PPO ( Project for people in ota )

大田区の市民と女性議員の会、女性が働きやすい職場や家庭の環境づくり、女性が政策決定の場へ出る応援をするプロジェクト。

テジョン女性センターでの心温まる歓迎に感服!

2007-06-29 19:13:25 | 韓国視察
韓国大田(テジョン)市の女性センターの正面玄関に立ったとき、
「歓迎 日本PPO団員 大田訪問」の横断幕が会館の入口に掲げられ、申館長(三代目)と職員の方々が笑顔で待ち受けてくださっていたのに驚き、思わず歓声をあげてしまいました。
美味しい韓国伝統のお菓子やお茶をいただきながらの質疑応答。大田市長からの記念品とお土産や昼食まで用意していただき、至れり尽せりの歓待に団員一同感激しました。
館内を案内された時、子どもの手を引いた若いお母さんが多く、受講生たちもいきいきと楽しそうでした。
社会のニーズに即対応する多様なプログラムを組み、8年前より一般技術、情報科教育など受講科目も2倍以上に増えていました。
シルバーから若い世代、家族まで巻き込んで層の厚い教育をしていて確実に次世代の育成が出来ていることを実感しました。
「女性の潜在能力の開発、社会参加、ライフスタイルの向上を推進している。女性の社会参加が多くなった現在も偏見と差別が残されているが、女性が堂々と幸せに生きることが出来るような社会を目指して共に努力していきたいと思っている。」という館長のお話が印象的でした。

入り口の横断幕は記念にいただいて帰りました。

<PPOメンバーの感想>
・偏見もある中で職業を目指している姿、昔からの文化も大切にしている。
・男性の意識改革をしていることが必要だと思った。
・女性の社会進出を国が支えていることが日本と違う。
・8年前と比べ、大きく発展していた。韓国家庭料理のような素晴らしいお昼ご飯を出してもらって感動。
・施設の利用料金は安く、利用者も若い人が多かった。
・ITや若い人のスキルアップを実施していることがよかったこと。男性を巻き込むことはどこも大変なんだと思った。
・高齢者支援がキムチ作りだということを聞き、より具体的で感心した。
・利用者が若い。プログラムが多様で情報科教育や家族プログラムがあることに感心した。
・カルチャーセンターではなくて、具体的に女性が経済活動につながるために具体的実施をする場として政策的判断で会館を作っていることに驚き、日本との差異を感じる。
・若いお母さんたちが受講できるための保育室や駅から無料のリムジンバスの送迎があり、日本円で月額1000円の受講料だと聞き、だから若い世代が育っていくのだと思った。

<今後の課題>
1.女性の経済的自立を支える仕組みを提案する。
2.私たちも女性の経済的自立を支える活動を検討していく。

まだまだ話したりない思いはありましたが、時間が押していて、名残を惜しみながら女性センターの方々とお別れしました。

両性平等憲章が作られた韓国テジョン市!

2007-06-28 13:04:29 | Weblog
韓国視察掲載を読んでくださっている応援の記事がうれしいです!
有難うございます。

さて、8年ぶりに訪れる韓国テジョン市女性センターの前に立ったときには本当に胸キュンでした。

****************つづき

<大田女性会館の概要>
 1993年 1月12日 オープン
建物は地上4階 地下1階
2004年2月19日に分館として女性
文化会館をオープン運営 
 
<推進している課題と事業(16事業)>
  女性の社会参加、ライフスタイルの向上のため時代の変化に対応できる社会教育、健康な家族文化を定着するためのプログラム開発、経済的発展を目的として女性が働く場所を生み出し、市民が利用しやすい場所としての運営を目指している。
女性の経済能力向上のための技術・職業の社会教育30科目、潜在能力開発・趣味教育23科目、教養・情報科教育14科目、季節講座、意識向上の教養特別講座、60歳以上のシルバーダンス、生涯学習大学、家族機能回復の相談プログラム、女性と子どものための4ヶ所の相談室、保育所、職業情報センター、ボランティアバンク(152名が活動)、一人暮らしの老人への福祉活動(キムチ作り)、受講生の作品の常設展示販売、発表会、運動会、市民への会場開放、外国人への韓国文化紹介文化会館をオープン運営   

<質疑応答>
Q1:運営の基本はどこか、同様の施設が他市にもあるか。
A:大田市で市の予算を使って運営しており、他の市でも多くある。

Q2:ここで学んだことを活用し、社会で働く次のステップの繋ぎの役割を担っているか。
A:教育は技術、副業、趣味、教養、情報科があるが技術、副業の講座を終了した人が起業しているケースがある。技術教育の中で洋裁、機械刺繍、韓服などを学んだ起業の割合は高い。趣味、教育の受講生が講師になる例もある。

