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Carpe diem

最近は、とある欧州の島での多国籍な日々。

同じ紋章の皇太子妃-カミラ夫人来日

2008年10月28日 | 英語とか英国
チャールズ皇太子とカミラ夫人が日本にきてますね。で、今日の職場での会話。
上司「あれだね、チャールズとカミラ夫人がきてるね。」
p:「そうですねえ。カミラ夫人の紋章って、猪なんですよ。」
上司「えっ、そうなの?・・・略奪が得意な人の紋章なのかな?」
・・・リチャードは略奪者じゃないやい。
芝居好きの上司からしたら、リチャード三世といえばシェークスピアン・リチャードである。去年の野村萬斎さんの『国盗人』も私より先に見てたしな。

チャールズ皇太子はエリザベス女王に「カミラと再婚するなら、王位は諦めなさい」といわれたと実しやかに伝えられていたけど、彼が結婚表明したとき、カンタベリーが「アングリカン・チャーチ(英国国教会)では、離婚の原因となった当事者との再婚を禁ず」という規則を教会首長(カトリックなら教皇)の女王様に言上したのに、却下されたという話を新聞記事を読んだ気がする。そんな風に国教会の(事実上の)最高権者からも反対の意を表明され、王位はウィリアム王子が継ぐべきだという世論も強硬だったにも拘らず、今ではカミラ夫人もそれなりに受け入れられているのだそうだ。

彼女も、国民人気の高かったダイアナ元妃に憚って一応Princess of Wales(皇太子妃)は名乗らず、チャールズのセカンドタイトルから来た、Duchess of Cornwall(コーンウォール公爵夫人)を名乗っているのだそうだ。
彼女の紋章の話↑は、また後日。リチャードIII博物館の話のときに。カミラが嫌いなわけじゃないけど、私はどうしてもダイアナの味方なので、軽くショックでございましたよ・・・。

映画"Queen"で、エディンバラ公が言ったように、一昔前の常識だったら、たぶん僅か一世代前だったら、当たり前のことだったのだろうと思う。子供を生んでくれそうな、若くて物を知らなくて従順な妻を娶り、世継ぎとそのスペアを設けたら、夫は好きな女と遊ぶ。(『家庭の天使』という貞淑の規範をきつく厳しく女に当てはめたヴィクトリアンと異なり、リージェンシーでは妻の不貞もある程度許されていたように思えるが。勿論世継ぎとスペアを生んだ後での話)
日本でも同様の問題があるけれど、何を残すために何を捨てるか、十人十色で結論など出ないのだろうね。

ダイアナが亡くなった時、友人のmscが留学中で(確かロンドンじゃなくてブライトンに居た)手紙の追伸で、「今、テレビでダイアナが死んだって!」と書いてきた。・・・時代を感じるなー。携帯もメールも一般的ではなく、国際電話料金も高かったから、まだ手紙だったんだ。陰謀説が流れていて、まさかと思っていたけど、私自身の留学中にセプテンバー・イレヴンスがあって、一部の英国人のアラブ・アレルギーを目の当たりにすると強ち笑い話でもないのかもと思ったり。

上記の映画は、そのmscと観に行ったけど、二人揃って鑑賞後「チャールズが良すぎない?」あんな「妻のことは愛していたが、彼女の引き起こす醜聞に悩まされた夫」ではなかろうが。しかし、登場人物は押し並べて実物に似ていて、すごかったよ。一番似ていたのはエディンバラ公かな。次がブレア夫人シェリー。ブレアは、顔よりも声が似ていたと思う。喋り方というか。因みに、ショーン・マクベスでマクダフ役をやっていた、マーク・ベイズリーも出ていたな。

チャールズ皇太子は、批判も多いが環境問題の取り組みなどには定評があり、エキセントリックでコンテンポラリー・アートなどのパトロンとしても面白い活動をしているのだそうだ。王になった姿は、正直想像できないけどねー。今の女王陛下が出来過ぎですからね。

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6 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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猪… (秋津羽)
2008-10-29 00:31:11
>略奪が得意な人の紋章なのかな?
違ーう!ていうか、カミラ夫人の徽章、猪なんですね、知りませんでした。慌ててググったのですが、画像見つけられませんでした~

とりあえず紋章の画像は見つけました↓
http://www.princeofwales.gov.uk/personalprofiles/theduchessofcornwall/biography/coatofarms/
紋章楯のsinisterに"boar's head"が使われてますね。カミラ夫人(とどうしても言ってしまう)の父上のMajor Bruce ShandのCrestから採られたものだと書かれてますが。

