沼田市の外れ、沼田インターのそばに奈良古墳群はあります。






2号墳は、中には入れませんが、石室をのぞき込むと玄室入口の扉石が残り、当時の構造がよくわかります。




古墳時代終期、7世紀前半から終盤にかけて造られた群集墳です。
今年、2月に群馬県史跡に指定されました。
この一帯は、かつて60基ほどの古墳があったと言われています。いまは10数基が保存されています。装身具や馬具などが多く発掘されています。
馬は当時、権力者の力を象徴するものでした。多くの馬具の出土は、7世紀の利根・沼田地域にも馬の生産が始まっていたことをうかがわるようです。
奈良古墳群の発掘物は、沼田市歴史資料館に展示されています。私は、資料館で地図や資料を入手してから古墳群に向かいました。
沼田市歴史資料館(沼田市下之町888テラス沼田2階)
沼田市ホームページで散策マップが取得できます
古墳群の入口は、大きく「奈良古墳群」という看板が。砂利道の先に駐車場も。車、5台は停められる印象です。今日は、女性2人が見にきているだけでした。「3密」の心配はありません。

駐車場のところに案内板が。右に5号墳、左に2、3、7号墳が目に入ってきます。

墳丘の上には乗らないでくださいね。
7号墳は大きく、石室も入れました。


一番印象に残ったのは、10号墳です。石室の中には入れませんが、柵からは「ト」の字の石室となっていることがよく分かりました。

県内で確認されている石室で、トの字型の石室は、奈良10号墳と高崎市の「オハンナ古墳」だけのようです。


石室が露出した1号墳

2号墳は、中には入れませんが、石室をのぞき込むと玄室入口の扉石が残り、当時の構造がよくわかります。


紹介はここまで。駐車場の前の案内板をご覧ください。

10号墳から望む様子。中心に露出した岩が、11号墳の玄室の天井石です。

以上で奈良古墳群巡りはおしまいです。沼田インターの近くなので、アクセスは非常に良かったです。入口には大きな看板があり見失う心配はありませんでした。
一度行ってみたいと思っていた古墳群でした。土地改良が進み多くの古墳が失われましたが、ここはよく保存されていました。ただ、墳丘は小さく、崩落で史跡を壊す危険もあるので、絶対に墳丘の上には乗らないでくださいね。