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声楽アンサンブル・オリエンス 第11回演奏会

2024年06月04日 | pocknのコンサート感想録2024
6月1日(土)小笠原美敬/声楽アンサンブル・オリエンス
ホーリネス東京中央教会

【曲目】
1.パレストリーナ/涸れた谷に鹿が水を求めるように
2.パレストリーナ/ああ、主よ
3.セルミジ/花咲く日々に生きる限り
4.セルミジ/美しい森のなかで
5.コトレー/愛しい人よ、薔薇を見に行こう
6.ジャヌカン/鳥の歌
7.レリティエ/我は黒し、されど麗し
8.パレストリーナ/我は黒し、されど麗し
♪ ♪ ♪
9.デ・カベソン/美しい森のなかで
10.カルロ・G/私は黒いけれども愛らしい
11.パレストリーナ/ミサ・ニグラスム
(アンコール)
♪ パレストリーナ/サルヴェ・レジーナ

リコーダー:古橋潤一/Cem:西野晟一朗/バス:小笠原美敬


ルネサンスから初期バロックの曲を中心に活動しているアマチュアの声楽アンサンブル「オリエンス」の演奏会を聴いた。フランス・ルネサンスの世俗曲からパレストリーナの大作、ミサ・ニグラ・スムまで盛り沢山のプログラムを、リコーダーやチェンバロ、ヴォーカルソロも加わった多彩な演奏で楽しんだ。オリエンスは、メンバー同士がサポートし合いながら心を一つにして柔らかなハーモニーを丁寧に紡いでいった。1パートを1人で担うことになるメンバーもいた5声の楽曲でも美しいハーモニーを聴かせた。

世俗曲では、様々な鳥の囀りを歌で模した「鳥の歌」が、通常の歌唱とは異なる発声が自由に飛び交って楽しかった。パレストリーナのミサ曲では、とりわけクレドの終盤での感情の盛り上がりが熱く歌われるところがグッと迫って来た。こうした「熱さ」やアグレッシブな表情が他の部分でももっと出ると、更に聴き手に強いインパクトを与えることができるのではないだろうか。

古橋氏のリコーダーと西野氏のチェンバロが加わった楽曲では、合唱のハーモニーに彩りが添えられて、響きが豊かになった。こうして声楽に楽器を入れるのであれば、ルネサンス音楽であってもこれにさらにバスパートの楽器が加わると更に安定感が出そうな気がした。指揮の小笠原氏がソロで歌った「ニグラ・スム」は、柔らかく豊かな声が伸びやかに響いて堂内を潤し、優美なフレスコ画を眺めているような気分に浸った。

休日の午後のひとときを、ルネサンスの美しい音楽で楽しむ心穏やかな時間となった。

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