PoPo映画

映画徒然節…ネタばれ失礼

西の魔女が死んだ

2008年07月12日 | な行
出演:サチ・パーカー 高橋真悠 りょう 大森南朋 高橋克実 木村祐一

超ネタばれ!!!(ヲヰ)

原作は梨木香歩さんのベストセラー小説です。中学に入ったばかりのまい(高橋真悠)は母親(りょう)に「学校へ行きたくない!」と告げ、田舎に住む英国人のおばあちゃん(サチ・パーカー)と暮らすことになる…。

私、原作未読です。映画に行く前に「読む~?」ってお誘いはありましたが、結局読まずに映画を観ました。
森の中にひっそりある素敵なお家。庭にはハーブやお花が咲き、鶏を飼ってワイルドストロベリーのジャムを作る。風の吹く丘があり、木漏れ日の集まる切り株がある…。人生を丁寧に生きるおばあちゃんは、存在自体が魔女(稀有)なのでしょう洗ったシーツをまんまラベンダーに乗せて乾かすのはビックリしたけど
まいは「感受性が強すぎる・扱いにくい」ってお母さんに言われ傷つき、何気ないお父さんの言葉にも傷ついている子なんだよね。ロウティーンの頃は、子どもでも大人でも無いって中途半端な時期。だからこそ、色んなコトを考え、聞き耳をたて、自分を通そうとするあまり孤立するってのは分かる。そんな自分を客観的に捉たものの、どうして良いか分からないまいは、おばあちゃんに救われました。本と、おばあちゃんと孫って良いね♪親子は結びつきが強いけど、近過ぎて分からなかったり傷つけたりするかもしれない。でも、おばあちゃんと孫は間にクッションがあるから、丁度良い距離感で付き合えるんじゃないかと思います(ケースbyケースだけど)。

…と、まぁこんな生活が淡々と綴られている映画です。大笑いもショッキングシーンもありません。当然「つまらない」と捉える人も多いと思います。でも私は、スクリーンに映し出される心地よい風や暖かい空気・おばあちゃんのウィットに富んだ綺麗な言葉に浸ることが出来たので、大分弱くなった感受性をフルフルさせながら観る事が出来ました。キム兄のいやらしい隣人は見事!ビジュアルピッタリだわ♪
最初母親と魔女(おばあちゃんのことね)が同じタイミングで返事していたのを、その後まいと魔女が同じタイミングで返事する。魔女修行のための言葉「魔女は自分で決めるんです」ってキーワード。「直感に従って生きることも大切だけど、直感に振り回されて自滅することもある」。実は完璧で無い魔女がぐらつき煙草を吸うシーン…数え上げればきりが無いほど、印象的なシーンがあります。「おばあちゃん大好き!」ってまいの言葉に「I know」って…それだけで泣けるのは何故かしら?
最後の最後、まいとの約束をちゃんと守ってくれた魔女の言葉にまた涙…。きちんと見守った人でなければ分からない、大切なものを受け止める力…やっぱ魔女だよ。

魂は色々経験して成長する。

是非ともその言葉を信じたい!と思いながら、大酒呑んでる私…。まだまだ魔女修行は足りないようです


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