十二月のお給料を
貰った
由緒正しき
ローンレンジャー
石橋は 電卓片手に
ボーナス払いの
集計なんかして ひたすら 反省する そして
老後なんて 単語も 考えてみる
なんの戸惑いもなく 給料とボーナスは
石橋の口座を すり抜けていく
ＪＲの改札よりも スムーズであるな
それにしても この控除額は 「お代官様～ ご無体なぁ～」
時代劇は 絶対に廃れないはずだわね
お正月より クリスマス・・・
初日の出より イルミネーション・・・
漢字より カタカナ かな かな・・・
冷凍品は
ガッチリ氷に
包まれている
常々 なんで
こんなに 氷詰めと
不思議に
思っていた まさか 表示の内容量を 氷で 誤魔化してやしないか
なんて おばはんのようなことを 考えていた
やっぱり 違った 氷で空気と遮断することによって 海産品の
劣化や酸化を 防ぐのだそうだ 「グレーズ」という
もちろん 表示の内容量は しっかりあるのだ
だから 一キロの冷凍品は一キロ以上ある
運ぶのが 重いはずだ そんな長年の疑問が 一つ減って
なんとなく 得した気分なのだが 新しい疑問が また 生まれる
フィレだ 魚を三枚に下ろした常態の切り身を フイレという
石橋の疑問は 真ん中の骨付き背骨や 頭は何処にいったか
である 鮭フレークとか 缶詰とか 魚の餌とかに
なっているんじゃないかと 思っている とっても知りたい
しかし 疑問の発端は おばはん基準である
エコとセコとエロ 石橋の頭の中は 忙しい
氷の塔に 住む娘・・・
永遠の若さと 引き換えに・・・
やっと
冬らしい気温に
なったので
毛皮のマリィーさんに
なれた
石橋の毛皮は
「ムートン」 なので
皮付き毛糸である
羊ちゃんなのだ
でも 石橋にとっては
ゴージャスで 重宝な一枚なのだ
ムートンの毛は 内側にあり 見た目はバックスキン
幸せ独り占め感 てんこもりで 嬉しい
寂しい物体を 暖かくくるんでくれる ムートンちゃん
こすれるところが 剥げたり 染めの色が変色していても
「毛皮のマリィー」さんは 師走の町を
冷凍品を もって 走るのだ
うん 超低温の冷蔵庫の前が 良く似合うな
メリーさんの羊・・・
マリィーさんの毛皮・・・
のそのそ していたら
今日が 終わりだった
石橋は ただいま
ショートボブである
米倉りょうこさんの
短いバージョン
と 思っていたのだが もっと似ている人を 見つけた
イッコウさんだ どんだけぇ～ ひとりで 笑っている
そんだけぇ～
本日は こんだけぇ～
石橋は
美食家では
ない
とりあえず
お腹に入れば
良いらしい
不味くなければ 満足してしまう だから食事は せこい
コンビニのサンドイッチすら 食べたい方より安い方を
選ぶ傾向がある 真剣に 十円単位で悩む
しかし 服飾費と お人形ちゃんの材料は 贅沢に使う
何の迷いもなく 好きなほうを買う
何を基準に しているんだろうか と ふと考えてしまった
三日月が 笑う・・・
満月へと 誘う・・・