relaxin's

思いついたままに。気が向くままに。

曖昧、でも確かな時間

2005年10月16日 16時45分03秒 | こらむ
“When that cigarette burns up, your time is up.”
ーそのタバコをすい終わると、あなたは時間切れよ。

『Taxi Driver』より 
13歳の娼婦アイリス(ジョディ・フォスター)がトラビス(ロバート・デ・ニーロ)に語る。


時間を曖昧に区切りたい。
あと五分とか、7時集合とか、数字の固さを交えずに。

小さい頃なんかは、日が沈むまで、なんて自然現象の推移に時間の流れもまかせていた。
ボールが見えなくなるまで、とか。

何かと時間に縛られる社会人になった今だから、あえて自然や気分に合わせてタイミングをはかりたい。

例えば、冒頭の「タクシー・ドライバー」のセリフにあるように、時間の単位としてタバコを用いてみる。
バーなどを出るタイミングで
このタバコが吸い終わるまで…
と名残惜しさを煙と共に燻らせてみたり。

喫茶店で相手を待たせたときも、灰皿に残るタバコの本数を見て
大分待たせたみたいだね…
と気遣ってみたり。

タバコが灰になるように、静かに時をくすぶらせられる相手がいることは幸いかな。


駆け引き。
ちょっとしたレストランなんかで会計をする段になったとき、
次に店員と目が合ったら会計を伝えよう…
と言いながら、店員と目を合わそうとはしない。
少し子供じみているかもしれないけど、それでちょっとしたニュアンスを相手に伝えたい。


…昔、山登りをした際、休憩後に出発するタイミングとして、
あの雲の切れ目が、山肌から離れたら…
みたいなやりとりをした記憶がある。
そしてずっとその雲を眺めていた。
離れるな、離れるな、と風に念を送りながら。
その風を感じながら。





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