山口県岩国市はいま、「米軍再編」による米空母艦載機部隊の厚木基地からの移転を拒否して、地方自治と民主主義を守るために闘っています。首都圏で米軍基地問題と取り組む私たち女性5名は、その岩国市を11月23、24日の2日間訪問し、現地の生の声に触れる貴重な機会となりました。ここに簡単に報告すると同時に、この12月1日に行われる「国の仕打ちに怒りの1万人集会in錦帯橋」への参加を呼びかけます。
米空母艦載機部隊が厚木基地から岩国基地に移転することが明らかになったのは、2005年10月、いわゆる米軍再編「中間報告」のときでした。この部隊は59機で編成され、1996年の「沖縄に関する行動委員会(SACO)」ですでに普天間基地からの移転が決まっている空中給油機(12機)と合わせると、岩国基地に駐留する航空機は120機となり、現在の2倍以上の規模となります。また人員も約4000人増加して1万人となります。しかも空母艦載機は訓練が頻繁で、その騒音は厚木基地の騒音訴訟にみられるとおり、すさまじいものです。米軍再編の内容について、日本政府は対象自治体と十分に協議もせず、住民への説明もありませんでした。岩国市に対しても、また然りです。
岩国市は空母艦載機の移転が取りざたされるようになった2005年春以来、移転を受け入れられない旨を繰り返し日本政府に伝え、市議会も全会一致で反対決議を挙げました。そしていよいよ移転が明らかになると、井原勝介市長の積極的な意向もあって、市は住民投票の実施に動きました。2006年3月12日、住民投票が実施され、有効投票数の89%が受け入れに反対(全有資格者の51.2%)という結果となり、岩国市民は民意として「米軍再編を受け入れない」ことを明確にしました。住民投票の1週間後に岩国市は8市町村が合併して大きくなり、4月の選挙で井原市長は圧倒的な支持で勝利しました。
ところが日本政府は同年12月、岩国市庁舎の建て替え費の補助金(2005年度から3年計画)の最終年度分35億円を突然カットしました。この補助金は前記のSACOによる空中給油機受け入れの見返りとしてすでに2年間支払われてきたもので、米軍再編とは関係のないものです。それなのに「米軍再編を受け入れなければ支払わない」というのは明らかに約束違反です。今年国会で可決した「米軍再編特措法」による再編交付金も、岩国市は対象からはずされました。それに加えて、山口県の事業として行われてきた愛宕山住宅地開発が突然米軍住宅に転用される話が持ち上がるなど、まさに国による「岩国市イジメ」の様相となってきました。
国の仕打ちをゆるさない!いま、岩国市では市長も市民も怒っています。市庁舎建て替え資金については、市民が「岩国市新市庁舎募金の会“風”」を今年5月にたちあげ、市長も街頭に立って募金活動をはじめました。市議会では米軍再編容認派が3分の2を占めるなど苦しい状況で、市庁舎建て替え資金として合併特別債を当てる予算案が4回にわたって否決されるなど市長は窮地に立たされています。私たちがお話を伺ったとき、市長は「艦載機部隊が来ることよりもっと恐ろしいのは、国のこのような手法がまかり通ってしまうこと」と語り、今回の米軍再編拒否が「岩国の自治と民主主義を守るための闘い」であることを強調されました。
11月24日は連休の中日でしたが、朝9時半から市内で開かれた市長後援会主催の集会には250人がつめかけました。その前で井原市長は「丸刈り」の頭を披露して、改めて「身を挺して市民を守る」決意を述べました。そして午後から隣の広島市で“風”のメンバーと街頭募金に取り組みました。
そして12月1日(日)14時から「国の仕打ちに怒りの1万人集会in錦帯橋」が、錦帯橋下の河原で開催されます。ご都合のつく方はぜひご参加下さい。そして来年2月2日、3日の2日間、東京では西山正啓監督が岩国の愛宕山開発問題を記録した映画「消えた鎮守の森」上映会を行うことになりました。都合がつけば井原市長も来て下さいます。詳細はまだ検討中ですが、こちらもよろしくお願いします。
