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Chlorophytum comosum

タイトルは「折鶴」と言う花を英語に
花言葉は、集う幸福・守り抜く愛・祝賀

日本の神話 part2

2005-11-20 14:47:34 | 日本の神話
前回の復習
いつのまにかお生まれになった神様の中に「伊奘諾(いざなぎ)」
「伊奘再(いざなみ)」という二人の神様がいて下界を任され槍を
ついたところ、槍から垂れたしずくが島となった。


さて、伊奘諾と伊奘再の二人はそのできた島、自凝島に下りました
これから造る日本の国の礎をそこに定めました。
お二人はまず、島の真中に「天の御柱」といった空まで突き抜ける
ほど高く、地の底まで届くほど深い柱を立てました。
それから「八尋殿」という大きな御殿がすっかり出来上がると二人
は天の御柱を、女の神は右から、男の神は左から、回ってちょうど
真ん中で出会ったとき、女神は男神の顔をみて
「何と美しい方でしょう、あなたは」
と女神が思わず感動してほっとため息をつきました。
すると男神も
「まぁ、何と美しい人だろう、おまえも」
といい、二人ははじめて夫婦の神様になりました。

まもなく女神は一人の子供を産みましたが、それが蛭のようにやわ
らかにくなくなした子でしたので、二人の神様はがっかりして、こ
の子を葦でこしらえ、海に流してしまいました。そして再び、高天
の原に上って
「どうしたらいい子が生まれるようになるのでしょう?」
と聞くと、ほかの神様が
「いい子の生まれないのは、天の御柱を回るとき、女のほうから先
にものを言ったからだ。」
と答えました。
二人は下界に降りて今度は同じことを男神から言って次に女神が言
いました。すると二人の神はたくさんの子を産みました。
はじめの子が淡路島、その次が体がひとつで、伊予・讃岐・阿波・
土佐という四つの顔のある四国の島、それから三つ子の隠岐の島、
これも体がひとつで筑紫の島が生まれました。今の九州です。
それから、天の一つ柱といわれた壱岐の島に、対馬に、佐渡の島。
一番おしまいに、一番大きくなって、顔のたくさんついている「
大倭豊秋津島(おおやまとあきつしま)」、つまり日本の本州をう
みました。上のうち、一番大きな八つの島をひっくるめて「大八島
国(おおやしまぐに)」といって、これが日本の国の初めてになり
ました。

このほかにも海の水泡が固まり固まりでできた島は何百という数で
とても数え尽くすことはできません。


これは余談ですが
現在、告白(プロポーズ)するときも男性から女性に、の形が多い
ですが、これは神話の伊奘諾と伊奘再が関係してるとも言われます

現代があるから神話があるのか
神話があるから現代があるのか
不思議なものです。

日本の神話 part1

2005-11-16 17:37:20 | 日本の神話
最初に言っておきます。
決してネタがなくなってきたわけではありません!

さて、みなさんは世界誕生の話を知っていますか?
「世界は神様が造り、アダムという人形を作った。それが世界の始まりだった。」
という西欧ver(キリスト教)の有名な世界誕生の話はご存知でしょう。
しかし、日本verの世界誕生は?と聞かれると答えられる人は少ないと思います。

今回は、「世界のはじめ、人間のはじめ」について語りたいと思います。


日本神話「世界の誕生」
 むかしむかしの大昔、世界は果てしもなく大きな暗闇でした。
その暗闇は、目も鼻もない、ぶよぶよした大きな塊のまま、とろりとろりと
油が浮いているように空の中に浮いていました。
でもその中にはもう、生き物の種がかすかに芽を吹きかけていました。

 やがて、時がくると、この真っ暗な大きなかたまりが中からそろそろ動き出
して、軽い、ふわふわした、空気のようなものは、上へ上へと上がっていって
そこに天ができ、重い、どろんとした、溝どろのようなものは、下へ下へと下
がっていって、そこに地ができました。それでも世界がやっと二つに分かれた
というだけのことなので、天も今のように青く澄んではいず、地もまだ陸と海
とがはっきりとは固まっておらず、できたてのやわらかな土が、あちらにもふ
わりふわり、こちらにもふわりふわり、水の上にただ浮いてるだけです。

 やがて春がきてあしの芽が出るようになると、この世界に一人の神様がひょ
っこり生まれました。この神様を「天の常立の神(あまのとこだちのかみ)」
とも「国の常立の神(くにのとこだちのかみ)」ともいいます。それから引き
続いて後から後から神様が生まれ、ちょうど七代目に初めて、男と女の神様が
生まれました。男を「伊奘諾(いざなぎ)」女を「伊奘再(いざなみ)」とい
います。

 この時、天はすっかり出来上がっていて、神様が集まる場所「高天の原(た
かまがはら)」には、草や木が青々と茂っておりましたが、地上は相変わらず
真っ暗のままでどろんとした泥海のままだったので、ある日、高天の原に神様
が集まって相談をしました。そして「いつまでもあれではいけない。下界を固
めて国をこしらえるとしよう」ということで、中で一番若い二人、伊奘諾と伊
奘再の二人がこの役を任されました。

 そこで二人は、高天の原の神様から、「天の瓊矛(あまのぬぼこ)」という
槍をいただいて、大空の上からはるばる下界へ降りていきました。

 さて、二人は、空の真ん中にかかっている「天の浮き橋」の上にたって、下
界の様子を見ましたが、真っ暗で何もわからず、どう降りていいのか困ってい
ました。しかし、しばらく見ていると、その暗い中にかすかに動くものがあり
ましたので「あの辺に陸があるのかもしれない!」と伊奘諾は橋の上から矛を
降ろして、探ってみましたが手ごたえがありません。「陸だと思ったら、海だ
った」といまいましそうに、矛の先で海の水をかき回して引き上げると、矛に
たまっていた塩水が垂れ落ちました。するとそれが見る見るうちに塩のように
固まっていき、やがて小さな島ができました。海の塩が固まってできたものな
のでその島を「自凝島(おのころじま)」といいます。


さて、そこから二人はできた自凝島に降りていろいろやるのですが・・・。
そのお話は次回、といことで。