気軽に本格料理を楽しむ街の小粋なビストロ
クラシックな欧風料理を
「ベジスト」風に味わう
ビストロといば、気軽に利用できる欧風レストランのことをさす。郷土料理であったり、季節の一皿であったり、気安さと、そして、小粋さを味わうことのできる店だ。たとえば、フランス料理のフル・コースを食べるほどお腹がすいているわけでもない、お酒と一緒に気の利いた一品を味わいたい。そんな時にうってつけなのが、このビストロなのだ。カジュアルではあるが本格的で、工夫に富んだ料理を楽しみことができる。
花田一番町にあるビストロ&ダイニング・バー「ベジスト」は、まさにそんな店。店主の菅沼宏次さんは「フランスやイタリアで好まれているクラシックな料理を、ベジスト風に味わってもらえればと思っています」と語る。この言葉どおりにメニューも豊富で、それぞれの料理には「ベジスト」ならではのアイデアが凝らしてある。
JR豊橋駅の西口から歩いて3分。駅の近くというロケーションにも恵まれ、待ち合わせやパーティーなどにも最適な場所だ。
野菜との会話から生まれた季節を感じさせるテリーヌ
「鴨の瞬間薫製のロースト」には、高級食肉として有名なフランス産バルバリー種の鴨が使われている。瞬間薫製した鴨を軽くローストし、マディラ酒で作ったソースをかけて食す。鴨の香ばしさがたっぷりと味わえる一皿だ。春ならではの味わいが楽しめるのが、「菜の花とレンコンの野菜のテリーヌ」だ。菜の花、レンコン、それに鳥の胸肉やキャベツなどが使われているが、みずみずしい彩りを見ていると、春の訪れを感じさせてくれる。
店主の菅沼さんは自家菜園をもち、野菜やハーブなどの一部は、この菜園で作られている。新鮮さのうえからも、素材を知るという意味でも、理想的なスタイルだ。このテリーヌも、野菜たちとの会話から生まれたものかもしれない。
「サーモンと大麦のタルタル風サラダ」も、野菜がたっぷりと使われている。サーモンと大麦との出会いが斬新で、見事な調和を奏でだす。これもまた新鮮さが決め手になる料理なのだ。
優しく親しみやすく 和み感じさせる空間
メニューを眺めて見ても、決して凝った料理名は出てこない。シンプルで、読めばどんな料理なのかが判るものばかりだ。出来るだけ判りやすく、親しみやすくが「ベジスト」のモットーであり、この優しさが店内の雰囲気にも反映されている。「自家製ミートとマッシュルームのグラタン」は、最初は「アッシ・パルマンティ」とフランス語でメニューに載せていたのだが、これでは分かりづらいと現在のものに変えたという。2層にして焼いてあり、自家製ミートの中に細かく刻んだ砂肝(すなぎも)が入っていて、歯ごたえのある食感を与えてくれる。
「ベジスト」に来て、ぜひとも食してもらいたいのが「焼きたてアップルパイ&アイス」だ。普通のアップル・パイのようにリンゴを煮ずに、クレームダマンドというタルト用のクリームが使われている。サクサクとした食感がうれしく、添えられたアイスクリームと一緒に食べると格別の味わいが楽しめる。デザートにお薦めしておこう。
なお「ベジスト」では、定期的に同好者が集まりワイン研究会が催されている。研究会という名前だが堅苦しい集まりではなく、いかにおいしく、かつ安価なワインを見つけるが目的で、先日もブルゴーニュ地方のメゾン・ルー・デュモンのワインを飲み比べたという。
- <メニュー>
- ★菜の花とレンコンの野菜のテリーヌ 800円
- ★鴨の瞬間薫製のロースト 1,200円
- ★サーモンと大麦のタルタル風サラダ750円
- ★自家製ミートとマッシュルームのグラタン800円
- ★焼きたてアップルパイ&アイス1,000円
- 豊橋市花田一番町83-2 フラワープラザ1F
- 電話 0532-33-7225
- 営業時間 17:30~0:30(ラストオーダー0:00)
- 定休日 月曜日
- 座席 35席
- 駐車場 4台(有料駐車場補助券あり)