◇ 収支は黒字だったものの = 財務省は24日、今年度4-9月期の貿易統計を発表した。それによると、輸出は34兆0209億円で前年比9.9%の減少。輸入は31兆5630億円で19.1%の減少だった。この結果、貿易収支は2兆4580億円の黒字となっている。この黒字額は、東日本大震災前の10年10月-11年3月期よりも大きい。
黒字額は大震災前を上回ったが、その原因は原油価格の下落と円高の進行で、輸入額が前年比2割も少なくなったことにある。原油・粗油の輸入額は2兆7185億円で前年比37.3%の減少。LNG(液化天然ガス)も1兆3660億円で41.3%も減った。これらの輸入価格低落は、電気代やガソリン価格の値下がりにつながり、企業や家計の負担軽減に大きく貢献している。
その一方で、輸出も1割ほど減少してしまった。地域別にみると、アジア向けが11.1%の減少。そのうち中国向けも10.8%減っている。またEU向けは0.4%増だったが、アメリカ向けは10.6%の減少だった。輸出相手国の景気停滞が大きな原因になっていることは確かだが、それほど景気が悪化していないアメリカ向けの大幅減は気になるところだ。
商品別にみても、一般機械は6.8%減。電気機械は10.6%減、自動車などの輸送用機械も6.8%減だった。この間、円の対ドル相場は12.8%上昇したから、その影響が大きいと考えられる。その円相場は、アメリカの大統領選挙を控えて前途不明瞭。原油の国際価格は上昇してきた。10月以降の貿易統計にどんな変化が現れるか。少々心配である。
≪24日の日経平均 = 上げ +49.83円≫
≪25日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
黒字額は大震災前を上回ったが、その原因は原油価格の下落と円高の進行で、輸入額が前年比2割も少なくなったことにある。原油・粗油の輸入額は2兆7185億円で前年比37.3%の減少。LNG(液化天然ガス)も1兆3660億円で41.3%も減った。これらの輸入価格低落は、電気代やガソリン価格の値下がりにつながり、企業や家計の負担軽減に大きく貢献している。
その一方で、輸出も1割ほど減少してしまった。地域別にみると、アジア向けが11.1%の減少。そのうち中国向けも10.8%減っている。またEU向けは0.4%増だったが、アメリカ向けは10.6%の減少だった。輸出相手国の景気停滞が大きな原因になっていることは確かだが、それほど景気が悪化していないアメリカ向けの大幅減は気になるところだ。
商品別にみても、一般機械は6.8%減。電気機械は10.6%減、自動車などの輸送用機械も6.8%減だった。この間、円の対ドル相場は12.8%上昇したから、その影響が大きいと考えられる。その円相場は、アメリカの大統領選挙を控えて前途不明瞭。原油の国際価格は上昇してきた。10月以降の貿易統計にどんな変化が現れるか。少々心配である。
≪24日の日経平均 = 上げ +49.83円≫
≪25日の日経平均は? 予想 = 上げ≫