F & F嫁の “FFree World”

※PCでの閲覧を前提とした構成です。文字サイズは「大」推奨です 

情熱

2005年09月05日 | Cinema & Musik
 
F & F嫁 共同log

土曜の夜はサントリーホールへ、日フィルの定期を聴きに行ってきました。

日本フィルハーモニー交響楽団

モーツァルトプログラムで
「交響曲第25番 ト短調 K.183」
「レクイエム ニ短調 K.626」の2曲です。
ど短調人間、Fにぴったりの選曲です。
最近ベリーダンスの中近東音楽に慣らされた耳を(それはそれで好きですが)
アマデウスの短調シャワーで洗い流したいと思ってました。が・・・・・・・・


まず、F嫁から

本日は世にも不思議なものを聴いてきました。
不思議な演奏でした。
技術はあれど、情熱がない。音を鳴らすが、聴衆に聴かせようとは思っていない。
この不思議な感覚・・・どこかで同じものを見た気が・・・と気になります。
帰り道、突然、思い出しました。
「こ、これは、発表会だわ」
私が初めて出た発表会に似ておりました。ストイックな度合いが。
本日の「ザ・発表会」お値段A席6200円也。私、かなり、怒ってま~す。
でも、合唱団は良かったです。彼らは、アマチュアですが・・・。


続いてF log

いろいろな齟齬が生じた主因は、合唱団の人数(200人超)にあると思います。
トップ写真、オケ後ろの空席、P席いっぱいに合唱団が座るのです。
合唱自体はたいへん良い出来でしたし、多人数のわりにまとまっていました。

古楽器が珍しいものではなくなってきた昨今、個人的には「K.626」は
なるべく少人数で演奏されるべきと考えています。
最近のデフォが古楽器オケの映像ですから余計にそう思うのでしょう。
彼らは日フィルの半分以下のオケ。合唱にいたっては10分の1です。
あくまで好みの問題ですが。

こんな大編成の合唱団になったのが日フィルの都合(希望者は全員参加させる等)
ならとんでもないことです。アマチュア合唱サークルの発表会じゃないんですから。
合唱団はアマとしても、演奏会自体はプロのオケがお客様から決して安くない金額を
頂戴しているのです。

気になったところは多々ありますが、Confutatisの女声パートvoca meですが、
女声が強すぎてヴァイオリンのメチャきれいな旋律が聞こえません。
ここは半数の発声で良かったのでは。
HostiasのHosannaで極端にテンポを落としたのも??
まさかアマ合唱団が苦労する箇所だからですか?まさかねー。

合唱団、個々の能力はあると思うのですよ。ただあまりにも人数が大過ぎ、
四肢末端までコントロールが効いていません。

もし指揮者がこの合唱規模を望んだのなら、もう二度と演奏を聞くことはないでしょう。
組織のしがらみでの事でしたら、プロの演奏会とはなにか??
ということを強烈に問いたいと思います。 

この日、生まれて初めてこの曲を(生で)聴く人もいるのですよ。


25番もパンフレットの解説が言うところの「強烈なシンコペーション」「跳躍する主題」
なんてのは微塵も感じられませんでした。「疾風怒濤」が聞いて呆れる。これじゃ
文学革命も起こりようがありません。
革命を起こすのは情熱。嫁も書いてますが、すべてに対し「情熱」が見えません。
極端なイメージを言えば、インテンポで一曲終わってしまった感じです。
ホントに指揮者の(演奏会の主催者のというべきなの?)思いですか、これが。

宗教音楽って、劇的で、楽しくって、悲しくって、踊りだしたくなったり、嘆き苦しんだり
するような、生き物です。
単にお葬式の伴奏音楽じゃありません。
作曲者の強烈な信仰への情熱が、ひとつひとつに宿っているのだと思うのです。



コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« わびさびな夜 | トップ | 飛翔への助走 »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
残念でしたね、、 (genova1991)
2005-09-07 11:14:31
せっかく楽しみにしてお出かけになったのに、不満の残る演奏会で残念でしたね。

アマの合唱団はよかった、、というのは何ということでしょう!プロの方にやる気がなかったのですか??



初めて聞いてガッカリして2度と来ないわ~なんていう人がいたら困りますよね。



Fさまご夫妻の次のコンサートでは素敵な演奏が聴けますようにお祈りしています!
返信する
たまにあります (F)
2005-09-07 18:37:14
genovaさん、こんばんわ。



バレエもそうですけど、たまにはなんじゃこりゃあ、というような舞台に遭遇することがあります。

それも含めて経験だと思いますが。



オケがプロで合唱がアマ(学生)という組み合わせはよくあります。日本で常設のプロの合唱団はごくわずかです。

ごちゃごちゃ書き散らかしていますが要するに、誰が多人数の合唱を望んだのか、ということなんです。

音楽上のイニシアチブを取れるはず?の正指揮者の要請なのか、日フィル付属合唱団がそれだけの参加を望んで指揮者が押し切られたのか。

以前はオーディションがあって厳しいと聞いていたのですが・・・





クラシック音楽って、同じ曲の演奏がたくさんあるじゃないですか。ある演奏を聴いて、その曲が好みじゃなくてずーと聴かないことがあります。

ところが何年もたって、たまたま別の演奏を聴いたら、えーこの曲ってこんなに良かったの??と驚くこともよくあることです。

未知の曲を最初に聴くときは、レコード評(歳がバレますな)をよく読んで、スタンダードな演奏を選ぶように心がけます。

いきなりアバンギャルドな演奏を聴いてしまい、それがデフォルトになると、後々苦労します。

最初に標準的な演奏を聴いて曲を知った上で、ゲテモノ演奏を聴くと、逆よりも楽しめます。

次の演奏会は、小編成の古楽器オケなんか聴きたいなぁ。



なんだか脱線の上、長文ですみません
返信する
生もの (genova1991)
2005-09-08 21:11:52
やはり当たり外れがつきものなのですね。

部外者でチンプンカンプンなのですが、古楽器というのはヴィオラ・ダ・ガンバとかチェンバロなどを指すのでしょうか?先輩に演奏者がいるので、わけもわからず少し聞かされました。



あと、ヴィオラ・ダ・ガンバと笙(雅楽の)の伴奏(?)で藤村志保さんの「源氏物語・夕顔」の朗読を見たこともあります。不思議な舞台でした。夕顔はホラーなので、怖かったですよ~~・・。



何だか全然関係なくてスミマセン。
返信する
さすが (F)
2005-09-08 23:19:56
genovaさん、こんばんわ。



今晩は演奏会ではなかったのですが、小劇場に演劇を見に行ってきました。楽しかったです。



しかし、なんでもよくご存知でびっくりしますなー。

ヴィオラ・ダ・ガンバは古楽器を代表するものです。

ヴァイオリンなどはあまり分かりませんが、金管、木管などはとても変わった形をしていて、古楽器は面白いです。

音もなんとも言えず素朴な響きが豊潤でない・・・ほめてるんだかわかりませんが、スタッカート野郎の私にとっては好ましい音です。

古典(モーツァルト以前)を古楽器編成のオケで聞くと、現代楽器の大編成オケとは明らかに違います。

音の純度が上がるというか・・・音楽の専門知識がないのでうまく表現できないのがもどかしいです



その異業種コラボ(笑)も先輩氏の演奏でしょうか。

笙は武満の曲で聴いたことありますが、ヴィオラ・ダ・ガンバとは合いそうですね。

それをバックにジャパネスク・ホラーの朗読。

う~ん、おもしろそうです

      

返信する

Cinema & Musik」カテゴリの最新記事