のち
今日は朝から蒸し暑かったです。しかし、娘と舞台を観に行く約束をしていたため、Eテレ【日曜美術館】を観て洗濯も済ませてから出かけました。湿度は高いものの、日差しが強くないだけでも助かります。
観に行ったのはパルテノン多摩で昨日初日を迎えたギリシャ悲劇『オイディプス王』です。
『オイディプス王』公式サイト
パルテノン多摩公演・イベント情報
公演情報に記載の通り、パルテノン多摩リニューアルオープン1周年記念としての上演です。
初演は約2500年前(推定紀元前430年頃)のアテネ。その作品が「パルテノン」と名を冠した施設で上演されることに意義があるかもしれません。
ソポクレスによる元の戯曲は何度も読みましたが、実際に舞台で上演されたものを観ると、2500年もの時を超えた不滅の傑作であり、完璧なる演劇作品だと改めて思います。テーバイ王家の歴史を2時間に集約し、苛烈な運命を駆け抜ける王=一人の人間。観客はコロスと共にその変転をただ見つめるしかありません。
そのコロスは元の戯曲では「テーバイの長老」とされる男性15人です。しかし演出の石丸さち子さんは、この事態を見守る人々を男だけにはしたくないということで、男女合わせて16人としました。かつ、その内訳はダンサーと俳優が半々。実際、随所に踊りのシーンがはさまれますが、俳優たちも踊り、またダンサーたちも群読では台詞を言うというハードモードをこなしたそうです。そして彼らは「長老」と言うより、王を敬愛しその運命に涙するテーバイの民衆そのものを表していたと思います。
三浦涼介さん演じるオイディプスは威厳ある王と言うより純粋な若者に見えましたが、実際その演技の芯として石丸さんが感じたのは「テーバイを救いたい」という王としての一途な思いであり、演出もそれを軸としたということでした。
上記、石丸さち子さんの言葉は終演後アフタートークでの発言によるものです。
そのアフタートークの司会はパルテノン多摩の現館長・現館長・栗原喜美子さんでした。栗原さんは劇団四季→Bunkamura→兵庫県立芸術文化センターを経て、2022年のリニューアルオープンに合わせて着任されたそうです。昨年の杮落としでご挨拶されて時には着任早々だったということになります。そして石丸さち子さんとはパルテノンに来る前から、いつか 『オイディプス王』をやりたいと話し合っていたそうです。パルテノンでの公演後、兵庫へも巡演するのは栗原さんのご縁によるものだったのですね。
アフタートークと言えば、クレオンを演じた荒木宏文改め新木宏典さんのお話がとても面白かったです。大きい劇場で洋物の大役を演じる心構えや立ち居振る舞いについて電話で(LINEだったかな?)相談した相手は——古川雄大さん!だったそうです。思いがけない古川さんの登場に場内爆笑でした それに対する古川さんのお答えは「特にないです」だったそうで、「ああ、彼は自然にシュッと高貴さを出せる人なんだなぁ」と思ったとか。
本編に話を戻すと、テイレシアス役・浅野雅博さん、羊飼い役・外山誠二さん、コリントスの使者役・吉見一豊さん等、ベテラン俳優さんたちがしっかり脇を固めてくれていましたが、冒頭の神官・最終場の使者と二役を務めた今井朋彦さんは、後者に於てはその場で「オイディプス」をも演じなくてはならぬ役ゆえのキャスティングだと思いました。呪われた夫婦にして母子の最後の惨劇が目に浮かぶようでした。
凄絶なる悲劇を見守る間、客席から拍手は起きず、カーテンコールで一気に盛大なる拍手が送られ、スタンディング・オベーションもありました。自分も本編では出なかった涙が、カーテンコールに至って一気に溢れました。どういう理由なのかは自分でもわかりません。
満ち足りた思いで劇場を後にしましたが、それにしてもパルテノン多摩やパルテノン大通りに若いお嬢さんたちがこんなに集まったことがかつてあるだろうか?いやない。と娘と話しました。これも三浦さんや新木さんのおかげでしょうか。いや娘も若いお嬢さんの端くれですが、好きなのは石丸幹二さんなので
パルテノン多摩には9月の劇団四季公演にも来る予定。演劇界に長く携わってきた人を館長にお迎えしたことですし、他にも様々なジャンルの演劇公演を望みたいです。オーケストラピットがないので、ミュージカル作品選びは難しいかもしれませんが……
さて、本日の観劇前後に食べたものをまとめて——お昼は《Lee Tan Tan Cafe》にて。
こちら冷やしジャージャー麺。娘は牛肉あんかけ焼きそばでした。
海鮮サラダはシェアしました。
晩ごはんは今日も《ロイヤルホスト》で。
アンガスステーキ丼セットです。娘はアンガスステーキピラフ。
食後、よせばいいのに(?)二人ともデザートにパンケーキも頼んでしまい、お腹パンパンでした。でも、その時はけっこう体が冷えて、アイスクリームなどの気分ではなかったのです。
食後は電車に乗り、買い物などでどこかに立ち寄ることもなく、最寄駅前で別れました。舞台を観た後、帰りの時間や電車に間に合うかなどを全く気にしなくて良いのはありがたいです。
帰宅後は洗濯物の取り込みとゴミ出しをしてから即シャワー。気温はともかく湿度が高く、扇風機&サーキュレーターをフル稼動させてもさほど涼しさを感じません。
明日は複数の天気予報サイトやTVの気象情報を何度見直しても最高気温36℃くらいになると…… いよいよクーラーを稼動させる時が来たようです。
