3館目
岡山県立博物館
サムライアーマー甲冑 -岡山ゆかりの名品と変わり兜ー
期間:5月25日(金)~7月8日(日)
唐冠形兜付二枚胴具足
兜は唐冠形、前立と脇立は欠失しているが脇立は纓の立物だったのだろう。胴は包仏胴で正面に蒔絵で丸龍を背面に密陀絵で松の大樹を表す。
由加神社に伝わり守護大名・赤松政則所用とされているが、その造形から桃山~江戸初期の製作と考えられ由加神社が鎮座する和気一帯を治めていた宇喜多家重臣・明石掃部(全登)のものとの考えもある。
紺糸威胴丸
紺糸素懸威胴丸具足
どちらも由加神社に伝わり紺糸威胴丸は神功皇后所用、紺糸素懸威胴丸具足は赤松則祐所用と伝わるがその造形から前者は室町時代、後者は安土桃山時代の製作と考えられ、由加神社が鎮座する和気一帯を本拠地とした明石氏の遺品の可能性があるそう。
茶塗雨龍蒔絵紺糸威二枚胴具足
兜は桃形で前立は菖蒲。胴は桶側二枚胴。
備中松山藩の家臣・山田方谷所用と伝わる。
これまで未見の甲冑を沢山拝見することが出来ました。
特に唐冠形兜付二枚胴具足は大坂五人衆の一人でキリシタンであった明石掃部所用の可能性が示唆されており興味深いところです。