なお、岩国市庁舎建設資金カンパは以下へよろしくお願いします。
「岩国市新市庁舎募金の会“風”」01310-2-96617
米空母艦載機部隊が厚木基地から岩国基地に移転することが明らかになったのは、2005年10月、いわゆる米軍再編「中間報告」のときでした。この部隊は59機で編成され、1996年の「沖縄に関する行動委員会(SACO)」ですでに普天間基地からの移転が決まっている空中給油機(12機)と合わせると、岩国基地に駐留する航空機は120機となり、現在の2倍以上の規模となります。また人員も約4000人増加して1万人となります。しかも空母艦載機は訓練が頻繁で、その騒音は厚木基地の騒音訴訟にみられるとおり、すさまじいものです。米軍再編の内容について、日本政府は対象自治体と十分に協議もせず、住民への説明もありませんでした。岩国市に対しても、また然りです。
岩国市は空母艦載機の移転が取りざたされるようになった2005年春以来、移転を受け入れられない旨を繰り返し日本政府に伝え、市議会も全会一致で反対決議を挙げました。そしていよいよ移転が明らかになると、井原勝介市長の積極的な意向もあって、市は住民投票の実施に動きました。2006年3月12日、住民投票が実施され、有効投票数の89%が受け入れに反対(全有資格者の51.2%)という結果となり、岩国市民は民意として「米軍再編を受け入れない」ことを明確にしました。住民投票の1週間後に岩国市は8市町村が合併して大きくなり、4月の選挙で井原市長は圧倒的な支持で勝利しました。
ところが日本政府は同年12月、岩国市庁舎の建て替え費の補助金(2005年度から3年計画)の最終年度分35億円を突然カットしました。この補助金は前記のSACOによる空中給油機受け入れの見返りとしてすでに2年間支払われてきたもので、米軍再編とは関係のないものです。それなのに「米軍再編を受け入れなければ支払わない」というのは明らかに約束違反です。今年国会で可決した「米軍再編特措法」による再編交付金も、岩国市は対象からはずされました。それに加えて、山口県の事業として行われてきた愛宕山住宅地開発が突然米軍住宅に転用される話が持ち上がるなど、まさに国による「岩国市イジメ」の様相となってきました。
国の仕打ちをゆるさない!いま、岩国市では市長も市民も怒っています。市庁舎建て替え資金については、市民が「岩国市新市庁舎募金の会“風”」を今年5月にたちあげ、市長も街頭に立って募金活動をはじめました。市議会では米軍再編容認派が3分の2を占めるなど苦しい状況で、市庁舎建て替え資金として合併特別債を当てる予算案が4回にわたって否決されるなど市長は窮地に立たされています。私たちがお話を伺ったとき、市長は「艦載機部隊が来ることよりもっと恐ろしいのは、国のこのような手法がまかり通ってしまうこと」と語り、今回の米軍再編拒否が「岩国の自治と民主主義を守るための闘い」であることを強調されました。
11月24日は連休の中日でしたが、朝9時半から市内で開かれた市長後援会主催の集会には250人がつめかけました。その前で井原市長は「丸刈り」の頭を披露して、改めて「身を挺して市民を守る」決意を述べました。そして午後から隣の広島市で“風”のメンバーと街頭募金に取り組みました。
そして12月1日(日)14時から「国の仕打ちに怒りの1万人集会in錦帯橋」が、錦帯橋下の河原で開催されます。ご都合のつく方はぜひご参加下さい。そして来年2月2日、3日の2日間、東京では西山正啓監督が岩国の愛宕山開発問題を記録した映画「消えた鎮守の森」上映会を行うことになりました。都合がつけば井原市長も来て下さいます。詳細はまだ検討中ですが、こちらもよろしくお願いします。
なお、岩国市庁舎建設資金カンパは以下へよろしくお願いします。
「岩国市新市庁舎募金の会“風”」01310-2-96617