貫之集 749
返し 躬恒きみなくて ふるのやまべの はるがすみ いたづらにこそ たちわたるらめ君なくて 布留の山辺の 春霞 いたづらにこそ 立ちわたるらめ 返し 躬恒素性の君がいな
貫之集 748
素性亡せぬと聞きて躬恒がもとにおくるいそのかみ ふるくすみこし きみなくて やまのかすみは たちゐわぶらむいそのかみ ふるく住みこし 君なくて 山の霞は 立ちゐわぶらむ...

みわたせば
#みわたせば……★☆ みわたせば 柳桜を こきまぜて 宮こぞ 春の錦なりける: 素性法師 : 歌意:...

古今和歌集 1012
やまぶきの はないろごろも ぬしやたれ とへどこたへず くちなしにして山吹の 花色衣 主や誰 問へど答へず くちなしにして...

古今和歌集 0947
いづこにか よをばいとはむ こころこそ のにもやまにも まどふべらなれいづこにか 世をばいとはむ 心こそ 野にも山にも まどふべらなれ...

古今和歌集 0830
ちのなみだ おちてぞたぎつ しらかはは きみがよまでの なにこそありけれ血の涙 落ちてぞたぎつ 白川は 君が世までの 名にこそありけれ...

古今和歌集 0803
あきのたの いねてふことも かけなくに なにをうしとか ひとのかるらむ秋の田の いねてふ言も かけなくに 何をうしとか 人のかるらむ...

古今和歌集 0802
わすれぐさ なにをかたねと おもひしは つれなきひとの こころなりけり忘れ草 何をか種と 思ひしは つれなき人の 心なりけり...

古今和歌集 0799
おもふとも かれなむひとを いかがせむ あかずちりぬる はなとこそみめ思ふとも 離れなむ人を いかがせむ あかず散りぬる 花とこそ見め...

古今和歌集 0722
そこひなき ふちやはさわぐ やまかはの あさきせにこそ あだなみはたて底ひなき 淵やはさわぐ 山川の 浅き瀬にこそ あだ波は立て...

古今和歌集 0714
あきかぜに やまのこのはの うつろへば ひとのこころも いかがとぞおもふ秋風に 山の木の葉の 移ろへば 人の心も いかがとぞ思ふ...