まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

仲町の武家屋敷

2020-05-15 23:26:11 | 建物・まちなみ
2019年10月の弘前の続き。

石場家住宅の裏手、仲町は江戸時代の武家屋敷のまちなみが残っているエリアで、伝統的建造物群保存地区に指定されている。
サワラの生垣が連続し、背景には岩木山。あぁ爽やか!!公開されている武家屋敷がいくつかあるので見学しよう。


まずは旧岩田家住宅。
中級武士の住まいだったというこの茅葺きの住宅は、1800年頃(寛政~文化年間)に建てられたと推定されている。


1981(昭和56)年に前所有者の方のご遺族より市に寄付された後、半解体修理工事で江戸時代後期の状態に復原した。
詳細な調査により、建てられてまもなく一度曳き家されたことが分かっているという。




小さいながら式台のある玄関。


内部は結構広い。大小の部屋が不規則な形で連続している。板の間は天井がなく茅葺き屋根の裏側が見えている。寒そうだな・・・


「常居(じょい)」という部屋は、居間と同じかな?これまで聞いたことがなかったな・・・
江戸時代の武家屋敷は装飾等はいっさいないのでちょっと退屈だが(苦笑)、サムライは質素な生活をしていたのだろう。





次に、旧笹森家住宅へ。ここは一見してすっかり新しく建て直されたように見える。


展示されていた写真を見ると、整備前は武家屋敷とはわからないモルタル塗りアルミサッシの外観だが、解体してみたところ
1756(宝暦6)年に作成された「御家中屋鋪建屋図」に記載されている平面図と間取りがほぼ変わっていなかったため、
当時の部材だと考えられ、地区内で最古の武家屋敷と確認されたという。
元は別の場所に建っていたものを、2012(平成24)年に現在地に移築復元したのだとか。


平面図が残っているということで資料的価値は高いということだ。正直あまり見映えはしないが(苦笑)、
一部保存された部材を使用し、ちゃんと伝統的な技術を使って復元されているのだ。


一方公開していないお宅でもとても美しく維持されているところもあり、外から眺めて楽しむ。



こちらは旧伊東家住宅。これも地区外にあったものを譲り受け移築してある。19世紀初期の築と推定される建物であり、
代々藩医を務めた伊東家の所有となった19世紀中ごろの状態に復元してあるという。






この家には2階があった。危ないので立入禁止だったが、覗いてみてもいいですよと言って頂いたので、
急な階段を半ばまで上り顔を出してみたら、何と、畳敷きだった。



旧梅田家住宅。


ここは19世紀中ごろに建てられたもので、エリア外にあったものを移築復元したという。




この建物は濡れ縁があったりと他の武家屋敷と何となく違う感じがする。農家っぽいというか?




隣のこちらの家も気になるが・・・人は住んでいないようだな。。


続く。

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