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高橋冨士信 fj鷹@gmail.com

2021 3/21 安全牌型QZSS受信スマホ機種リストは有事に対応可能か

2021年03月21日 | QZSS受信スマホ
2021 3/21 安全牌型QZSS受信スマホ機種リストは有事に対応可能かの問題提起をしておきます。

当ブログとしては、内閣府司令塔殿が公開されている以下URLのQZSS対応受信スマホのリストではオリパラ・コロナという有事・国難においては不十分と考えています。
http://qzss.go.jp/usage/products/list.html#smartphone-tabletpc

上記のリストは、国内のユーザがQZSS対応受信スマホを確実に購入するためには、大いに役立つでしょう。
しかし海外のユーザ達が、自分の持っている多様なスマホを日本への旅行の際に持ち込んだ場合に、QZSS受信ができるかを教えてはくれません。

もちろんインバウンド旅行者が全てQZSSみちびきに関心をもっているわけではありません。QZSS受信ができなかったことで、これまでに大きな不満が出てはいないかもしれません。

しかし、まさに不満が出なかったということ自体が、RNSS(地域限定NSS)として、QZSS衛星系がこの地域において重要な国際的な役割を果たせなかったことを意味しているということになります。QZSSはRNSSではなくDNSS(国内専用NSS)きつくいえばgNSS(ガラパゴスNSS)ではないか、ということになってしまいます。

3年前まではDNSSでもgNSSでも大きな支障がなかったかもしれません。しかし現在の有事の日本には、コロナ対応でもワクチン対応でもオリパラ対応でも、日本はインバウンドに閉鎖的であるとして海外から厳しい視線が注がれるようになってきています。現在の安全牌方式では批判を乗り切れないでしょう。

こうした情勢下においては、QZSS対応受信スマホについて、同様に新参者であったはずのガリレオ欧州関係機関がとったように、大衆的なインバウンドユーザの視線に立ってQZSS受信スマホを国際的に洗い上げて公開することが大切でしょう。

たとえば、ガリレオユーザグループはいろんなルートを生かして、600機種以上のスマホの受信チェックを成功させて公開きています。
https://blog.goo.ne.jp/qzss/e/52d4e5fafa2207bcc70fc92e1d585079
この際の手だてとしましては、日欧宇宙協力関係を生かして、ガリレオユーザグループに早急なQZSS受信チェックへの協力を依頼することが考えられます。

うまく日欧協力が得られれば、取り敢えずはその結果を逐次的にでも公表して、東京と北京のオリパラ期間の対応を乗り切り、その後は広範なQZSSユーザグループに依頼して、スマホ新機種の受信確認対応をしてもらい易い仕組みを整えてゆくといった手順が考えられます。

QZSSの大衆的なRNSSとしての国際的な評価を高めるためにも、安全牌ではなく有事の早急な対応が求められます。
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