怖い話が苦手な方は、翌日のココへ
パクったハスキー犬の絵をお楽しみください
では、始まります
そこへ行ったのは、本当に偶然でした。
私は、12月に務めていた仕事を辞めていたのと
そこへ誘ってくれた古い友人は、
最近離婚したばかりで
お互いに、
これからのことを考える時間が必要でした。
離婚した古い友人をSとします。
共通の友人Hと3人で、久しぶりに会ってランチでもしようと
集まることになりましたが
Sが
「とてもよく当たる占いの人がいるから、行ってみよう」
と言い出したのです。
今後、仕事も早く決めないといけないので
占いなんて信じるタイプじゃないけど
たまにはいいか、と付き合うことになりました。
SとHと3人で向かったのは、一軒の家。
先にSが
占いをやってくれるか、聞きに行きました。
すぐに戻り、嬉しそうに
「誰もいないから、大丈夫。行こう!」と言います。
その占いの家は、
玄関上がってすぐに3畳ほどの待合室があり
横には小さなキッチンがあり
お手伝いの女性という方が、ぜんざいを作っていました。
お手伝い女- 「正月のお餅が余ってるから、今日はみなさんにお出ししようと思って」
いい匂いが漂う中、
私たちは誰から見てもらうか、順番を決めました。
まずは、離婚したS。そして私。最後にHになりました。
30分ほどしたでしょうか
戻ったSは涙で目を腫らしておりましたが
「先生が話をキチンと聞いてくれた。
よかった」 と言っています。
私- 「?」 キチンと聞く?・・
何かに引っかかった気がしましたが
気のせいではありませんでした。
呼ばれて奥の部屋へ行くと
2間続きを開放してある和室の奥に
巨大な神棚が
白装束の年配の女性がニコニコして、近寄るように手招きしています。
私は、
この畏怖を抱くような空間に
「何かが違う」と、ざわざわと胸騒ぎを覚えたのでした。
巨大な神棚の周囲には、
聞いたことがある会社等のお神酒がずらりと並んでおり
普通の場所ではない、と思わしめてくれました。
ふと、
神棚の中心にある鏡に
特に目を引いたのを覚えています。
白装束の女性が
話を聞いてきます。(白女性とします)
私は新しい仕事を見つける何か良いアドバイスを求めているのに
なぜか、
過去のことを根掘り葉掘り、
聞いてきます。
ここでは話をしたくないことや、
10年近く前のことには、興味がないし覚えていないとキッパリと言うと
白女性- 「12月まで勤めてた会社の名前と住所を言いなさい!」
いぶかしく思いつつも、「番地まではわかりませんが・・」
と、伝えると
白女性は、
声高らかに、神棚に向かい会社名と住所を言い切りました。
そして、
「(私は)悪くない、悪くないのに(仕事を)辞めなければいけなかった」
と、神棚に拝みます。
私- 「いや、先方は正社員として希望してくれたけど
条件が合わず、こちらからお断りさせていただいたんです
契約が切れただけです」
と、慌てて話しますが
聞く耳持ってはいないのです。
これは、『占いではなく・・・』
その先を考えたくなくて、
嫌な気分になったのでした。
話が終わり、
待合室へ戻ると
いつの間にか、たくさんの女性が順番を待っています。
私たちは、Hが終わるのを待って
別れました。
これが、1月の話。
そして、3月
勤めていた元職場の方の訃報の知らせがあり
その数か月後、
また訃報が・・
3月に亡くなったのは、
私の正面に座っていた優しいおじさん。
そして、
次の訃報は、
私(が辞めた後)の席に座っていた女性でした。
人を呪う場所って
あるんですかね?
これは
偶然、と言っても
何か考えさせられる出来事です。
あのまま辞めずに、あの席に座っていたら
「(私が)死んでいたのかも」と言われたこともありましたが。
私自身は、未来の話をしたかったのに
なぜあの白装束の女性は過去にこだわったんでしょうか。
それに、
あの場所、待合室にいた人たちは
いったい何を望んでいたんでしょうか。
あの白装束の女性が
会社名と住所を声を張り上げて言ってる姿を
今でも
思い出して、ゾッとします。
これが、
私が経験した本当に怖い話です。
(終わり)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます