前記事でご紹介した電源がオーバーヒートする埼玉県のK様のPS3。
通常の動作では使えない位、異常加熱してしまうので弊社の検証用電源にて基板の検証を行っていましたが、修理オプションで何とかならないか更に検証してみました。
元々搭載されている036モジュールでは、ゲームのデモ画面ですら1時間ももたない状態で、オーバーヒートで停止してしまいます。
弊社の検証用037モジュールでは、24時間の負荷動作検証でも問題なく動作するのですが、元の036モジュールにオプションのヒートシンクを仮に取り付けし、検証したところ、温度は高いものの、以前よりは温度が低下するので無停止で運用可能でした。
更に、検証用に用意しているフィルター加工してあるロワーケースに交換して、吸入フィルターが装着されている状態に。
室温17度、湿度50パーセントの環境で検証しておりますが、吸入フィルター加工の影響で排気温度が下がる結果となりました。
勿論、若干ですが電源の温度も下がりますので、使おうと思えば036モジュールも使えそうです。
しかし、異常な加熱状態にありますので、通常では危険と判断しました。
これは間違いなく、別の電源モジュールへ交換が必要です。
CPUやRSXの基板冷却ばかりに目を向けてしまいますが、初期型は電源の冷却が基本となりますので、前期モデルをご利用の方は注意が必要です。
但し、全ての036モジュールが悪いわけではございません。
同じように037モジュールでも異常加熱する物も存在しています。
基板ばかりではなく、トータルで見直しをしなければならないPS3の初期型は既にマニア向けモデルとなっています。
後期モデルでは電源の改良がされておりますし、基盤も小さい為、電源の発熱による影響も非常に少ないのです。
また、薄型の現行モデルでは内蔵ファンによって電源も冷却していますので、対策した後期モデルか、薄型モデルをご利用になるのが一番なのは間違いありません。
037モジュールにヒートシンクと吸入フィルター加工で、完全ではないかもしれませんが、改良前よりは不安要素が減るという事だけでも安心できますね。
しかし、この電源何とかならないかな~と頭が痛いです(泣)