Q3:女性が働く、また仕事をつくりだすことは難しいが、ここで学んだことの支援策はあるか。
A:韓国には中小企業支援センター、商工支援センターがあって起業をやるための支援がある。女性会館でも相談を受けている。保健福祉部の融資もある。商工支援センターで起業したい人を優先することもある。

Q4:女性会館を使用している人たちで政策提言、女性の地位向上の運動を自主的にしているグループがあるのか。
A:政治的に働きかけはしていない。書道、陶芸、文章を書く教育を受けたあとで、サークル、写真同好会など自主的に発表活動などを行い、また仕事に繋げることをしている。
YWCAは政策的にはあるべき幼児教育をも研究することも必要であれ分離であれどのようにしたらよいかがが問題になっている。

Q5:運営を大田市がしているが、利用者が企画に一緒に参加することがあるのか。
A:女性会館の運営や企画に直接受講生が参加したりすることはない。作品を発表したり体育祭をしたり保母をしたり、そういうことに受講者が参加している。企画運営に参加しないが、毎年アンケートで意見を募っている。班ごとの代表者が懇談会を開き、意見を出し合い、より質の高いサービスに努めている。

Q6:この8年間の活動で一番大きな成果は何か。
A:プログラムは多様化して30科目から67科目以上に増えた。近年韓国では離婚や低出産率が社会問題となっているため、健全な家庭を作る家族のためのプログラムを常設しているのが一つの特長である。情報科教育はあったが施設がなかったので作った。大田市に住んでいる女性のニーズも多様化されて社会参加を促すために女性文化会館を新設し2004年3月から運営中。利用者が増えて、一日平均1000人以上が女性会館を利用している。以前は趣味としての書道、手芸などが多かったが、合理的なニーズが増えてヨガなど健康プログラムがある。昔は幼い子どもがある程度成長するのを待っていたけれど、現在は開館内の保育室に預けて趣味と実力を養うことが出来るようになった。

Q7:日本では登校拒否の子どものことが問題になっているが、ここでの女性と子どもの悩み相談の中で一番多いのは何か。
A:子どもの相談では情緒不安定な子どもが多い。授業が出来ない子がいて遊びや絵の指導、自己指導をしている。韓国と日本の事情は少し違っていて韓国では不登校の子どもは多くない。不登校の子が来館するというより、学校に適応できない子や両親とうまく対話ができない子が通ってきてだんだんよくなっていくというケースがある。

Q8:老人介護の講座はあるのか、なかったら開設する予定があるのか。
A:看病人教育講座がある。その講座の中で50%は本格的に看病人師になっている。その他は親や家族の看病や治療を目的に学んでいる。一年に50人位看病人師が出ている。
また始業式、終了式に健康管理の特別講義があり300~500人が受講している。家族看護講座を来年検討してやっていきたい。

Q9:女性が積極的に講座を受講してきている中で、男性はどういうふうに思っているのか、また応援しようという姿勢になってきているのか。
A:全体的に把握することは難しいが、自分の妻がここで教育を受けて、とてもいきいき活気あふれるようになり肯定的になったりすることには、チンチルガン(サウナ)に行ったりするより健全で実生活に役に立つことになるので、誇りに思いとても支持している。中には女性教育をやることだけではなくて、なぜ男性を受け入れてくれないのかということで、男性会館をとの話もある。夫が出張料理の注文を積極的に受付けたり、夜間受講の終了を車の中で待っているということがよくある。

Q10:一般家庭の中での男女平等の意識を高める施策をやっているのか。
A:大田市の市長は男女平等の行政に関心を持っている。昨年、両性平等憲章が作られた。男女平等理念教育もある。女性会館の中でも男女平等教育があり、これからはグループごと科目ごとに強化していこうと思っている。

Q11:男性の意識改革はどのように進めていこうとしているのか。
A:男女平等のための女性政策委員会がある。特に高級公務員の男性たちの意識改革がもっと必要。昨年男性向けのプログラムを行ったが参加者ゼロ。そのためその講座は廃止した。実際は社会の中で女性だからという差別の意識はある。大田市の公務員の23.9%が女性で、高級公務員の女性は少数だが、女性が最善をつくせば男性は無視できないし、夫婦が一緒に参加できるプログラムによってだんだん変化してくると思う。

Q12:受講生と働いている人の子どもの保育は一緒なのか。保育室にあずける時間はどのようになっているのか。
A:大田市は女性教育模範都市であり、
働いている人の子どもは(2~3歳以上)36名いて、朝7時から夜8時まで保育している。受講生の子どもは66名位で、受講している間の2~3時間の保育をしている。大田市の公的保育施設は2ヶ所、24時間保育、障害児の特別なセンターもある。 

以上質疑応答の内容でした
女性センターの続きは次回お楽しみに。

韓国の女性も焼酎もストレート!!

