空の境界

月姫、Fate/staynightを世に送り出した鬼才、奈須きのこ氏。
奈須氏が同人時代に書き上げた「空の境界」を講談社が新書版で出版したものです。
とまぁ、ここまではTYPE-MOONフリークだと常識なワケですが。

読んで思うことは不思議な力があるってことでしょう。
総ページ数８５０ページ余の長編にも拘らず何度も読み返したくなる不思議な力。　実際自分は去年に出てから今まで５度読み返しています。
奈須氏はよくホラ吹きだとかウソつきのこだとか言われますが、氏の力はやはり本物だと思います。
設定や世界観などが緻密で隙がありません。　イヤ、それ以上にツッコミどころ満載なんですが、それを感じさせない圧倒的情報量と重厚な描写のほうが印象に残ります。

前回紹介した虚淵玄氏も今回紹介した奈須きのこ氏もゲームという媒体から登場したシナリオライターなのですが、一種それは新しい小説家のスタイルの登場でもあるのではと思うのです。