個人的には、チャールズの結婚に関しては、あの女王様にしては珍しいくらいの大失敗をしたと思います。最初にカミラさんとの結婚を認めていれば、もっと問題は少なかったろうにと思いますが、30年以上前の話だから無理もないかー。ここまでチャールズが粘るのも予想外だったんじゃないかと思いますです。
映画"Queen"の俳優さん達は良く似てましたね~
返信する
Unknown (Mlle C)
2008-10-29 01:57:23
若い嫁さんもらって男の子二人産まれたけどやっぱり昔からの彼女が忘れられず離婚→再婚した英国の王太子と、思いを貫いて好きな人と結婚したはいいけどお世継ぎに恵まれず妻は心を病んじゃった日本の皇太子。
そんな二人が対面して今何を思うのでしょうか。
なかなかうまくいかないものですね。

カミラさんみたいな例って過去にあったかしら?と考えてみたけど、思いつきませんでした。
比較的似ているのがキャサリン・スウィンフォードですけど、あの人は王妃や王太子妃ではなかったし、やっぱり今とは感覚がぜんぜん違うだろうから、比較の対象にならないですよね。
ただ、あそこんちは子供がいたせいで後世に禍根を残したので、チャールズ&カミラよりもっと厄介だったとは言えますが(汗)
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嘘でした。 (psy)
2008-10-31 21:34:14
すみませんー。紋章&徽章ともに猪を使っているのかと思って、あまり区別せずに書いてしまいましたが、どうも紋章だけのようですね。このねたは、リチャード三世博物館で拾ってきました。・・・10月末までには、イギリス紀行をアップし終えているだろうと踏んでいたのに、まだ折り返し地点・・・。年末までかかりそうです。

>チャールズ粘り勝ち
確かに。わたくしも、勝手に諦める、というか飽きるんじゃないの?と思っておりました。ある意味、一途なんですかねえ。エディンバラ公の言うように、一昔前だったらカミラ夫人は愛人のまま据え置いて、ダイアナ妃はその存在をないものとして表面を取り繕うのが当たり前だったのでしょうね。息子さんたちも彼女がいらっしゃるけど、どうなるのでしょうかねえ?
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なかなか、ですよね。 (psy)
2008-10-31 21:58:50
Mlle Cさん、レスが遅くなりましてすみません。あと、事後承諾ですがリンク貼らせて頂きました。問題がありましたら仰ってくださいませ。

私個人としては、側室を娶る、という選択肢は今の世の中では問題外なのですが、女帝も色々難しいですしね。難しいあれこれを除いても、東宮や姫宮でさえもこれほど大変なのに、女東宮や女帝と来た日にはどれ程配偶者見つけるの大変か!というのが、直近の問題ではなかろうかという気がしますが。

>キャサリン・スウィンフォード
最初の妻のころから妻妾同居していたのに、結局は三番目の妻という辺り、ご本人も色々渦巻いていたのではないかと思われますね。
仰るとおり、当時は現代とは感覚が違うから推し量れないものなのかもしれませんが。本当かどうか知りませんが、マリー・レクザンスカとかエリザベート・アメリア・オイゲーニェは夫の愛人を歓迎したとも聞きますし。

>禍根
ああ、ボーフォート's・・・。
ジョンって結構、かなり好き勝手生きてますよね。

全然関係ないのですけど、妻妾同居で子沢山というと、"アラビアのロレンス"ことT.E.ロレンスを思い出します。確かガヴァネスとして同居して、6人子供生んだんですよね。

>コーンウォール公爵夫人
公式寵姫って感じで萌えに、うけました。
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Duchess of Cornwall (秋津羽)
2008-10-31 23:16:29
王族公爵だからコーンウォール公妃と訳した方が良いように思うのですけれど、日本の公式報道では公爵夫人になってますね。
タイトルに関しては、チャールズが即位した時に、カミラ夫人はQueenでなくPrincess Consortを用いる、という話も以前出てましたね。今まで使われたことのない称号で、実際どうなるのかわかりませんが。
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公妃 (psy)
2008-11-02 21:36:07
そういえばそうですね。>公妃
私も何も考えずに、Duchess→公爵夫人と当てはめていました。Princess Consortになると、なんと訳されるのでしょうか?Prince Consortだと「王配」殿下ですから、同じでしょうかね。Prince Consortは本来なら「女王配」なのでしょうから、Princess Consortが「王配」のほうが正しい感じですしね。

しかし、女王の夫であり、共同統治権を持たない者=Prince Consortなら、王の妻であり、共治者でないものはみなQueenではなくPrincess Consortでもいいような気も。日本語だとそこは女王/王妃と分かれていますよね。

例の女傑アリエノールは、王妃ですけどアキテーヌ女公の称号(君主名?)の方が通り名な気がします。
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