経済なんでも研究会

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東北4県に“非常事態宣言”を : 人口減少

2018-04-25 07:29:53 | 人口
◇ 21世紀になって計67万人減る = 人口の東京圏集中と地方の過疎化が止まらない。総務省が発表した昨年10月1日時点の人口推計によると、前年に比べて人口が増加したのは東京・埼玉・千葉・神奈川などの7都県だけ。その一方で、青森・秋田・岩手・山形の東北4県は、いずれも1%を超える人口の減少を記録した。地方創生を旗印に掲げた安倍内閣の施策は、あまり効果を挙げていない。

東北4県の昨年10月の人口は、合計すると463万1000人。これを2000年の統計と比較してみると、66万7000人も減っていることが判る。この減少数は、島根県の人口にかなり近い。つまり、この4県は21世紀になってからの17年間に、島根県民に近い人口を失ったことになる。これはきわめて異常な緊急事態と言えるのではないだろうか。

たとえは悪いかもしれないが、仮に大震災で人々が県外に避難し人口がこれだけ減ったら、政府は直ちに補正予算を組んで大掛かりな対策に乗り出すだろう。この際は発想を転換し、東北4県を「人口対策特区」に指定。徹底的に支援してみたら、どうだろう。このために10兆円の補正予算を組むことに、どれほどの反対があるだろうか。

対策の第1は、出生率を上げること。出産・育児から高校を卒業するまでの教育費を、すべて無料にする。第2は農業と観光業を重点的に支援する。工業の誘致は近隣県の人口を減らすことになるから、あまり感心しない。問題の財源は、特別国債を発行して日銀が全額引き受ければいい。日銀はその分、一般国債の買い入れを減らせばいい。とにかく“非常事態”だという意識を持つことが重要だ。

       ≪24日の日経平均 = 上げ +190.08円≫

       ≪25日の日経平均は? 予想 = 下げ


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