ジャグリングの1ジャンルに「コンタクトジャグリング」というものがあります。
投げずに体の一部に接触(コンタクト)させながら
ボールを操るというジャグリングです。
透明なクリスタルボールを使うアレ、というと早いでしょうか。
近年テレビでもよく見られるアレです。
コンタクトジャグリング(以下CJと略します)用のクリスタルボールは
主にジャグリングの専門店での販売でしたが、
10月からバンダイさんが「FUSHIGI(フシギ)」という名前で販売開始します。
この「FUSHIGI」は、元々バンダイさんの商品ではなく
アメリカの会社がCJ用の安価なボールとして売り出したもの。
それが日本に来日するのです。
しかしこれに関して、日本のジャグリング界の一部からは
色々と危惧する声があがっています。
安価なことは悪くはない、むしろCJの裾野を広げるためにはアリなんですが
その売り方が一歩間違うとやばいんじゃないか、ということ。
日本を代表するパフォーマー・Yutaさんのブログを見ていただくのが早いです。
http://poicommunity.com/yutablog/2011/08/fushigi-bandai10.php
要約すると、
アメリカで「これを買えば誰でもフシギなCJができる」とFUSHIGIを売り出した。
→しかしこれは実際はジャグリング。ある程度の練習は必要。
→買った人は「インチキだ」、買わない人は「タネがあるマジックか」と思う。
→アメリカでのCJの地位が一気に下がり、パフォーマンスでやってもウケない。
と、こんな顛末がアメリカではあったようです。
ジャグリング界の裾野を広げる可能性は十分にありますが、
売り方を一歩間違えるとアメリカの二の舞になる可能性も往々にしてあります。
BANDAIさんがうまく軌道修正してくれることを強く望みます。
ディアボロ(ディアブロ)をあれだけ普及させた実力はありますからね。
「FUSHIGI」でこのブログを検索して来られた皆様へ。
コンタクトジャグリングは地道な練習の末に身につくパフォーマンスです。
簡単な技ならすぐにできてしまうかもしれませんが、
奇麗な技、難しい技、フシギな技の習得には苦労がつきものです。
しかしその苦労こそがジャグリングの醍醐味でもあります。
ボールを購入した際には、少しでもいいのでがんばってみてください。
そしてパフォーマンスとしてのコンタクトジャグリングを見た際に、
その影の努力を感じていただけたら幸いです。
コンタクトジャグリングは練習が地味で難しい。でも楽しいですよ。
誤解のないようにこの不思議なパフォーマンスが広がればいいなぁ。