位と立派なものです。しかも王位戦であの永瀬王座を下して挑戦者決定リーグ戦まであと2勝のところまで来ています。早ければ来年に王位戦の挑戦者として対局するかもしれません。
そして期待通り12月3日の予選決勝で日浦八段を後手番で勝利し、初参加で見事に来期の挑戦者決定リーグ入りを決めました。
王位戦は、新聞3社連合及び日本将棋連盟が主催する将棋の棋戦で、タイトル戦のひとつ。準タイトル戦「早指し王位戦」が発展的に解消されて1960年に正式にタイトル戦になったもので持ち時間8時間の2日制で争われる七番勝負です。
63期予選トーナメント表と最終盤面は下の通りです。
△伊藤四段
72手完 ▲日浦八段
王位戦リーグは白組、紅組各6人ずつに分かれての総当たり戦で、それぞれの一位同士が挑戦権を争う形式で、持ち時間は4時間です。
今季はご存じの通り挑戦者は豊島竜王(当時)で、藤井王位の四勝一敗で初防衛に成功したことは記憶に新しいところですね。そこから始まった十九番勝負では藤井竜王がすべて制しましたが、さすがは豊島九段、JT杯決勝では見事に雪辱を果たして二連覇を達成しています。
その余波?のせいか藤井竜王は王将リーグ最終戦で永瀬王座に敗れ、全勝できなかったばかりか公式戦で二連敗という珍しい結果になりました。
来季はその豊島九段と挑戦者争いで敗れた羽生九段をはじめ、前王位だった木村九段、永瀬王座のシード4人に加えて新たに加わる8人のうちの一人が竜王と同い年の伊藤匠四段になったというわけです。
それにしても王位戦リーグは各6人のうち残留は上位2人しかできません。
囲碁では本因坊リーグが最も厳しいことで有名ですが、それでも8人中4人が残留です。ところがこの王位戦では残留できることの方が稀、2/3が陥落するのですから挑戦者争いに敗れた途端に脱落という天国と地獄が紙一重の文字通り生死をかけた争いとなるわけです。
伊藤匠四段がここで、念願の藤井王位とタイトル戦を争うことができるのか今からとても楽しみです。
もちろん年明けには直ぐに王将戦の七番勝負が始まるので、仕事そっちのけで画面にくぎ付けになるのは間違いありませんが(笑)。