スマホについて その9-2 （スマートホン2）

「こうやで。お前ら、CADオペは丸や四角を書いて、それ線で結んで、ちょこちょこと文字書くだ　けやないか。あんまりゴチャゴチャ抜かすとお前ら全員パンツ脱がすぞ。」
「サキの話聞いてて、ウチも腹たってきたわ。CADオペを馬鹿にするのもエエ加減にしてほしい　 わ。」

「いつか、あいつイテモータルワ。でもなー、高校の時楽しかったなー。」
「うん。夜オソーまで、アンタとトンカチ握ってなー。ホンマ、男子は理屈ばっかり、こねて。
　書割りのひとつでもつくれよ。いいたかったわ。」
「そーやったん。アユミ、どっちかと言えば、自分の気持ちを抑えるほうやから。」
「卒業してから、芝居せんと、ロックにいったんは、高校の時の色々屈折した気持ちがあったか　　もしれんわ。まー、ウチのことはええとして、今度の公演、いつなん。」
「11月3日。昼夜。一日限り。絶対、見に来てや。」
「うん。必ずいく。」
「ゴメンナ。ぐち聞いてもろて。あー、昼休みしまいや。じゃーね。」
「うん、また電話してね。」

　後日、宮村の死体がナンバのキャバクラ　キャンディキャンディの従業員出入口の前で
　発見された。警察の調べでは、外傷はなく、かなり泥酔して寝込んだため、
　寒さで凍死したようだ、事件性はないと判断された。

　ただ、キャンディキャンディの従業員の話では、客として、来たことはないという。
　宮村は北九州より単身赴任中。宮村の妻の話では、本人はアルコール拒否体質のため、
　缶ビール半分位のんでも、ひきつけを起こし、しばらく意識を失うという。