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思いついたままに。気が向くままに。

インドでサッカー観戦 その2

2005年04月30日 19時15分30秒 | 写真、旅
そして決勝戦。
我らがブッタガヤーの対戦相手は、地元の警察官によって編成されたチームである。
アウェーの地に乗り込んできた警察チームの面々は、全員体格もよく、威圧的な面構えをしている。
それに比べると明らかに見劣りするブッタガヤーの選手たちではあるが、セミファイナルのときよりも多いサポーターたちの声援に後押しされ、心持ち自信に満ちた表情をしている。
そして運命のホイッスルが鳴る。

序盤からやはり体格差に勝る警察チームが押し気味に試合を進める。
基本的に両チームとも香車のように“前進あるのみ”という戦術なので、体格差どおりの展開にならざるをえない。
前半終了間際には、ペナルティエリア外から転がってきたボールがそのままゴールに吸い込まれ、1-0と警察チームが先制する。準決勝と同じグダグダ感が漂いはじめる。

後半戦に突入した。
その後半開始早々、めずらしくサッカーらしい展開で、ブッタガヤーの選手が左サイドをえぐり、センタリング。それをフォワードの選手がダイビングヘッドでゴールに押し込む!
GOOOOOOOOOAL!!!
観客暴走。支離滅裂。
冷静に考えれば普通にゴールが決まっただけなのだが、それまでの原始的なボールの蹴り合いからすれば確かに興奮せざるをえない。
俺も俺も、と観客たちはグラウンドを走り回り、逆に選手たちは困惑の色を浮かべる。
そうこうするうちに、なぜか銃を持った警察関係者がなだれ込んでくる。逃げまどう観客たち。いい大人が壮大な鬼ごっこをはじめた。
…中断から30分。ようやく落ち着きを取り戻し、いざ試合再開になると、なぜかさっきのファインゴールはノーゴールになっている。どうやら理由は、観客のはしゃぎすぎ。
猛烈に抗議するブッタガヤーの選手たちだが、なぜか聞き入れられず、皆怒ってグラウンドから離れていく。
どうなってるの?と思っているうちに奇妙な音楽が流れはじめ、警察チームの表彰に。
優勝、警察チーム。
めでたしめでたし。

口々に文句を言い合いながら観客たちが去っていく。
それと入れ替わるように、再び牛たちが集まって来る。
グラウンドが広場に変わっていく。
こうして日常に戻っていく。

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1 コメント

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全部読んだ (hope)
2005-05-01 20:37:30
哲三さんのコラム全部読みました。暇人ではないけどたまたま時間があったので・・(かなり暇でした)

兄妹愛じゃないけど、あたしは哲三のコラム好きです。面白いし、最近本を読むようになり自分の好きな書き方とかがわかるようになってきたので。

それより何よりHopeは哲三の写真が大好きです。知ってたか知らなかったかはわからないけど昔から哲三写真のファンでした。オーストラリアにきて写真を撮ってほしいです。自分の見てるものと違うものが映し出されると思うので。

っていうかなんてかわいい妹なんでしょ。あたしにはご存知の通り文章力がないので、写真に挑戦してみようかな。せっかく海外いるんだしね。デジカメでもいい写真って撮れるのかなぁー。まぁーきっとこれもセンスなくてダメなんだろうけどね。
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