付記6a: 犬の餌
赤ん坊を抱いて来たのが誰だったか、覚えていない。それまで宮内庁の薄暗い部屋で監禁されていた私は、食事が終わるたびに、侍女から砒素を舐めさせられて(それで小さな子供が大人しくなると言うの
付記6b: 諍い
斎服殿の中から、女の啜り泣きが聞こえていた。皇后良子が祭祀用の蚕を踏み潰して以来、忌屋は無防備に解放されていたが、その開け放たれた引戸の奥で、女は木製の椅子に腰掛けて、泣いていた...
付記6c: 目撃者
東久邇成子(しげこ)は自害しようとしたのだ、と女官が言った。「お可哀想にね・・・ 誰にも言っちゃ駄目ですよ」...
付記6d: 兵隊服の男
天皇裕仁と東久邇盛厚が差し向けた「密偵」は、何度も私の家を襲って来た。玄関前で遊んでいると、突然、物陰から兵隊服の男が飛び出して来て、青酸カリの丸薬を飲まされそうになったこともあ...
付記6e: 畜生が群れる場所
皇居での最初の「虐待」は、結核を患っていた皇太子明仁がその病気を三歳の私にうつそうとして、素手で生の貝か何かを摘まんで、無理矢理、私の口に押し込んだのを、私が吐き出した時に始まる
付記7a: 白い写真集
いつの間にか、玄関に白い表紙の写真集が一冊置いてあった。私が三歳から高校生になる頃までに、幾度となく皇居へ拉致され、虐待されたところを、宮内庁が写真に撮ったものだ。...
付記7b: 傷跡を数えてみる
<付記7b: 傷跡を数えてみる> 私の体には無数の傷痕があります。最初に付けられたのは、たぶん上腕の内側の小さな針痕でしょう。皇居では、はしゃいだり...
![付記7bb: 傷跡を数えてみる・続き](https://blogimg.goo.ne.jp/image/upload/f_auto,q_auto,t_image_head/v1/user_image/7e/76/aeb84c4c3e038be68a196800a9a1e2ad.png)
付記7bb: 傷跡を数えてみる・続き
<付記7bb: 傷跡を数えてみる・続き> 毎朝、鏡を見ると、まず一番大きい額のホクロが気になる。いくら化粧をしても
付記7bbb: 忘れていた傷跡
<付記7bbb: 数え忘れた傷跡> 口を忘れていた。 「おちょぼ口」と言うほど小さくもないが、頬が膨
![付記7c: アフリカの事件](https://blogimg.goo.ne.jp/image/upload/f_auto,q_auto,t_image_head/v1/user_image/54/ab/0a301989523b38060a6c1817bff976db.png)
付記7c: アフリカの事件
現地の警察や裁判所で訊かれました。何故、私だけが助かったのかと。 小学生の私は次のように説明しました。私の「暗殺...
【朝歌】気にしい。
みんな外ばっか見て心配してんねん。みんな他人のことばっか見て怒ってんねん。みんな自分は...