今日は朝から蒸し暑かったです。しかし、娘と舞台を観に行く約束をしていたため、Eテレ【日曜美術館】を観て洗濯も済ませてから出かけました。湿度は高いものの、日差しが強くないだけでも助かります。
観に行ったのはパルテノン多摩で昨日初日を迎えたギリシャ悲劇『オイディプス王』です。
『オイディプス王』公式サイト
パルテノン多摩公演・イベント情報
公演情報に記載の通り、パルテノン多摩リニューアルオープン1周年記念としての上演です。
初演は約2500年前(推定紀元前430年頃)のアテネ。その作品が「パルテノン」と名を冠した施設で上演されることに意義があるかもしれません。
ソポクレスによる元の戯曲は何度も読みましたが、実際に舞台で上演されたものを観ると、2500年もの時を超えた不滅の傑作であり、完璧なる演劇作品だと改めて思います。テーバイ王家の歴史を2時間に集約し、苛烈な運命を駆け抜ける王=一人の人間。観客はコロスと共にその変転をただ見つめるしかありません。
そのコロスは元の戯曲では「テーバイの長老」とされる男性15人です。しかし演出の石丸さち子さんは、この事態を見守る人々を男だけにはしたくないということで、男女合わせて16人としました。かつ、その内訳はダンサーと俳優が半々。実際、随所に踊りのシーンがはさまれますが、俳優たちも踊り、またダンサーたちも群読では台詞を言うというハードモードをこなしたそうです。そして彼らは「長老」と言うより、王を敬愛しその運命に涙するテーバイの民衆そのものを表していたと思います。
三浦涼介さん演じるオイディプスは威厳ある王と言うより純粋な若者に見えましたが、実際その演技の芯として石丸さんが感じたのは「テーバイを救いたい」という王としての一途な思いであり、演出もそれを軸としたということでした。
上記、石丸さち子さんの言葉は終演後アフタートークでの発言によるものです。
そのアフタートークの司会はパルテノン多摩の現館長・現館長・栗原喜美子さんでした。栗原さんは劇団四季→Bunkamura→兵庫県立芸術文化センターを経て、2022年のリニューアルオープンに合わせて着任されたそうです。昨年の杮落としでご挨拶されて時には着任早々だったということになります。そして石丸さち子さんとはパルテノンに来る前から、いつか 『オイディプス王』をやりたいと話し合っていたそうです。パルテノンでの公演後、兵庫へも巡演するのは栗原さんのご縁によるものだったのですね。
アフタートークと言えば、クレオンを演じた荒木宏文改め新木宏典さんのお話がとても面白かったです。大きい劇場で洋物の大役を演じる心構えや立ち居振る舞いについて電話で(LINEだったかな?)相談した相手は——古川雄大さん!だったそうです。思いがけない古川さんの登場に場内爆笑でした それに対する古川さんのお答えは「特にないです」だったそうで、「ああ、彼は自然にシュッと高貴さを出せる人なんだなぁ」と思ったとか。
本編に話を戻すと、テイレシアス役・浅野雅博さん、羊飼い役・外山誠二さん、コリントスの使者役・吉見一豊さん等、ベテラン俳優さんたちがしっかり脇を固めてくれていましたが、冒頭の神官・最終場の使者と二役を務めた今井朋彦さんは、後者に於てはその場で「オイディプス」をも演じなくてはならぬ役ゆえのキャスティングだと思いました。呪われた夫婦にして母子の最後の惨劇が目に浮かぶようでした。
凄絶なる悲劇を見守る間、客席から拍手は起きず、カーテンコールで一気に盛大なる拍手が送られ、スタンディング・オベーションもありました。自分も本編では出なかった涙が、カーテンコールに至って一気に溢れました。どういう理由なのかは自分でもわかりません。
満ち足りた思いで劇場を後にしましたが、それにしてもパルテノン多摩やパルテノン大通りに若いお嬢さんたちがこんなに集まったことがかつてあるだろうか?いやない。と娘と話しました。これも三浦さんや新木さんのおかげでしょうか。いや娘も若いお嬢さんの端くれですが、好きなのは石丸幹二さんなので
パルテノン多摩には9月の劇団四季公演にも来る予定。演劇界に長く携わってきた人を館長にお迎えしたことですし、他にも様々なジャンルの演劇公演を望みたいです。オーケストラピットがないので、ミュージカル作品選びは難しいかもしれませんが……
さて、本日の観劇前後に食べたものをまとめて——お昼は《Lee Tan Tan Cafe》にて。
こちら冷やしジャージャー麺。娘は牛肉あんかけ焼きそばでした。
海鮮サラダはシェアしました。
晩ごはんは今日も《ロイヤルホスト》で。
アンガスステーキ丼セットです。娘はアンガスステーキピラフ。
食後、よせばいいのに(?)二人ともデザートにパンケーキも頼んでしまい、お腹パンパンでした。でも、その時はけっこう体が冷えて、アイスクリームなどの気分ではなかったのです。
食後は電車に乗り、買い物などでどこかに立ち寄ることもなく、最寄駅前で別れました。舞台を観た後、帰りの時間や電車に間に合うかなどを全く気にしなくて良いのはありがたいです。
帰宅後は洗濯物の取り込みとゴミ出しをしてから即シャワー。気温はともかく湿度が高く、扇風機&サーキュレーターをフル稼動させてもさほど涼しさを感じません。
明日は複数の天気予報サイトやTVの気象情報を何度見直しても最高気温36℃くらいになると…… いよいよクーラーを稼動させる時が来たようです。