2007-06-26 01:54:04 | 韓国視察
テジョン市の女性議員との懇親会でのエピソード
焼酎が出てきたが、氷もなければコップもない。小さなぐい飲みのようなものが並んでいるだけ、
「すみません、氷と水とコップを下さい」
怪訝そうな顔で持ってきたのは、水の入った湯飲みと氷の入った大きなグラスが1つづつ。
???どうやって飲むの?かなぁ~。懇親会の間中悩んでました。

今じゃ韓国ドラマ通が多いから皆さんご存知でしょうが、理解するのに苦労しましたね。
まさかストレートとは!思いませんでした。議員さんたちも議会のさなかでしたから、焼酎には目もくれません、結局焼酎は手付かず状態でした。
韓国女性のあのパワフルで前向きな態度はなんとなくこの焼酎のストレートにつながるものを感じました。

さて、この視察中、どこでも感じたのは、いつも大変短い時間内にもかかわらず、旧知の中かと錯覚するほど別れが惜しまれ、それほどどこも歓待してくれたのでした。

**********昨日の続き

<韓国大田市の議員さんとの懇親会のPPOメンバーの感想>
  ・共通の思いが感じられ有意義だった。
  ・各議員ともパワフル。統率力がある。
  ・比例代表で選ばれているので運動の大きさを感じる。
  ・選挙区の人のことも知りたい。保育と介護に悩む同じ女性だと思った。
  ・若い女性の根幹にならなければということ、つなげること、広げる    
   ことが大切。世の中を変えていくということに強い感銘を持った。政友会は   議員を生み出す母体。今回のこと区民、議員それぞれの立場で共通のテーマ   で次につなげていきたい。
<今後の課題>
  1.各政党が女性政策で、若い世代のための有効な制度を作るために、共通認識   を持っていると感じた。私たちも超党派で政策提案できることが必要ではな   いか。
  2.同じ大田ということで、市民交流を重ねて連帯していきたい。

明日はテジョン市の女性センターです。ここは1977年に私たちの数人が訪問したところで懐かしくて行く前から気持ちが踊っていました。

続きをお楽しみに!

「韓国視察」スタートは大田市(テジョン)の女性議員さんとの懇親会

2007-06-25 02:11:30 | 韓国視察
羽田発金浦空港へ。金浦空港からいきなりソウルの町並みを抜け一路、一気に大田市(テジョン)へ、そこは温泉地です。

2004,7,20,18:00~20:00
夕食時間に合わせて大田市の女性議員と懇親会を持ちました。
大田市の議員さんは、ソン・インスン リ・ミョンフン カン・ホンザ氏の3名。
実はこの3名が大田市の全女性議員でした。

優雅で堂々とした3名に圧倒されっぱなしの懇親会、ちょうど議会の真っ最中抜けてきてくださったと聞き、感動でした。


Q1:大田市議会の状況は?
A:19人の議員のうち3名が女性
議員、大田市は79の行政区、人口150万人、公務員6000人の中核都市です。          
Q2:女性の政治参加は?      
A:東西を問わず女性は家庭を守ること中心だから政治への参加は低い。 
今回の選挙で、各政党が女性を比例代表の第1位に位置づけたことで3人とも各政党から当選できた。  
 
Q3:名簿1位に女性とは日本では考えられない。意識は変わりましたか。   
A:女性たちが何かやろうと言う意識を持ち始めた。国会には300人中39人の女性が進出している。
      
Q4:政治家としての抱負、思いは。  
A:私たち3人は若い世代の根幹になろうと活動している。        
A:家事との両立で、仕事をしながら子どもを育ててきたが、義母が助けてくれた。今、市民に奉仕する視点で活動している。        
A:子どもを他人に預けるのが心配で仕事をやめたが、子育ては仕事とは別な意味で楽しかった。保育問題はとても大事。世界のどこでも育児の社会化が大事だ。

Q5:日本に高齢者問題あるが、韓国では家族で見ているのか?
A:われわれも60代です。こどもが結婚してから同居することはないから、一人暮らしの高齢者が韓国には多い。私たちの子ども世代に親を見て欲しいとは言えない。痴呆センターに送ることもある。

Q6:若い人を引き上げる時、何が大切と思われますか?
A:若い人を阻害している要素は次世代の保育。若い人のための制度を作ることが大切。育児と高齢者問題は重なっているから、女性が活動できる制度を作らなくてはならない。
A:成否だけでなく政党がどう取り組んでいるかも大事。看護政友会というものがあり定期的に活動している。会員20万人。そして看護婦から政治の道へ行く資金をだしている。運動を助けること必要。政府だけではなく地方議員も座談会など行っている

以上が短い時間の中での対話の内容です。
続きは次回をお楽しみに。。。